<中学受験マウント沼>「これって親のエゴなの?」周囲が中学受験に奮闘する空気に、焦った母は
夫・健一さんと息子・正人くんと家族3人で暮らしている美里さん。美里さんはママ友との関係も当たり障りなくこなし、育児に奮闘する日々。しかし、正人くんが小学3年生のころになると、周囲が変化し始め……。
周りと自分たちの環境の違いに…
小学4年生の終わりの春休み前。
周りは習い事をセーブし始め、塾や家庭教師をつける家庭が増えていきました。
そんな状況に焦った美里さんは……。
周囲が中学受験に向けて動き出しているなか、塾に行っていない子は息子・正人くんと数名だけに。
焦った美里さんは、正人くんに「中学校どうするの?」と聞くと、「野球ができる中学校には行きたいけど……」という曖昧な返事。
そんな正人くんの様子に、美里さんは「塾だけ入ってみない?」「受験したいと思ったときには、行ける塾がないかもしれないし」と勧めましたが、「もう少し後で考えてみるよ」と正人くん。
痺れを切らした美里さんが「後でって中学までもう2年もないのよ!?」と言うと、正人くんは「わかった! 考えるから!」と言って部屋を出ていってしまいました。
美里さんと正人くんのやりとりを見ていた夫は、美里さんに「うちは正人の意思を大事にするって言ったろ?」と言い、知り合いの息子の中学受験のときの話をし始めました。
「何よ、私ばっかり悪者にして……」と思った美里さんですが、夫の話を聞いて「やっぱり無理強いもよくないのかな……」と悩みます。
しかし「勉強はして損はないし……」と息子に塾に入ってもらおうと決意しました。
◇◇◇
周囲の中学受験の雰囲気に、焦りを見せた美里さん。
美里さん夫婦の話し合いで、夫は「正人の意思を大事にする」と言っていましたね。
子どもの意見を尊重したいという夫の気持ちもわからなくはありません。しかし実際、正人くんと同年代の家族の中学受験に向けた空気を知っている美里さんの立場から考えてみると、美里さんの焦る気持ちもわかりますよね。
受験をするにしても、しないにしても、今回の美里さんの声かけが正人くんが将来を考えるきっかけになればいいですね。