ささくれは、剥くな!! 細菌やウイルスにとって“侵入し放題のドア”
「ヘルペスウイルスも常在ウイルスで、多くの人が感染しています。通常は免疫機能が働いているため悪さはしないのですが、体力が落ちたり疲れがたまったりして免疫力が落ちると活性化します。
ささくれは年中できますが、冬は空気が乾燥しやすく、また体が冷えて体温が低下することで免疫力が弱まっているため、炎症を起こしやすいと考えられます」
■ささくれだからと甘く見ず、炎症を起こしたら皮膚科などを受診
大抵は指先だけの症状にとどまるが、まれに放置しすぎると体内に拡大する恐れもあるという。
「炎症が長引くと、関節が硬くなり指の曲げ伸ばしが困難になる『屈筋腱腱鞘滑膜炎』に発展することも。指先は骨に近く、悪化して感染が進むと骨に感染する『骨髄炎』や、リンパ管を通って体内に広がれば『リンパ管炎』になるリスクも高まります」
骨髄炎は最悪、壊死や病的骨折を起こすことも。
「注意すべきは、免疫力が下がっている人、子供やシニア層。菌やウイルスが侵入したとき抵抗力が弱く、炎症を起こしやすいんです」
ささくれを防ぐためにできることはあるだろうか。
「家事で水をよく使う主婦や、水仕事の多い美容師は、とくにささくれができやすいので、水を使ったあとは、ハンドクリームなどでこまめに保湿をしましょう。