「こたつうたた寝」でヒートショックの危機! 血圧乱高下による心筋梗塞に注意
(写真:Fast&Slow/PIXTA)
「寒さが増すと、こたつが活躍する家庭も多いことでしょう。しかし、こたつも注意しないと場合によってはヒートショックの原因となり、心筋梗塞、脳梗塞、大動脈解離といった、重篤な血管疾患につながるリスクがあります」
こう警鐘を鳴らすのは、きくち総合診療クリニック院長の菊池大和先生だ。
ヒートショックは、暖かい場所から脱衣所やトイレなどの寒い場所へ移動して、血圧を急上昇させてしまうことで起こることが知られているが、こたつからも起こりうるというのだから驚きだ。
「ヒートショックは血管の収縮や拡張が頻繁に起こることでそのリスクが増すとされ、10度以上の温度差で発生しやすくなると言われています。
たとえば、暖かい部屋から寒いお風呂や脱衣所に行くと、血管が急に収縮されて血圧が上がり、その後、温かいお風呂に浸かったりすると血管が拡張して血圧が低下します。これが、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすのです。
寒いところから室内の温かいこたつに入ることもこれと同様の血圧の変動を起こすことがあります」(菊池先生、以下同)
気温の低い外からこたつにはいることで、血管が拡張して血圧が低下し、そこから寒い場所に移動したりすれば、さらに血圧の乱高下が起こり、ヒートショックを引き起こすリスクが高まるのだという。