【新知見】シャクヤク、ボタンピ、ユリに 毛髪のアンチエイジング作用(抜け毛・うねりの減少)を発見
加齢によって毛髪がうねる現象はこれまで報告されておりましたが、そのメカニズムはわかっていませんでした。当社は、毛髪がうねるメカニズム解明に取り組み、髪質を正常に保つ因子(LPAR6 *2)が減少することが、その要因の一つである可能性を見出しました。また、シャクヤク、ボタンピ、ユリの抽出エキスが、LPAR6発現を高めることを見出しました(図4)。
*2 LPAR6:遺伝性毛髪疾患の原因遺伝子の一つ。リゾホスファチジン酸受容体6(lysophosphatidic acid receptor 6)。この受容体は毛包内に存在し、正常に機能しないと髪質を正常に保つことができず、毛髪が縮れることが報告されている。
図4.LPAR6と毛髪のうねりの関係、および抽出エキスによる毛髪への作用イメージ
毛包上皮細胞を老化させると、髪質を正常に保つ因子であるLPAR6の発現が低下することがわかりました(図5)。さらに、毛包上皮細胞でLPAR6の発現を低下させると、細胞が増加する能力が低下するなど、正常と異なる性質を示すことを見出しました(図6)。
以上の結果より、加齢による毛髪のうねりにはLPAR6が関わっており、LPAR6が減少することで毛髪の状態が変化する可能性が示されました。