そして、悪夢のなかでの行動を、現実の世界でも実行してしまうのです。殴る、蹴る、ときには窓から飛び出してケガを負うこともあります。
レム睡眠行動障害では、本人だけではなく、家族がケガを負う危険があるのです。
レム睡眠行動障害は、悪化するケースがほとんど
レム睡眠行動障害が自然治癒することは希です。さらにレム睡眠行動障害では、症状が悪化していくケースがほとんどなのです。放置しておくと、本人や家族がケガを負う危険性は治まりません。
また別の病気へと移行してしまう危険性があるのも、レム睡眠行動障害の特徴です。レム睡眠行動障害の2~3割の人が、パーキンソン病になることが報告されています。
パーキンソン病は安静時に手足の震えがとめられず、手足の曲げ伸ばしが困難になる症状を伴う神経系の病気です。また認知症の初期段階の症状へと移行することも多く報告されています。
レム睡眠行動障害は、男性に多い
レム睡眠行動障害は男性に多く発症し、また高齢者の0.5~0.7パーセントが、レム睡眠行動障害にかかるというデータがあります。レム睡眠行動障害の症状が現れたら、早めに専門医に相談しましょう。
参考文献
『誰でもスグできる睡眠障害で眠れない夜の不安をみるみる解消する200%の基本ワザ』
東京医科大学教授医学博士/井上雄一著日東書院
『厚生労働省e-ヘルスネット』
Photo by KellyB.
【提供:武田薬品工業株式会社】