賀藤リサーチ・アンド・アドバイザリー株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:賀藤 浩徳、以下「当社」)は、『中学生向け起業家マインド育成コース』を、9月以降順次開講することを、お知らせいたします。当社として、初めて中学生以上を対象にしたカリキュラムとなります。賀藤リサーチ・アンド・アドバイザリー株式会社 URL: 送迎つき幼児教室プラスプレジャー URL : 賀藤リサーチ・アンド・アドバイザリー株式会社 ロゴ■『中学生向け起業家マインド育成コース』開講の背景小学校から高校にかけ、生徒たちは確たる答えのある問題を提示され、これに取り組みます。そこでは、記憶や解法の理解が学びのメインとなります。生徒同士でディスカッションし異なる意見を統合したり、確たる答えのない課題を試行錯誤して解決したりする体験は、学生時代にはほとんどないと言っても過言ではありません。その結果、社会に出ても、受け身で、自らの考えに乏しく、周りを巻き込んでいく力に乏しいビジネスパーソンが出来上がります。枠を取っ払って思考し、アイデアを出し、実現に向け働きかけていくというコンピテンシー(行動特性)に乏しいビジネスパーソンが多数生み出されるということです。そうした中、時代はVUCAの時代に突入しており、今後ますます不確実性が高まることが予想されます。行動力、コミュニケーション力、課題発見力・解決力等のある人材への社会のニーズが飛躍的に高まることは必然です。ただし、こうした人材の輩出は、前述のとおり、現在の学校教育では限界があると考えられます。そこで、今、学生に対する起業家マインドの育成教育が脚光を浴びているのです。起業家マインドとは、まさに、行動力、コミュニケーション力、課題発見力・解決力などの諸能力を指すからです。当社は、“送迎つき幼児教室プラスプレジャー” および “こども英語教室EN Campus”を運営しており、幼児・こどもの教育には定評がありますが、小学校受験や中学校受験を前提としたこれら教室における教育が、必ずしも前述の起業家マインド育成に繋がるとまでは考えておりません。そこで、この度、当社としては初めてとなる中学生以上を対象とした起業家マインド育成コースを、新たに開講する運びとなりました。■当社の『中学生向け起業家マインド育成コース』開講の考え方当社では、「起業家マインド育成コース」については、幼児や小学校低学年に適用するのは難があると考えております。起業家マインドの重要な特性を身に付けるには、その前提となる基礎能力がまだ十分に備わっていないからです。幼児や小学校低学年まで起業家育成コースの対象としている塾も多いですが、当社は、それは相応しくないと判断しました。世の中の仕組みが相応に理解できてくる中学生以上を対象にすべきであると考え、その中でも今回は中学生をターゲットに開講することを決定しました。また、カリキュラムの過半をイベント準備や実施に費やす塾が多い中、当コースは、少人数制・演習型のレッスンの繰り返しで、起業家マインドの知識・スキルを着実に身に付けることを目標としており、これが大きな特徴の一つとなっています。■当コースの募集要項『中学生向け起業家マインド育成コース』の募集要項は、次のとおりです。第1回開講説明会を7月13日に開催しましたが、ご要望が多く、8月3日(土)に第2回目を、Peatixを通じ追加開催する予定です。対象 :中学生(意欲のある方)小学校高学年や高校生は要相談レッスン:全6回、1回100分、全10時間期間 :9月以降順次スタートの予定人数 :7人以下の少人数制料金 :税込44,000円準備 :事前に簡単な課題図書を読了他己紹介のための自己紹介を用意場所 :プラスプレジャーの教室(最寄駅:大崎駅、五反田駅、大崎広小路駅)コース受講風景イメージ■送迎つき幼児教室 プラスプレジャー所在地:東京都品川区大崎5-8-5 グリーンプラザ五反田第2ビル2F特色 :「送迎つき」「少人数制」「個別指導」を3大特色とし、単に問題を解くだけでなく、自ら試行錯誤しながら考え、解決していく学習態度、学習能力を身に付けさせる教育を実施送迎つき幼児教室プラスプレジャー ロゴ■会社概要商号 : 賀藤リサーチ・アンド・アドバイザリー株式会社代表者 : 代表取締役 賀藤 浩徳所在地 : <本社>〒104-0061 東京都中央区銀座7-13-6 サガミビル2F<教育>〒141-0032 東京都品川区大崎5-8-5 グリーンプラザ五反田第2ビル2F設立 : 2021年10月(創立:2013年11月)事業内容: 不動産・金融コンサルティング事業、教育事業URL : (本社、不動産・金融コンサルティング事業) (教育事業「送迎つき幼児教室プラスプレジャー」「こども英語教室EN Campus」「起業家育成関連コース運営」) 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年07月18日地域の小学校からただ一人、遠くの中学校に入学わが家のASD(自閉スペクトラム症)息子タケルは、中学受験をして、少し遠くの静かな山の上の中高一貫校に進学しました。私たちの住んでいた地域では、中学受験は一般的ではなく、小学校からその中学に進学したのもタケルただ一人です。知り合いが一人もいない新しい環境でのスタートとなったため、最初はなかなかクラスに馴染めず、親しい友達をつくることもなかったようです。ただ、本人はあまりそのことを気にしているようではありませんでした。「みんな勉強が好きだから、あんまり余計なことしないんだよ。騒がしくする人もいないし楽だ」と言って、毎朝片道2時間の道のりを喜々として通い続けました。校長先生に「特別扱いはしない」と言われ……入学式で忘れられない出来事がありました。小学生の頃は動きがガチャガチャとしていた息子も、中学に入学するころには1時間ほどであれば大人しく座っていられるようになっていました。滞りなく入学式を終え、会場から出るとき、夫が校長先生を見つけました。「挨拶をしておこう」と夫が言い、追いかけて名前を名乗ると……にこりともせず、「タケル君のご両親ですね。本人から聞きました。発達障害だそうですね」と言われました。そして、障害があるからと言って特別扱いはしないとはっきりと言われてしまいました。校長先生が、既に息子と個別に言葉を交わしていたことにも驚きましたが、その遠慮のない言い方にも驚きました。もしかしたら、障害があることで、既に問題視されていたのか……?せっかく入った学校だけど、すぐやめることになるかもしれないな……と、その時は思ったのですが……Upload By 寺島ヒロ「特別扱いはしない」が、「できる限りのことはする」と言っていただきました。その言葉は本当で、息子が学校で具合が悪くなった時に家まで送ってくれたり、パニックを起こして授業を聞いていなかった時に後日もう一度同じ授業をしてくれたりと、信じられない手厚さで接してくれました。そして、それはほかの生徒さんにも同じだったのです。そういえば、地元の書店で販売されている学校案内には「大事に育てられた子どもを大事に育てる学校」と評されていました。実際に通ってみて、本当にそうだったなと思ったものです。「文字って手で書かなくてもいいんだ!」タケル小説を書くタケルが中学で友達をつくるきっかけとなったのは、趣味で小説を書いている人たちと出会ったことでした。息子はもともと読書が好きで、ライトノベルなどもよく読んでいましたが、自分で文章を書くことには苦手意識を持っていました。しかし、中学に入ってすぐパソコンでレポートをつくる授業があったことをきっかけに、「文字を手で書かなくてもいいんだ!」と気づき、携帯電話でプチプチとショートショート(短い小説)を書くようになりました。どうもそれまで「パソコンで文章を書いていいのは大人だけ」と思っていたようです。うちでは家族の誰もが使っていいパソコンがあり、タケルもブラウザゲームなどはしていたので、なぜそういう思い込みを持ったのかは分かりませんが……。最初は短い文章から始めた息子ですが、少しずつ長い作品にも挑戦するようになり、学校の小説を書いている人たちとも親しくなったようです。すぐにお小遣いをつぎ込み、書くことに特化した「デジタルメモ」を購入、夏休みになるころには「友達と一緒に学校に文芸部をつくる」と言いだし、一緒に活動する仲間とリレー小説を書き始めました。Upload By 寺島ヒロ文芸部をつくる方は人数が集まらず頓挫しましたが、リレー小説の方は高校を卒業するまで続きました。