「病院に行くと薬漬けになりそう……。」そんなふうに思って、病院に行くのをためらっている人もいるかもしれません。
でも、お医者さんの治療は薬を処方するだけではありません。
薬を使わない睡眠心理学とは?
薬は、当然ながら優れた効果を発揮することもありますが、同時に副作用を伴うことがあるので、できれば使いたくないという人もいるでしょう。
そんな人に知っていただきたいのが、薬によらない治療法があるということ。
認知行動療法がその一つで、江戸川大学社会学部人間心理学科教授の松田英子氏によると、この治療法は近年、不眠症に対する治療法として注目されているそうです。
物事の解釈や理解の仕方を修正する認知療法と、学習理論に基づいて行動を修正する行動療法を統合したもので、諸症状を維持する不適切な睡眠習慣などの悪循環を断つための心理支援法として活用されています。
認知行動療法の睡眠障害に対する効果はどんなもの?
「薬は使わないのはいいとして、いったいどの程度の効果があるの?」と思う人もいるかもしれませんね。では、この認知行動療法の効果についてご説明しましょう。
上越教育大学の山本隆一郎氏によると、海外では40年ほど前から研究され、実際に医療の現場で使われていて、不眠症患者の70~80%に効果が確認されているそう。