「親知らず」そもそも存在しない人が増えている!?歯科医が解説する最新事情

(写真:kotoru/PIXTA)
「親知らず」は、最後に生えてくる永久歯として知られている少し厄介な歯。生え方によっては口腔内のトラブルを引き起こす原因になることが多く、抜歯した経験のある人も多いだろう。
何と今、「親知らずの歯がない、生えてこない人」が増えているのだという。
「親知らずがもともとない人を診察したことがあります。さらに、きちんと親知らずが生えてこない人の数も、昔より増えているように感じます」
このように話すのは、新井歯科医院の医師、幸塚敦子先生だ。
そもそも「親知らず」とは、体の成長や知能の発育もほぼ終わり社会で独り立ちできるようになった時期、つまり親元を離れたとき(所説あり)に生えてくることから、このような名称がついている。最近では、問題なく生えている親知らずを抜かずに残し、将来的に移植用の歯として利用するという方法もある。
「親知らずの蕾は3~4歳で顎の骨の中に作られ始めます。
ある程度石灰化が進行しないと確認することができないため、レントゲンでその一部が見られるのは早くても10歳ごろから。骨の中で形ができ、親知らずの頭は15歳ごろに完成します。18歳~20歳ごろに生えてくるのが一般的です。