この経験を通じて、息子は文章を書くことだけでなく、他人と協力して何かをすることの面白さを知ることができたように思います。その時の友達とは今でも親交があり、時折チャットなどで話している様子を見かけます。ラッキーが重なった中学、高校時代息子が通っていた中高一貫校は、難関大学を目指す生徒が多く在籍している学校であり、生徒の保護者にも医療従事者や教育関係者が多く、比較的「発達障害」についての知識や理解を得やすい環境でした。私としては、「このまま小学校と同じ校区の中学校に通ってもタケルの好きな勉強はできないだろうから、本人がやる気なら受験してみればいいだろう。辞めることになってもそれで元々だ」ぐらいの感覚で受けた学校で、全てを意図していたわけではありませんでしたが、結果的には大変良い選択になりました。息子が迷惑をかけたり、また余分な仕事が増えたという先生方もいらっしゃったことでしょう。周囲で息子の成長を支えてくださった皆さんには、もう100回土下座しても足りません。偶然と教育環境に恵まれ、息子は幸せな学校生活を送ることができたと思います。執筆/寺島ヒロ(監修:鈴木先生より)知的障害のないASD(自閉スペクトラム症)のお子さんの場合、中学受験で中高一貫校に入るケースもよく見られます。また、知的障害がない場合診断が出ていないお子さんもいるでしょう。学校の方針とお子さんの相性が合えば、学力も伸びて希望の大学に進み、希望の仕事に就ける可能性があります。一方で、ASDの特性などによって、職場が合わない環境の場合には苦労する可能性もあります。上司や同僚など、周りの人的な環境が今後重要になってきます。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年07月11日青春は勉強に費やして。勉強ができてもトラウマに大学受験当時、私の発達障害に気づく人は誰もいませんでした。学校の成績も良かったため、私自身も含め誰もが「宇樹は難関大学に入ってエリートになるべき」と信じていて、かかっていたプレッシャーは相当なものでした。親は「勉強しろ」と直接的な言い回しこそしなかったものの、「学生の本分は勉強だ」「お前が勉強に集中できるように」とよく言っていました。家事の手伝いなどを免除するから、その時間を勉強に回すべきという雰囲気だったのです。自分にとって長時間の通学も含んだ学校生活だけでも疲労困憊するということも、自分がたとえ疲れていなくても比較的長時間の睡眠が必要だということも知らなかった当時。私はプレッシャーにせきたてられるまま、自分の体力の3倍ぐらいの無理を重ねました。青春らしい経験もいっさい重ねることなく、すべての時間を勉強に使ったのです。毎朝5時半に起きて2時間の通学をし、16時ぐらいに学校が終わるとゼイゼイするほどダッシュして電車に飛び乗って予備校へ。途中で、昼の分と合わせて2個持ってきた夜の分のお弁当を食べながら22時半ぐらいまで予備校の授業を受ける。23時過ぎに帰ってくると短時間でお風呂を済ませ、夜中の1時ぐらいまで船を漕ぎながら予備校の復習。そうしてようやく就寝、睡眠時間は4時間半あればいいほう、という感じでした。勉強=身体を壊すほどの疲れに耐えること になってしまった慢性的に過労状態だった私は、いつも耳鳴りがしていて、顔はニキビだらけ、顔は真っ赤にのぼせて手足は氷のように冷たく、歩きながらでも意識が落ちてしまいそうなほどに眠かった……。自律神経が悲鳴を上げていたと思います。そして、高校3年の10月頃、私はついに激しい腹痛と血便血尿を起こして倒れました。過労による腸炎と腎盂炎との診断で、1ヶ月ほど寝込むことに。なんとか持ち直した私は、学校が休みに入った受験直前には、食事やトイレの暇も秒単位で惜しむようにして時間を捻出し、毎日16時間の勉強をして、有名難関私大に合格しました。受験が終わった瞬間、私はプツリと糸が切れたかのように、何もかもやる気がなくなってしまいました。バーンアウトです。大学が始まっても、一度深刻に壊れてしまった心身は回復することはなく、せっかくあれほど努力して入った大学の授業にまったく身が入らないまま、漫然と4年間を過ごしました。それ以来、何十年といった単位で、私は「勉強」がダメになってしまいました。資格試験だとか、キャリアのためとか、そういったもののために勉強しようとすると、自動的に大学受験当時の、全身を300%張り詰めていたモードのスイッチがオンになって、体調が悪くなってしまうのです。もうこれは「勉強トラウマ」のフラッシュバックと言っていいと思います。40代の私、学びは生きがいけれど、私はそれでも、学ぶことは常に楽しんできたと思います。大学受験のためとかキャリアのためとか社会的評価のためとかいった、自分の価値をジャッジされることとは離れたところで、純粋に、知らなかったことを知る営みとして。「勉強」は訓読みすると「勉(つと)める、強(し)いる」となります。ここから、勉強には「外的にしろ内的にしろ、何か圧力のようなものがあって頑張ること」というようなニュアンスが感じられます。しかし、「学び」の語源は「まねび(真似)」から来ているそうです。先人の考え、知ってきた軌跡を、同じようにたどりながら知識と意識を身に着けていく。そんな「学び」が、私は大好きです。知らなかったことを知ることで、「これはこういうことだったのか!」「これとこれはこんなふうにつながっているのか!」と知的な興奮があったり、「こういうしくみだったのなら仕方ないな」とある種の納得や癒やしがあったり。「では、これをこうすればこれが実現できるのでは?」と、見通しや希望が持てたり。誰に強制されるでもなく、興味の赴くままに学ぶことは、生きるのを楽にしてくれ、また、人生の解像度を上げて、より楽しくしてくれます。勉強せざるをえなかった学校の教科の中でも、私は常に学びを発見してきました。勉強から離れたあとも、宗教学、哲学、心理学、神経科学、言語学……いろいろなことを学んできました。40代になった今、学びは私にとって不可欠なものとなっています。勉強と学び、それぞれ違う魅力がある私にとって勉強は非常につらいものではありましたが、それはあまりに無理を強いられたために極端につらかっただけ。本来勉強は、学びの基礎をつくるものとして不可欠なものだと思っています。たとえば私の場合、英語が読めなければ、英語で資料を探すこともできなかったでしょう。評論用語を知らなければ人文系の本を読んでも意味が分からなかったでしょう。数学が分からなければ心理統計が分からず、理科が分からなければ自律神経の話も理解できなかったでしょう。国語や古文の積み重ねがなければ言語学も分からなかったでしょう。勉強はこうした基礎を示すものだからこそ、大学受験や資格試験で試されるのであって、上手に努力すれば「合格」という比較的短期的に分かりやすい結果に結びつきやすいところは大きな魅力だと思います。学びはその点では短期的に分かりやすい結果に結びつくことは少ないですが、確実に人間性に深みを出してくれるし、そこはまさに人生そのものを充実させてくれる大事な要素だと思っています。人生にとって分かりやすい成果も大事ではありますが、人生を過ごす本体は自分という人間です。私は、つらくてもたくさん勉強をした過去の自分自身に感謝していますし、これからもたゆまぬ学びによって、自分の人間性を深めていきたいと思っています。文/宇樹義子(監修:森先生より)本当によく頑張られたのですね……。100%の限界を超えて力を出し切ってしまい、しばらくの間、燃え尽き症候群(バーンアウト)になってしまったと考えられます。 実は、発達障害の傾向のある方はご自分の疲労に気づきにくく、仕事や勉強に没頭しすぎてしまってエネルギーを出し尽くしてしまうことがあるのです。その結果、適応障害やうつ病になってしまうことも少なくありません。 宇樹さんの「勉強」と「学び」の考察についても、たしかにおっしゃる通りで、読んでいてとても学びになりました。 実は英語でもニュアンスの異なる「study(勉強する)」と「learn(学ぶ)」という2つの表現があります。英語の「study」は、ラテン語の「studium」からきた単語で、「没頭する」という意味を持つそうです。「learn」の語源は「leornian」という単語で、「知識を得る」「習得する」という意味だそうです。 宇樹さんの場合は、「勉強」「study」をしようとすると、健康を害しかねないレベルでご自分の時間・健康・興味のすべてを投入して没頭してしまうのでしょうね。