豆由来フェリチン鉄で隠れ貧血にも期待!!関西福祉科学大学と順天堂大学の研究グループが豆由来フェリチン鉄による月経後の鉄不足状態からの回復効果を臨床研究で証明、ヘモグロビン値に限らず血中フェリチンも回復
日本の鉄の摂取基準における成人女性の推奨量は、1日あたり10.5mgに設定されているが、成人女性の鉄の摂取状況(2017年)は、1日あたり7.2mgと摂取推奨量の約7割しか満たしていない。鉄不足の成人女性が多く存在することが推測される。実際、1992年の内田らの調査報告(日本人女性3,015名)では、鉄欠乏性貧血8.5%、潜在性鉄欠乏8.0%、貯蔵鉄欠乏33.4%、正常43.6%、その他6.5%となっており、調査に参加した半数の女性が鉄欠乏もしくは潜在的鉄欠乏(隠れ貧血)であることが示されている。
近年、ベジタリアンも利用可能な新たな鉄供給源として、豆由来フェリチン鉄の注目度が高まっている。高い吸収率や生物学的利用能などが報告されているが、有効性に関する臨床データがまだまだ不足している。
この度、関西福祉科学大学福祉栄養学科と順天堂大学医学部総合診療科研究室によって、豆由来フェリチン鉄の鉄不足の女性に対する有効性を評価した。試験では、豆由来フェリチン鉄(和名:まめ鉄、英名:SloIron)を月経により低ヘモグロビン状態になっている日本人女性(平均33.6歳)に月経直後から9週間摂取させ、鉄不足状態からの回復状況を評価した。