今年注目の“次世代スーパーフード”「ミドリムシ」!完全栄養食の秘密に迫る!
まだ研究途上ではありますが、パラミロンは大腸がんの抑制効果やインフルエンザの症状緩和などの研究成果もあがってきています。
――味の面ではいかがでしょう。微生物を食べるというのも少し不思議な感じがします。
藻の仲間なので、風味も海藻のような感じです。ワカメや昆布などを食べてきた日本人には馴染みやすいのではないでしょうか。
また、微生物としては、すでに酵母や乳酸菌は食物としてお馴染みですよね。ミドリムシも同様に考えていただいてよいと思います。
将来は、衣食住のさまざまなシーンに活用
――鈴木さん自身は、なぜミドリムシの研究を始められたのですか。
大学時代、研究室の先生の論文を読んで感銘を受けたことがきっかけです。二酸化炭素が出る製鉄所などにミドリムシを培養する装置を置くと、光合成により二酸化炭層の排出量が削減され、かつ育ったミドリムシはエネルギー源になる。
食料問題と環境問題の両方を解決できる可能性を秘めた素晴らしい生物と知り、これは一生の研究テーマにしたいと思いました。
――ユーグレナ社では化粧品やバイオ燃料生産など、ミドリムシ事業を多方面に展開されていますね。
いま商品になっているのは食品と化粧品ですが、バイオ燃料、化学製品、医薬品、水質浄化など、ミドリムシを活用できる分野は非常に広く、大きな可能性を秘めていると感じています。