知的な好奇心が旺盛で、常に楽しく興味の向くものを学ばれているとのこと、大変素晴らしいですね。これからも、ご自分の体調に気を配りながら、人生を豊かにするような「学び」を続けていけるように願っております。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年07月02日「将来の夢はない」と言うけれどASD(自閉スペクトラム症)の太郎は現在中学3年生である。高校進学については「分からない」「将来の夢はない」と言っている。しかし、最近変化が見られてきた。高校進学について、まだ「通う高校」が決まっていないためイメージもわいていないようだが、試験で「点数」を取れないと入学できないものだと頭にあるようだ。そう感じたのは、学習への取り組む時間の変化に気づいたからだ。私も同居する祖母も「勉強しなさい」などの強制的な声かけはしないようにしている。しかし、「点数を取れないと、希望する高校があっても入学が難しい」ということはテスト結果を持って帰ってきた時に話の流れで言うことがある。というかその時にしかむしろ言わない(その時がチャンスだとも思っている)。祖母は「太郎ちゃーん、高校に入るには点数が大事ぞー」と言う。太郎は毎回「うん」「そうなん?」「テスト難しい」「分かった」という具合で、表情もあまり変えずにクールに返事をしている。Upload By まゆん学習に取り組む時間の変化今までは自宅での学習の時間は少なくほぼ自由時間としていたが、リフレッシュも必要だろうと私は考えていたので何も言わず過ごしていた。最近は、勉強部屋に引きこもって机に向かう太郎。効率的に学習できているかは別として、なんだかやる気は見えてくる。テスト前になると、特に勉強部屋から出てこない。大好きな駒もほとんど触らない。ひたすら机に向かっている。大丈夫かなあと心配になり、ときどき部屋を覗きに行く。特に環境の調整に気が回らない太郎のために、祖母が空調を気にしてよく見に行ってくれる。Upload By まゆん振り返ると中学2年生の時に担任の先生から…中学2年生の頃から学校の特別支援学級の担任の先生が代わった。先生は2年生の三者面談の頃から太郎に厳しめの言葉を伝えていた。私からしたらやや圧迫気味にも聞こえた。「どういった高校行きたい?」「今の点数どう思っとる?」「点数伸ばさんと、もっとやる気ださんと」と真顔で言っていた。そんな抽象的で圧が感じられる言葉をかけるのは太郎に不向きなのでは?とも思ったり、先生と太郎との関係性が気になったりもした。Upload By まゆんそのまま中学3年生になり、先生もそのまま持ち上がりで担任になった。太郎は家で先生についての不満や不安をもらすことはなかった。つい最近用事があって私が学校に行くことがあった。ちょうど給食が終わって昼休みに入る時間だった。教室を覗くと先生と楽しそうに会話をしている太郎と、先生の自然な笑顔を見ることができた。その時、先生と太郎の関係性が全て見えた気がした。Upload By まゆん先生はときどき学習や生活面で厳しい言葉を言うことがあるようだが、太郎は先生の言葉の真意をどこかでとらえているのかもしれない(きっとそうだ)。だから以前よりも勉強に取り組むようになったのだろう。先生のような関わり、私とは違う人との関わり方も太郎には必要で、全てが社会的な学習に繋がっているのだとあらためて思った。あとがき幼い頃から太郎の特性について悩んでそのまま何も行動できていなかったら、今頃私と太郎はどうなっていただろうかとも最近思うことがあります。太郎と私の関係もぐちゃぐちゃで家庭が崩壊、親子関係も崩壊していたのでは……と。今穏やかに過ごせているのは、さまざまなサポートを受けることができているから。そして、太郎の持ったあたたかい個性のおかげだと思っています。高校進学へ向けて太郎、頑張っています。執筆/まゆん(監修:初川先生より)中学3年生になった太郎くんが高校受験というものを漠然とではあれ捉えて、準備をしている様子、そして担任の先生との関係性、そこから振り返ったこれまでの歴史についてシェアをありがとうございます。多くの子にとっては、高校受験が人生初の受験で、受験とは何かということ、そもそも学校を選ぶということ自体なかなかイメージしづらいかもしれませんね。中学校では、3年間の中で折々に進路に関するアナウンスやガイダンスがなされていると思います。また、担任の先生との三者面談では進路の話題になることが多いでしょう。中学卒業後の進路をどう描くかについては、お子さんの学力や地理的条件(遠い学校まで公共交通機関使って通えるかどうかはそのお子さんによりですね)、そして経済的条件(公立、私立)など、さまざまな検討事項があります。さまざまな視点があるからこそ、どれか1つの視点に偏ることなく、さまざまな視点でぜひ検討していただきたいところです。そのうえで、実際どこを志望するかについては説明会参加、学校公開、個別相談会などを利用して本人にも学校生活をイメージしてもらい、高校側にもお子さんのことを知ってもらいつつ検討できればと思います。また、実際に進路をどう定めるかにかかわらず、前もってできる準備としては学習を定着させておくことやいわゆる内申点を取ることなどがあります。太郎くんが点数を気にするのもその1つで、点数は分かりやすい目安なので頑張りやすくなりますね。定期試験では何が問われるのか、範囲表をもとに提出すべき問題集なども合わせて準備したうえでテストに臨めるとよいでしょう。中学校の評価は客観的で、多くの場合生徒自身にも評価基準が知らされているので目標を持って取り組みやすくはあります。さて、最初に受験が初めてだからこそイメージしづらいと書きましたが、だからこそ、本人が受験や進路についてどう考えているかは折々にしっかり聞いていく必要があります。保護者や周りの大人がやみくもに点数のみ、あるいは偏差値のみに固執してしまうと本人の意志がおいてけぼりになることもあります。なかなかイメージしづらい受験や高校生活だからこそ、今どんな風に捉えているのか、受験で大事そうなことは何だと思うか、といったことを聞きながら、本人に分かる説明と目標共有などができると良いと思います。特別支援学級に在籍しているお子さんだと特別支援学校の高等部に進学するか、普通高校に進学するかなど選択肢がむしろ多岐にわたる場合もあると思います。担任の先生や主任の先生などとの面談を重ね、情報収集をしながらお子さんに合った進路をある程度大人が絞ったうえで、本人に見学や体験をしてもらう場合がよいこともあるでしょう。いずれの場合であれ、三者面談をはじめとする先生方との連携がとても大切になります。太郎くんと担任の先生との関係がよさそうで何よりです。太郎くんの得意不得意などをよく知る先生はきっと一緒に進路について考えてくださるパートナーになりますね。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年07月01日オンライン大学進学塾を経営する株式会社ポラリス(本社:大阪市中央区、代表:吉村 暢浩)は、大学受験を控える受験生が陥るスランプ中の悩みを相談できるオンライン保健室を2024年7月1日(月)から設置します。ポラリス講師陣【悩みがあっても助けを求める場所がない】高校生のうつ症状が増加し自殺者も増えています。警察庁のデータによると、22年の小中高校生の自殺者数は514人。統計のある1980年以来過去最多となっています。その7割近くを占めているのが高校生で354人。悩みの多くは「学業不振」や「進路に関する悩み」です。出典:警察庁「令和5年中における自殺の状況」 Z世代はSNSやオンラインコミュニケーションが主流の中で育ってきたため、その多くがリアルな人間関係の構築にストレスを感じると言われます。悩みを誰かに話すなどストレス解消法が分からない生徒が多く、悩みを話す環境作りが課題となっています。【ネガティブな相談で講師自身が病んでしまう】当塾でも「勉強に集中できない」「成績が思うように上がらない」など、スランプ状態に陥る生徒が少なくありません。大学受験を控える学生は誰でも、大きな不安によりメンタルが不安定になりがちです。ひどいケースになると、ストレスを発散するために髪の毛を抜くなどの自傷行為を繰り返す生徒もいます。生徒からは学校や友達には相談しづらい、家族に話しても受験のことはわからないから話せないなどの声があがります。個別に話せるプライベート感から、受講中に当塾の講師に悩みを話す生徒は少なくありません。