覚醒作用のあるホルモンATCHと体内時計、睡眠障害の関係は?
「明日は大事な試験だから朝7時に絶対起きなきゃ」と思って、目覚まし時計をかけておくと、6時50分ぐらいに勝手に目が覚めてしまうことってありますよね。あれにはどうやら理由があるようです。そのカギを握ると言われているATCHに迫ります。
ATCHの働きとは?
体内時計と深い関係があるホルモンにATCHがあります。これは「副腎皮質刺激ホルモン」のことで、強力な覚醒作用があるホルモンと言われています。
これまでATCHが分泌される時間は個々の体内時計によって厳密に制御されていると考えられてきました。一般的に、深い睡眠が多い午前3時頃まではATCHの分泌量は抑えられていて、明け方にかけて少しずつ増えていくのだそうです。
しかし、ある実験では、この一般論と全く異なる結果が出たそうです。
どういうことかというと、体内時計とは関係なく、個人の意思によってATCHの分泌量または時間帯が変化するというのです。
自己暗示が効果的
実験では、①通常の起床時刻(9時)よりも早く(6時)起きてもらうと伝えてから寝てもらい、予定通り(6時)に起こす日、②通常通りに起床(9時)してもらう予定で寝てもらい、予定起床時刻よりも早く(6時)