IEEEが提言を発表 フィットネストラッカーでこころの健康について分かること
問題は、モデルにとって未知のデータを持つ新たな人に適用する場合にも有効なのかということです。機械学習モデルが小さなデータセットでトレーニングされている場合、トレーニングセットに過剰適合してしまう傾向があります。つまり、トレーニングセットに限っては非常に正確ですが、新しい人については力を発揮できないことがあるのです。過剰適合は特にディープラーニングモデルでは大きな問題です。トレーニングセットが多様であればあるほど、モデルの汎化性が高くなる傾向があります。様々なタイプの人から収集したデータを学習しているからです。
■WearNetはTransformerエンコーダーと畳み込みニューラルネットワークを組み合わせていますが、このような用語に馴染みのない読者のために、研究結果において人工知能技術が果たした役割について説明していただけますか?
活動データや心拍数データとメンタルヘルスには関連性がありますが、うつ病や不安障害に関係する基礎的なデータパターンは複雑です。AI、特にディープラーニングモデルの強みは、複雑な関連性を学習し、予測できることです。
■この目的のためにエンドツーエンドのディープラーニングモデルを開発する際、特に先行研究のコホートが小さいといった制約がある中で、困難だったことは何ですか?
これまで、大規模で多様なコホートから、メンタルヘルスの診断と合わせて収集されたウェアラブルデータが不足していることが大きな課題でした。