講師も不安なく勉強に打ち込んで欲しいと積極的に相談に乗りますが、メンタルケアに時間がかかりすぎると勉強の内容へ移れなくなります。また、生徒に真剣に向き合うことで、ネガティブな発言に講師自身が病んでしまうことが起きてきました。【気軽に相談できる環境づくりを大切にしたい】そこで、当塾生では受験に関する悩みを話すことが出来る、オンライン保健室を設置することにしました。専門のカウンセラーが、悩んでいる生徒たちに寄り添ってサポートします。カウンセラーは塾の講師も兼ねているので学生の受験に関する悩みについてよく理解ができます。保健室では、まずは現状の悩みをよく聞き出します。その上で、どういう状態になれば解決と言えるのかゴールを一緒に決めます。あとは解決に向けて必要に応じて話し合いをしていきます。当塾の生徒なら誰でも利用が可能です。代表のメッセージ「気軽に相談できる環境づくりを大切にしたいと思っています。受験勉強にスランプはつきものですが、そこを早く抜け出して勉強に集中できるようサポートしていきます。」受験生が陥るスランプ中の悩みを相談できるオンライン保健室を2024年7月1日から設置します。■「オンライン保健室」概要提供開始日 :2024年7月1日~受付時間 :24時間受付対象者 :当社運営塾生 全員料金 :無料サービス内容:・受験や勉学に関する悩みのオンライン相談・専門カウンセラーによるサポート【会社概要】会社名 : 株式会社ポラリス代表 : 吉村 暢浩本社 : 〒542-0076 大阪市中央区難波5-1-60 なんばスカイオ27階 WeWork内事業内容: 受験コンサルティング・コーチング事業URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年06月26日学校は毎日行くところ?うちの息子タケル(ASD:自閉スペクトラム症)は、小学校に上がってしばらくすると、登校渋りをするようになりました。「何が嫌なの?」と聞いてみても理由を言うわけでもないのです。学校で何か嫌な出来事があったとか、ほかに行きたいところがあるとかもない、ただ「今日はお家がいい」と言うだけでした。Upload By 寺島ヒロ当時はまだ発達障害だとは分かっていませんでしたが、前々から少し年齢より幼いところがある子だと思っていたので「学校は毎日行かなきゃいけないところだって分かってないのかな?」と考え、私はあまり厳しく「学校に行け」とは言いませんでした。というのも、当時のタケルは、登校させたとしても帰りたくなるとすぐ学校を脱走して帰ってきてしまう子だったのです。帰り道で迷子になることもしょっちゅうだったので、それぐらいなら家にいたほうが安全だと思っていました。学校の先生は登校させてくれと言うけれど…始めの頃、学校の先生方には、とにかく学校へ来させてくれと言われました。学校に来れば指導ができる、でも家庭までは介入できないからとのことでした。私もできれば登校させたいとは思っていましたが、タケルが動かないときにはどうしようもありません。また、当時は先生方にも発達障害についてはそれほど知られてなく「起きられない、身体が動かない」と言っても、具体的にどういう状況なのか想像してもらうことは難しかったかなと思います。まさに学校とのすれ違い期でした。些細なことでも「行きたくなくなった…」と体調が悪くもなく、するっと起きられた時でも、些細なことで「行きたくない」と言い出すことがありました。靴下がうまく履けない、不快な音がした、窓の外を犬が通ったなど……私たちには些細なことですが、タケルにとっては一大事。「もう行きたくなくなった」と言って脱力してしまいます。仕方がないので「よいしょ」と立たせて身支度を手伝い、学校のそばまで車で運んで、時には先生に車まで迎えに来てもらったりして、ようやく登校させるのですが、やはりすぐに「お迎えに来てください」と学校から電話がかかってくるのでした。Upload By 寺島ヒロ成長したら分かるようになると思っていたけど2年生になるとタケルも、小学校は「行かなければならないところ」と認識したようでした。学校の先生方にも「早く寝るんだよ」「遅刻すんなよ!」と声掛けをしてもらい、自分でも「早く寝る!明日はちゃんと行く!」と言うようになりました。しかし……これが全くうまくいかなかったのです。ASD(自閉スペクトラム症)のあるタケルにとって、学校は「うるさくて眩しくて、待たされている時間の長いところ」。何かが良くなったわけではなく、我慢しているだけなので、やがて、朝起きたときに体が動かなくなったり、しくしく泣き始めたりする日が続くようになりました。発達障害の診断を受けて通級指導教室へ3年生になるとタケルの身辺に変化が起こりました。それは、3年生になるのと同時ぐらいに発達障害の可能性を考えて通院を始めたこと。そして、4年生から通級指導教室に変更、学校も心理士の先生がいるところに転校したことです。通級指導教室の先生は、タケルの「小学校の環境が苦手」であることを理解してくれて、通常学級にいてつらくなった時はいつでも「通級の教室に来ていいよ」と言ってくれました。学校の中に逃げ場を得たタケルは、学校から脱走しなくなり、朝も体調が悪くない限りは進んで登校するようになりました。山の上の静かな中学校へ通級指導教室の先生やスタッフさんのおかげで学校に行けるようになったタケル。しかし、学校がタケルにとって不快な場所であることは変わりませんでした。大きな変化があったのは、タケルの希望で中学受験をすることになり受験塾に行くようになってから、そして受験に合格し中学に進んでからです。小学6年生になってから、タケルは3ヶ月だけ地元の受験塾に通うことになりました。通い始めてすぐ「もっと授業入れて!週7日でもいいよ!」と言いだしたタケル。塾の環境を大変気に入った様子でした。本人が言うには、「学校と違って静かだから」「行くのが夜なので外がまぶしくない」「みんな一緒じゃなくて終わったら次の課題がどんどんもらえるから退屈にならない」とのこと。そう!ついにタケルは、自力で学校に行くのが嫌になる原因を突き止めたのです!「なるほど、そうだったのか!」と進学先に選んだ中学校は、少人数制の中高一貫校。校舎も深い緑に包まれた山の中。学校はタケルにとって「静かに自分のペースで勉強するところ」となり、今までと比べものにならないほどストレスが少なくなりました。Upload By 寺島ヒロ特に「合理的配慮」とか「障害支援」を謳っている学校ではなかったのですが、明る過ぎるのが苦手なタケルのために、席替えの時にはいつも外の光が直接入りにくい、眩しさに耐えられる程度の明るさの席を選ばせてもらえたそうです。朝身体が動かないことは中学生になっても変わらなかったので、遅刻はそれなりに多かったのですが、この学校では比較的落ち着いた学校生活を送ることができました。何が原因なのか本人には分からないことも...タケルが登校渋りをしていた当時、タケルにASD(自閉スペクトラム症)があることはまだ分かっておらず、眩しさや音で非常にストレスを感じる「感覚過敏」も、私たち親は知りませんでした。タケル自身も、快適な環境を手に入れて初めて「うるさかったんだ!」「眩しかったんだ!」と気が付いたようです。ずっと「何が原因なのか分からないが学校に行くと頭がむにゃむにゃする」という状態だったのです。そりゃあ「何が嫌なの?」と聞いても、理由が出て来るわけないよなあ、と、当時を振り返って思うのでした。執筆/寺島ヒロ(監修:室伏先生より)タケルくんの登校渋りのご様子について詳しく共有くださり、ありがとうございました。定型発達のお子さんでも、ご自身の感覚、感情を表現するというのは難しいこともあります。特に、ASD(自閉スペクトラム症)のお子さんは、自身の気持ちや感じていること、状況などを言語化することが苦手なことが少なくありませんし、困りごとが周囲の人から想像、理解してもらえないことも多いようです。タケルくん、ストレスの多い環境でも頑張って通学されていたのですね、頑張られましたね。通学習慣をつけるためにも大事な小学校低学年の時期、学校に行きたくないというお子さんを休ませてもいいのかどうか、迷われたり、不安になられる親御さんも少なくないと思います。行きたくないといいつつも、頑張って通学を続けていくうちに困りごとが薄れてくることもありますし、頑張って通学を継続したことが自信に繋がることもあります。一方で、行きたくないという訴えが、身体や心の重大なSOSのこともあります。