意外と知らなかった! 月齢別赤ちゃんの口の発達と離乳食の進め方とコツ
9~11カ月ごろ(離乳食後期)の口の発達と離乳食の進め方
9~11カ月ごろ(離乳食後期)になると、上下4本の歯が生えてくる子が増えてきます。まだ奥歯は生えていませんが、奥の歯茎を使って食べ物を噛むことができるようになってきます。舌の動きが複雑になり、左右にも動くようになります。舌でつぶせない食べ物を舌で左右に振り分けて歯茎でつぶして食べます。
徐々にバナナくらいの固いものが食べられるようになりますが、まだ噛み潰す力は弱いので弾力のあるものは避け、繊維の多いものはとろみをつけるなどして与えましょう。この時期にコップの練習も始めてみましょう。
注意することは、丸飲みしていないかということ。赤ちゃんの食べている口の様子を観察します。
モグモグと口を動かしていたらひとまず大丈夫ですが、モグモグすることなくすぐにゴックンしているときは、丸飲みしている可能性があります。
丸飲みしている場合は、食材をもう少し小さく切る、軟らかく煮るなどしてみましょう。赤ちゃんの口の発達を確認し、徐々に固さを調節していきます。
1歳〜1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)の口の発達と離乳食の進め方
1歳〜1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)になると、舌の動きが9~11カ月ごろ(離乳食後期)よりもスムーズになります。前歯が生えそろい、奥歯も出てきます。スティック野菜やおにぎり、お焼きなどのメニューを前歯でかじって奥歯や歯茎でつぶして食べるようになります。自分で食べ物を持って前歯でかじりとる経験をすることで、一口の大きさをつかみ始めます。
最初は口に詰め込むかもしれませんが、ママが声かけをしながら食べるペースを調節し、一口量を身につけていきましょう。
また、コップを使って上手に飲めるようにもなってきます。哺乳瓶はそろそろやめて、水分はコップで飲むようにしていきます。
今までの離乳食の4ステップで、母乳や育児用ミルクを飲んでいた赤ちゃんの口が、固形物を食べられる大人と同じ食べ方をする口へと成長します。
離乳食を進めるときの月齢はあくまで目安。大切なのは赤ちゃんそれぞれの発達に合わせることです。慌てず楽しく離乳食を進めていきましょう。
著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。