約6割が「抗菌薬・抗生物質はウイルスに効く」と誤解 コロナ禍でも体調不良時に「休まない、休めない」人が5割 抗菌薬意識調査レポート 2021 発表
■今回の調査では、「薬剤耐性、薬剤耐性菌」という言葉を聞いたことがある、と回答した人が36.9%であった。過去の調査では49.6%(2019年)であったことからすると、新型コロナウイルス感染症流行の影響もあり、薬剤耐性へは関心が向かなくなっている可能性がある。
■感染症について最も信頼できるツールは、10-30代はTV、WebニュースについでSNSが3番目に挙がった。今後、情報発信の一つの手段としてSNSの利用方法を検討ことは必要である。
■自分や身近な人が近い将来、薬剤耐性菌の感染症にかかるかもしれないという認識があるものの、何も対策を取らない人が約半数いた。自分がかかることはほとんどないと思うので特に何もしない人も約10%であった。薬剤耐性菌は怖いと思うものの、身近な自分事になっていない、またどのような対策を取ればよいのか分からない人が多数いるのではないかと推察される。
■発熱など体調不良の時に学校や職場を「休みたいが休めない」と回答した人の割合が前回と比較して減り、「休む」と回答した人の割合が増加し、約5割を占めた。
新型コロナウイルス感染症の流行で感染対策の考え方が広まり、体調不良時には休める職場の体制が少し整ってきたのではないかと考えられる。