環境の調整や困りごとへの対策ができて、学校での生活がより快適に、楽しくなれば一番よいのですが、それが難しい場合には、通学を促すだけでなく、休むということが必要なお子さんもいらっしゃいます。例えば、お子さんと相談して、フル参加すると疲れ過ぎてしまうから、週の一部はお休みするという対策をとっているご家庭もあります。行き渋りへの対応、環境調整、困りごとへの対策、いずれも特性の理解が助けになることも少なくないと思いますので、スクールカウンセラーや、発達に関する自治体の相談窓口、医療機関などへのご相談を検討してみてください。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年06月03日高校から推薦をいただき、大学受験へ!発達支援施設からの助言で県の合理的配慮の申請テンプレートを活用Upload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイわが家は母である私・ワッシーナを筆頭に、家族全員が個性いろいろで、発達に特性があるタイプです。今から7年前、高校3年生の次男ウッシーヤは、子どもの頃からの夢だった保育士になるために、地元の大学を受験しました。大学の受験にあたり、ウッシーヤが通っていたインターナショナルスクールから学園長の推薦を受けることができました。また、ウッシーヤが中学生の頃から通っている発達支援施設で助言を受け、県が作成しているテンプレートを活用して「合理的配慮申請書」を提出することにしました。Upload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイUpload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイUpload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイしかし、申請書の記載内容に加えて、さらに詳細に支援希望を伝える必要があると考え、以下の内容を記した別紙も用意しました。申し出内容・社会的スキル指導・修学上の配慮(演習科目について先の見通しを明示してほしい。一度に多くの課題や作業工程を与えず、全体の見通しを示し、メモなどで段階的にやるべきことを指示してほしい)・定期的なカウンセリング・整理整頓の補助・授業中のサポート(気が散りやすく、ノートをとることが難しいため)・休憩室の確保・補習、補講の提供・スケジュール管理サポート(レポート作成提出物等の声掛けなど)・進路指導・休講や諸行事など、履修時に関する重要な情報の提供(各教員から学生支援課へ連絡を受けたら、学生支援課から本人へ伝達)・支援生による過去問収集や定期試験の時間割作成のサポート・修学支援やレポート提出支援のためのチューター確保・月一回程度のメールを使用した家庭への報告・レポート、宿題等、連絡事項の書面化・教室の調整(空調やトイレの近さなど)・試験時の配慮(別室にて通常の1.3倍に試験時間で対応)このように、ウッシーヤが大学で学ぶために必要と思える支援を思いつく限り書き出して、大学に提出しました。大学側は希望以上の体制で対応!不安だった学習面は家庭と学校の両面で支援Upload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイその後ウッシーヤは試験に合格し、大学に入学しました。大学では、わが家が希望した以上の手厚い支援を行ってくれました。学内では、チームをつくって対応していただきました。①事前に講義レジメをメールでいただき、受講前に目を通して講義に備えた②同じクラスの社会人学生(親子ほど年齢が違う方)がサポート担当に③毎週1回、担任教授が学生たちに呼びかけてサポートチームを用意。教授とチームの学生たちとで、さりげなく一緒にランチをとってくれて、本人の困りに寄り添ってくれた④講義中やテスト中は耳栓の使用を許可された⑤試験は10分延長かつ別室で対応⑥担当教授の気づきがあれば、その都度、保護者とメールで報告また家庭ではプロライターである夫ラクマが、提出するレポートをチェックし、書き方のアドバイスを行いました。学内や実習先で本人の特性説明を発表した際につくった原稿を一部紹介私たちは、ウッシーヤが大学や研修先に最初に行く時、自分の特性を説明できるように、あらかじめ原稿を用意していました。原稿の内容を一部ご紹介します。「僕は発達障害という目に見えない個性を持っています。性格とよく間違われるんですが、心ではなく脳のつくりがスペシャルなのです。大きな特徴は次の3つです。①体質的に感覚が過敏です。②好きなことしかできない気質です。③考えや感じ方がかなりユニークです。・絵・写真・文字・実演で伝えてくれると、とても助かります。『こんなことまで説明しないといけないの』と思うぐらい具体的に細かく説明してもらえるとうれしいです。●自由回答の質問は、ときどき頭のなかで迷子になるので、その時は選択肢を準備してもらえると助かります。例えば、『この質問はYesかNoで答えるんだよ』とか『この質問は、この範囲のなかから答えるんだよ』と言ってもらえるとナビのように目的に焦点を合わせることができて、とんでもなく見当違いな答え方をし、皆さんを迷わせなくてすみますので助かります。●急な予定変更も頭のなかで迷子になるので、事前に予告してもらえると助かります。不思議に思われるでしょうが、好きなことは平気な場合があります。●何か迷惑や間違ったことをした場合、『ダメ!』だけでなく、してほしいことを『こういうときは、こうするんだよ』と具体的に単純明快に言ってもらえると助かります。例えば『この場合のお辞儀は、頭を3秒下げるんだよ』とか具体的に教えてください。●困っているという自覚もあまりないです。困って固まっていても表情に出にくいので怒って無視しているように見える場合があります。●集中しすぎて返事ができないときがあります。そのときは机や肩を叩いてくれると助かります。●感覚過敏があります。体質的に音や光・におい・温度・肌触りなど苦手な感覚がいろいろありますが、特に音と人混みが苦手です。長い時間、うるさい環境のなかにいると拒絶反応を起こしてイライラしてしまいます。その場合は、静かな場所やガムなどを食べるとおさまります。でも、あまり自覚症状がないため、自分でも気づかないでイライラしたりします。そんなときにお気づきになった方は、声をかけてくれると助かります。以上の工夫は、僕にとっては視力が弱い方のメガネのように、僕にとってはなくてはならないメガネです。足の不自由な方が車椅子を使うことと同じことです。うまく工夫できず、皆さんに迷惑をかけるかもしれませんが、いろいろなメガネを工夫して使いこなせるよう努力していきますので、これからもよろしくお願いします。」ボランティア研修でも台本が大活躍、家庭内で練習を繰り返し本番に臨むUpload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイボランティア研修に行った際も、電話でのアポイントから面接時の受け答え、研修先でのあいさつまで、事細かに台本を用意して、家庭内で練習を繰り返しました。このような工夫の効果もあって、ウッシーヤは無事に大学を卒業しました。学生時代にボランティア研修で実務経験を重ねてきた結果、現在は夢をかなえ、保育士としていきいきと働いています。最後に、ボランティア研修の採用面接の時にウッシーヤが話した内容を紹介します。アルバイトの面接などで伝え方の参考になれば幸いです。「私は中学生の時に専門家からアスペルガー症候群と告知されました。そのため、どうしても苦手なことがあります。曖昧なイメージだけで作業を指示されるとよく理解できないところがあります。でも、具体的に何をどれくらい、いつまでに、というふうに、数量とか、時間とかを具体的に指示していただければ理解できて動くことができます。あるいは、やるべきことをメモ書きしたり、見本をやってくださると、すんなり理解できることが多いです。よく伝わらないことがあっても、やる気はしっかりありますので、どうかご理解をお願いします。それでは、これから一生懸命がんばりますのでご指導よろしくお願いします。」※アスペルガー症候群は現在ASD(自閉スペクトラム症)と呼ばれています。執筆/ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ(監修:井上先生より)発達障害の診断のある学生の場合には、大学においても合理的配慮を受けることができます。