断熱性能、床暖房の健康への効果を確認 ~血圧抑制や住宅内での活動量増加、子どもの健康への寄与~
※部屋間の室温差=居間と脱衣所の温度差
◆子どもの健康に関して
・アトピー性皮膚炎である確率は、現行省エネ基準の断熱性能を満たす住宅において、居間が暖かい方が、またエアコン使用の場合に比べて床暖房使用の場合の方が低い。(居間が20℃以上だと20℃未満より70%、エアコン使用より床暖房使用の方が60%低い)
・中耳炎である確率は、現行省エネ基準の断熱性能を満たす住宅において、エアコン使用の場合に比べて床暖房使用の場合の方が低い。(50%低い)
・喘息である確率は、現行省エネ基準を満たしているかどうかを問わず、居間の床付近と脱衣所両方が寒い場合に比べて両方が暖かい場合の方が低い。(60%低い)
【本調査結果の健康に対する価値】
◆血圧に関して
居間の床付近の暖かさにより血圧が抑制されると、厚生労働省「健康日本21(第二次)」にて掲げる40~80歳代の最高血圧を平均4mmHg低下させる目標達成に貢献する。
◆住宅内での活動量に関して
居間と脱衣所の温度差の小ささや居間の床付近の暖かさにより住宅内での活動量が増えると、高齢者の活動量減少による足腰の衰えから生じる様々な健康リスクや事故リスクの低減に寄与する。