子育て情報『どうして病院に行かなくてはいけないの? 破水について助産師が教えます』

どうして病院に行かなくてはいけないの? 破水について助産師が教えます

また、羊水が多い場合や子宮に奇形がある、多胎を妊娠していることからも起こります。

前期破水が起こると何が大変なの?

前期破水が起こると、羊水が子宮の外に流れ出てしまいます。羊水の量が少なくなると、子宮の壁がおなかの中の赤ちゃんを圧迫するようになり、心拍が低下する恐れがあります。また、羊水の流出が少なくても、卵膜が破損している状態が続くと、子宮内感染を起こしやすくなります。また、骨盤位(逆子)の場合、分娩前にへその緒が子宮から出てきたり、胎盤が子宮から剥がれてしまう危険性もあります。その場合は、母子共に命の危険があるため、緊急帝王切開となることもあります。

妊娠37週以降に前期破水が起きると、約80%の人が24時間以内に陣痛が起こります。陣痛が始まらないときや微弱陣痛のときは陣痛を誘発させます。
妊娠37週未満では、週数によって対応が異なります。妊娠32週未満では、子宮の外に出ても自分で呼吸することが難しいため、できるだけ妊娠を継続させる必要があるので、陣痛が起きないように子宮の収縮を抑える薬を使います。妊娠34週未満では、おなかの中の赤ちゃんの肺の成熟を促すために、コルチコステロイドという薬をお母さんに投与します。

また、妊娠を継続する上で大切なのが感染予防です。通常、妊娠中は抗生剤を予防的に投与することはほとんどありません。しかし、子宮内への感染のリスクが高い前期破水では、抗生剤を予防的に投与していきます。検査や症状から感染したことがわかれば、陣痛を誘発させて分娩を促進させたり、帝王切開でおなかの中の赤ちゃんを子宮の外に出すことが必要です。

※参考:基礎知識(妊娠中)【医師監修】前期破水とは?原因や対処・予防方法、妊娠・出産への影響について【監修者:医師 浅川 恭行 先生産婦人科 | 医療法人 晧慈会 浅川産婦人科 理事長】


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