大学での合理的配慮がそれまでの合理的配慮と異なる点は、成人としての扱いを受けるために本人からの申し出である旨が重視されるようになることです。このため、保護者の方の希望だけでは合理的配慮の決定ができないことに注意していく必要があります。ウッシーヤさんのように、支援ニーズのリストから本人が自分にとって必要な支援を具体的に絞り込んでいくこと、可能であればそれを説明できることが理想です。また大学の規模や体制、外部実習先の状況に応じて、実際に行っていく合理的配慮は異なってくる場合もあります。最初から本人の支援ニーズにぴったり合わせた合理的配慮は得られない場合もあるかもしれませんが、あきらめずに話し合いやトライ&エラーを重ねていくことで、最終的に本人に合った合理的配慮に近づいていくと思います。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年05月28日無職のままシングルマザーになり、看護師になるべく看護学校の受験にまっしぐらだった私。当時2歳にもなっていない娘に、たくさん寂しい思いをさせてしまいました。表に出さないだけで、娘はずっと寂しいと感じていたはず。これからの育児の教訓にしようと思った出来事です。無職のままシングルマザーになりました私は娘が1歳のときに離婚して、シングルマザーになりました。元夫からDV被害を受けていたので離婚準備がしっかりとできないまま離婚し、当時は無職。娘を出産したときに助産師という職業を初めて知り、女性でこんなに活躍できる仕事があるんだ!と強く憧れを持ちました。 しかし「まぁ子ども育てながら学校通って国家資格受験って無理だよね……その前に学校受験と学費と生活費って問題山積みだし」とすぐにあきらめ、何か資格をとらなくては!とワードやエクセル、医療事務の資格を取ってみましたが、就職活動はまったくうまくいきませんでした。 母からの提案「看護師になってみたら?」そんなとき、母親から「助産師になるには看護師の資格も必要だし、看護師どう? このまま実家に住んでていいし、学費なんかのお金は出世払いでいいよ」と提案がありました。「いやいやそんなに簡単に言わないでよ」と思いましたが、看護師は国家資格。給料も高い。 もし娘が将来大きくなって、行きたい学校にお金の問題で通わせられなかったら……と心配になり、看護師の一般的な給料や働き方について調べてみるとどんどん興味がわいてきました。そして一大決心し、看護学校を受験することに。 しっかりと確保したい勉強時間看護学校を受験するには独学では難しそうだったので、看護学校受験専門の予備校に通い始めました。朝、娘を保育園に送って予備校へ行き、夕方また保育園へ迎えに行くサイクル。家に帰ってからも、娘を寝かせたあとはまた勉強。 看護学校は滑り止めも含めて4校受験し、受験1カ月前は最後の追い込みでさらに勉強時間を増やしました。保育園のお迎えから寝かしつけまでの娘のお世話を両親にお願いし、私は予備校が終わった時間からそのままファミレスに行き日付が変わるまで勉強の日々。 受験最終日の子どもの様子当時1歳10カ月だった娘は大のママっ子でしたが、看護学校受験前の追い込み時期で夜に私がいないことにまったくグズったりしなかったそうです。ですが4校目の受験を終えた日の夜、娘を寝かしつけるときに、娘があお向けになった私の体の上に乗ってシクシクと泣いていました。 娘が眠りについたので体から下ろそうとすると、泣きわめいて起きてしまうので娘を体の上に乗せたまま朝を迎える、ということが1週間続いたのです。「表に出さないだけでずっと寂しい思いをさせていたんだね、ごめんね」と何度も娘に謝りました。 娘の立場になって考えると、明らかに寂しいと感じる状況だったのに看護学校の受験のことに頭がいっぱいで、娘のことを十分に構ってあげられなかったことに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。その後は看護学校に合格して国家資格も無事取得し、現在は看護師として働いています。多忙な毎日ですが、あのときの後悔を忘れず娘との時間を大切にしていこうと思います。 著者:吉川 みきな2008年生まれの女の子と2018年生まれ、2022年生まれの男の子の年の差兄弟を育てている母。反抗期の娘とイヤイヤ期の息子の育児に日々奮闘中。上の子を出産後に大学に通い、看護師の資格を取得。現在は看護師としてパート勤務をしている。 監修者・著者:助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2024年05月25日春はオープンキャンパスの季節!オープンキャンパスとは、大学がキャンパスを受験生などに開放し、入試説明会や体験授業などを行うイベントのこと。わが家のASD(自閉スペクトラム症)娘いっちゃんも高校3年生になり、いよいよ志望校を決めなければならない時期になりました。高校2年の夏休みはコロナに罹ってしまって一校も回れなかったので、今年の4月は毎週のように大学のオープンキャンパスの予定を入れていました。息子の時は予約制ではなく、大勢の学生が列をつくっていたものだですが……今ではほとんどの大学がインターネットで予約を入れての時間差入場、時代は変わったものです。Upload By 寺島ヒロいっちゃんの志望は芸術系。先生の授業の進め方も知りたいというので、体験授業もびっしり入れました。いっちゃんは声が大きくて早口の先生が苦手なのです。「叱られている感じがして、話の中身が頭に入ってこない」と言います。キャンパスツアーと体験授業いざオープンキャンパスへ!オープンキャンパスのメニューは学校説明会、受験説明会、入学相談会などの学校の制度について教えてもらえるプログラムと、実際に学校の施設を見て回るキャンパスツアーや、模擬授業を受けられる体験授業などがあります。今回はいっちゃんの希望でキャンパスツアーと体験授業に参加することにしました。キャンパスツアーでは、在校生のボランティアが、見学者を10名ほどずつに分けて三角の旗で引率しつつ、校内の部屋や機材を紹介してくれます。所用時間は40分ぐらいです。Upload By 寺島ヒロ体験授業では、漆芸の講座を選び、実際に授業でも使う素材を使って小さな螺鈿(らでん)の作品を作りました。体験授業は実際の授業時間と同じ90分でした。高校の授業時間に比べるとかなり長いですが、授業に参加した皆さんは長時間の作業でも集中して取り組んでいたようです。いっちゃんも終始真剣な表情で作業に取り組んでいました。入学相談会は学部専攻ごとにこの学校では、特に個別で相談をしたいという人のために、体験授業の会場の一部を相談会場としてセッティングしており、それぞれの学部学科、専攻に合ったアドバイスを受けられます。これはほかの大学ではあまりやっていないことなので大変好印象でした!学生の生活時間帯や研究の内容、使う絵具や薬品(アレルギーがあるかも)など、学生課での相談ではフォローしていない、専門的な細かいところも教えてくれるのがありがたいと思いました。Upload By 寺島ヒロ入学相談会には、娘と一緒に参加し「娘には障害があり、登校しての授業に全ては参加できない可能性があること」「現在は通信制の高校に通っていること」を伝え、「ここで学ばせていただくには、出席日数はどの程度必要でしょうか?」と聞いてみました。すると、理由があればいつでも授業を欠席できること、卒業要件としては出席日数はそれほど厳しくない(作品の評価の割合が大きい)ことを教えていただきました。しかし、その場に参加して作業をしないと面白くない授業が多そうだという印象も持ちました。この大学では、座学だけでなく実習を伴う授業も多くあり、チームでのプロジェクトを経験する事が重要視されています。そのため、最初からあまり登校しないで済むようにデザインされている同じ大学の通信部のほうが娘には都合がいいかもしれません。いくつかの大学を見て...このあとも、1ヶ月半ほどかけて、週末ごとに行われるオープンキャンパスに参加しました。同じ大学の違う学部学科の体験授業を受けたり、また、ほかの大学のキャンパスツアーに出かけたりもしました。芸術系の学部ばかりを見たので、やっていることはそれほど違いはないのですが、なんとなく校内にある雰囲気が、微妙に、しかし決定的に違うなと感じました。特に学部の教授、講師の方の作品や研究、学生への接し方などは、入学すれば毎日一番影響を受けることなので、絶対見ておくべきポイント。個人的には偏差値や卒業生の就職率より大事だと思っています。さて、いっちゃんの進路は...?5月の中旬時点で、まだいくつか回ってみる予定の大学を残していますが、娘は最初に行った大学の通信部に、かなり心惹かれているようです。通信部は講師の先生方もインターネットで参加するので、アッと驚くような現役作家が何人も参加しています。これは常駐の講師で全教科を担当している地方の単科大ではなかなかできないこと、インターネット時代の通信教育ならではでしょう。「あの先生知ってる!直接見てもらえるの!?」と娘も目を輝かせていました。娘の希望がある程度固まったら、今度は入学を検討している大学の学生支援課(※名称は大学によって違います)へ、6~8月の間に具体的な支援について相談に行くことになります。まだまだやることは多いですが、娘が自分の可能性を最大限に発揮できる環境を見つけられるよう、私も暑さに負けず頑張りたいと思います。執筆/寺島ヒロ前の記事はこちら(監修:藤井先生より)高校3年の4月からオープンキャンパスに参加し、これから具体的な支援についても相談されるのはとても良いですね。秋頃になってから相談も可能だとは思いますが、早い段階から見学をすると、先生方の雰囲気、学生への接し方など細やかなところもゆっくりと見られるのが良いですね。いっちゃんが大学進学を希望し、大学の見学・検討をすることで、将来への選択の幅が広がったり、自信をつける機会になると思いました。いっちゃんにとって良い学ぶ場所が見つかることを応援しています。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年05月24日ASD(自閉スペクトラム症)息子は小学校、中学校で不登校、行き渋りを経験現在14歳の息子は、10歳でASD(自閉スペクトラム症)と診断を受けています。初めての場所やいつもと違うこと、急な予定変更などに弱く、見通しが立たないと不安になる特性があります。また、聴覚過敏があるためイヤーマフを使ったり、休み時間は図書室に避難しているようです。つい最近、まぶしいのが苦手で疲れるらしいと分かり、部屋の明かりを暗めにして目を休めるようにしています。そんな息子は、小学校、中学校と不登校、行き渋りを経験しています。ですが、不登校の理由はそれぞれ違いました。担任の先生の理不尽な対応がきっかけで不登校に……【小学校3年生】息子は小学3年生の時から行き渋りが始まったのですが、大きなきっかけは担任の先生でした。先生はすぐに怒る、怒鳴る、ちょっとした忘れ物も許してはもらえず、学校の近くに住んでいる保護者の方によると「家まで怒鳴り声が聞こえてくる」と言うほどの大声。聴覚過敏の息子には、とてもつらかったと思います。息子が間違えて覚えてしまった漢字を頑張って覚え直して正解を書けた時は、「今はたまたま正しく書けたけど、君は間違いを直そうという気が全然ない」と怒られたり、給食でおかわりを食べている最中に具合が悪くなって保健室へ行ったら、保健室へ行ったことを怒られて次の日からおかわり禁止にされたりと、理不尽な思いをしていたようです。ただ、ほかの子どもに対しても同様か、より厳しい対応をしているという話も聞こえてきていたので、息子が特別ターゲットにされていたというわけではなさそうでした。Upload By ユーザー体験談息子はそんな先生の元で精神的に不安定になってしまいました。連絡帳で「家でパニックを起こして、命に関わりかねない危険な行動を取ることがあるので、万が一危ないことをしたら、安全な場所で落ち着くまで一人にさせて欲しい」とお願いしたり、「聴覚が過敏なので耳栓を使わせて欲しい」、「手元がうまく見えていない可能性がある」と気になることを伝えたましたが、先生からちゃんとしたお返事がもらえることはほとんどありませんでした。唯一耳栓の使用だけは許可してくれましたが……。こんな状態でしたので無理に学校へ行かせるべきではないと思い、息子が休みたい日は休ませるようにしました。担任の交代、高学年になりクラスメイトから発達障害についてからかわれるようにその後いろいろあり、2学期の途中で担任の先生が代わることになりました。このことによって目に見えて息子の状態は良くなりました。ただ4年生になると、息子に発達障害があることについてクラスメイトからいろいろと指摘されるようになりました。これはとても嫌だったようです。学校から帰って来て部屋で泣いていたり、ある同級生が探し物が見つからなくて困っていたので探し出して渡してあげたら「気持ち悪い」と言われたと話してくれたりしました。私から「担任の先生に話そうか?」と提案してみましたが、息子は少し考えて「あんまりひどかったら自分で先生に言う」と答えたので、見守ることにしました。息子にはその子どもたちに会った時はきちんと挨拶をして、あとは距離を取るようにアドバイスし、息子はそのようにしていました。Upload By ユーザー体験談結局息子は卒業まで先生に傷つくことを言われているとは伝えなかったようですが、私がスクールカウンセラーの先生に相談していたので、そちらから話が行っていたかもしれません。中学では、その子たちと同じクラスにはなりませんでした。GW明けから始まった中学校への行き渋り。原因は……息子が中学校へ進学すると、慣れないためかゴールデンウィーク頃から、パニックを起こしたり、学校を休みたいと言ったりすることが増え、行き渋りが始まりました。朝支度をして、カバンを背負ってから「休む」と言い出します。私の所へ来て、申し訳なさそうな顔をして「ごめんなさい」と言う姿はなんともせつないものでした。Upload By ユーザー体験談息子がいうにはとても疲れてしまっているようなのです。部活を始めたこともあると思いますが、私は、「周りと合わせるのに必死で疲れてしまうんだろうな」と推測していました。小学校の頃から、ほかの子は言われなくてもやることが分かるけれど、息子は説明がないとどうしたらいいか分からなくて困るようで、それは中学生になっても続きました。ほかにも「自分はみんなとテンポが違う」「授業のスピードが合わない」と、中学生になってからは、周りとの違いをかなり気にするようになりました(確かに、授業参観に行くと、一人だけ行動がみんなより遅いです)。先生方はみんな「問題はありません」と言うので、周りを見ながら何とかみんなと合わせているんだろうなと思います。中学校への思いは小学校の時とは違う。登校するために試行錯誤する息子ですが、小学生の頃と違うのは息子の「学校に行きたい」という気持ちが強いことです。休んだ日に「明日から2週間休まないで学校に行けたらどう思う?3週間休まなかったら?1ヶ月休まなかったら?」と休まずに学校へ行ける自分を想像していたり、「どうしたら休まないで学校行ける?」、「疲れないように体力つけるにはどうしたらいい?」と聞いてきたりします。そして行くために自分で試行錯誤を続けています。まず、部活に出る日を調整するようになりました。部活の決まりに「休まないこと」というのがあるのですが、調子が悪いのに無理して部活に出て、次の日に学校に行けなくなることが多々ありました。するとお医者さんから「自分で自分の体調を管理するのは大切なことだから、そういう時は部活を休むように」と言われ、疲れていたり、調子が悪かったりする時は、自分の判断で部活を休むようになりました。Upload By ユーザー体験談中学1年生の時は、かなり精神的に不安定になっていたので、スクールカウンセリングで相談したりして、部活に出る日を減らしてもらいました。ですが、中学2年生になると、休日以外の部活には出られるようになりました。徐々に休日も部活に出るようになってきましたが、日曜に部活に出ると、月曜に学校に行くことができないのではないかと不安になることがあるので、そういう時は部活を休んでいます。そして寝る前に精神科で処方された薬をきちんと飲むようになりました。薬を飲んで寝ると、スッキリと落ち着いて学校へ行けるようです。ただ、効き目が強くて朝起きられないことがあるので、寝る前に飲むのを避けたり、お医者さんから、薬を半分にしていいと言われているので、半錠にしたりしています。また、体力がないのがいけないのではないかと、筋トレにチャレンジしたりしていますが、これは今のところ上手くいっていないようです。自分の意志で頑張り続ける息子を応援し続けます今は、担任の先生の「つらい時は休んでいいよ」という理解もあり、時々休みながら学校へ通っています。中学3年生になった今は「休みを減らしたい」「受験勉強を頑張りたい」と言っています。これから受験があるので、精神的に不安定になるのではないかという不安はありますが、何とか学校に通えるといいなぁと思っています。今後は、息子が自分自身を理解して、周りの助けを借りたりしながら、自分の特性と上手くつき合っていかれるようになるといいなぁと思います。イラスト/SAKURAエピソード参考/まこちゃ(監修:森先生より)怒鳴ったり厳しすぎたり、しっかりと特性を説明しても理解しようとしてくれない先生にあたってしまうと、とってもつらいですね。学校は、お子さんの健全な成長のために通うところです。毎日休まずに登校できるのであればもちろんそれに越したことはありませんが、無理に登校させて精神的に不安定になってしまっては、本末転倒です。しっかりとお子さんの心身の調子に配慮しながら、「休みたいときに休む」というのは良い選択肢なのではないでしょうか。投稿者さんがお子さんの不安な気持ちを受け入れて寄り添っていたからこそ、お子さんの「学校に行きたい」という気持ちを育むことができたのではないでしょうか。結局、お子さんが自分自身が自分を理解してコントロールできるようになる、というところが子育ての大きな目標の一つです。「毎日学校に行く」というのは、そのための手段でしかありません。無理をせず、1人で抱え込まずに、スクールカウンセラーの方や病院や行政など、頼れるところは全て頼りながら環境を整えていきましょう。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年05月17日通信指導実績34年・累計指導会員数50万人以上を誇る総合教育企業、CKCネットワーク株式会社(代表取締役社長:山崎 朋宏、本社:愛知県名古屋市)は、新サービス『オンライン家庭教師ハイタッチ』を提供開始しました。オンライン家庭教師ハイタッチ新規開講■オンライン家庭教師ハイタッチ『オンライン家庭教師ハイタッチ』は、「ティーチング」「トレーニング」「コーチング」の3本柱で、「自ら気づき、考え、行動できる力」を育てる家庭教師サービスです。「教える」ということが中心の一般的な家庭教師サービスではなく、生徒のやる気を引き出しながら授業以外の家庭学習までをサポートする『手厚い指導』が特長です。■背景CKCネットワークでは、創業以来「自力で問題解決を図る」子どもたちを育てるべく、家庭学習サポートのためにFAXを利用した通信添削指導を行ってきました。添削指導の中で、大切にしてきたことは「学ぶきっかけを与える」ことです。答えを教えるのではなく、どうすれば「わかる」「できる」ようになるかを一緒に『考え』、『気づかせる』。“わからなかったことがわかった”、“できなかったことができた”という経験を積むことが「自信」になり、『次の行動』につながります。そのために添削(トレーニング)と生徒をやる気にさせる電話でのフォロー(コーチング)に力を入れてきました。ただ、リアルタイムで子どもの考える過程へのサポートができないこと(ティーチング)が私たちの課題でした。そこで今回、CKCネットワークの強み・経験を生かし、添削指導と個別授業を組み合わせた新しい家庭教師サービス、自ら気づき、考え、行動できる「一生モノの学ぶ力」を育てる『オンライン家庭教師ハイタッチ』が生まれました。■サービス概要自宅で受講する生徒の様子◆「考える力」を育てるティーチング双方向・リアルタイムでノートを共有することで、解き方・考え方を先生と共有し、必要な教科・単元の理解度を深めます。定期テストや高校受験、大学受験など、生徒一人ひとりの状況に合わせた指導をします。◆「行動する力」を育てるトレーニングハイタッチでは、授業以外に、生徒の目的や習得状況に合わせた学習計画を策定しますので、何をするか、どこをやり直せばよいかが明確になります。また、添削指導で問題を解くためのアドバイスをすることにより、「できない」が「できる」に変わり、学習習慣がつきます。学習計画表と手書きで行う添削指導◆「気づく力」を育てるコーチング月2回のコーチングを行います。コーチングでは、学習状況の確認・進路指導やテスト分析から、生徒の『問題解決能力・自主性・モチベーション』を高め、進路の目標達成に導きます。【CKCネットワーク株式会社について】『家族に自慢できるサービスを、世の中に提供する。』を理念として1990年に愛知県で創業しました。通信指導実績34年、累計指導会員数50万人以上を誇る総合教育企業です。オンライン個別指導塾「Fit NET STUDY」や、マンツーマン学習サポート「Preステップオンライン」など、幅広い事業を運営しています。CKCネットワーク株式会社URL : オンライン家庭教師ハイタッチURL: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年05月09日シッター×家庭教師×家事サポートを行うOCOSAPOおこサポ(所在地:東京都渋谷区、代表:平林 直美)は、ママが自宅で楽しく学べるオンラインサロンを開設いたしました。オンラインサロン1わくわく探求しながら自宅での子育てに実践できる知恵から、子供の受験に役立つこと、プロとして活躍できる家庭学習アドバイザー認定講座まであります。無料のフリー会員もあり、ママ同士の交流会、専門家を招いたイベント参加など、特典も盛りだくさんです。提供会社: OCOSAPOおこサポ(シッター×家庭教師×家事サポート)URL : ■OCOSAPOおこサポ(シッター×家庭教師×家事サポート)とは「OCOSAPOおこサポ(シッター×家庭教師×家事サポート)」は、仕事と子育て・家事に追われ、多忙な日々を過ごしているママ、パパのお助けサービスです。教育を大切にする理念を柱に、学びに重点をおき、シッター×家庭教師×家事サポートを組み合わせてご提供しています。詳しくは、ホームページまたはリリース下部のお問い合わせ先よりお問い合わせください。無料体験もあります。■オンラインサロン<コース説明>●フリー会員小学校や中学校受験に備えて、おうちで使える情報や楽しいイベントをチェック!お楽しみ特典:おトクな価格で利用・個別相談・参加イベント●ゴールド会員メンバー同士の交流会や悩み相談、先輩ママからのお話会など、学校生活のリアル情報をゲット!イベントを盛り上げるオフ会もあります。お楽しみ特典:3回の個別相談 イベント割引あり●プラチナ会員ゴールド会員特典に加えて、【伸びる子を育てる家庭学習アドバイザー認定講座】に参加して、認定資格取得も可能です。お楽しみ特典:月に3回の個別相談・コンサルティング イベントへの無料参加オンラインサロン2■提供背景これまでに多くの保護者様より、小さなお子さまへの学習アプローチや、理科系のお子さまへの国語のアプローチ、ノウハウ等についてのご質問を頂き、個々にノートに記録するなどして進めていました。個々の特性に合わせたアプローチも大切ですが、皆さまに共通のお悩みが多いため、共にお悩みを分かち合い、楽しく学べる場を提供したいという思いで始めました。■オンラインサロンの特徴教育・医学・栄養・心理の4分野より学びを提供していきます。一人の講師によるノウハウだけではなく、他分野の専門の先生をお招きし、別の視点によるアプローチを知ることで、悩みから抜け出す糸口を見出すこともできます。家庭での実践から受験に役立つノウハウ、最終的には、プロとして活躍できる力を身につけることができる点もメリットです。■ご利用の流れホームページの問い合わせフォーム、または下記の連絡先よりお申込みください。他、Instagramからも受付けております。mail : info@ocosapo.com 電話 : 050-6883-0570URL : Instagram: ■開催日時・フリー会員毎週日曜日の朝 情報をお届け・ゴールド会員日曜日13時より開催 お悩み相談会・お話会・オンライン交流会・プラチナ会員講座16時より開催・個別相談・コンサルティング■料金(税込)・フリー会員会費:無料/個別相談:1回10分まで無料/イベント:参加費より5%off・ゴールド会員会費:月3,000円/個別相談:3回無料/イベント:半額にて参加・プラチナ会員会費:月4,000円/個別相談・コンサルティング:月3回無料/イベント:無料【家庭学習アドバイザー認定講座】・ベーシック15,000円・アドバンス以降はお問い合わせ下さい■主な内容・フリー会員実際どうしてるの?小学校受験の準備まだ小さな子にお勉強ってどうやって教えるの?テキスト、プリントはお家でどのくらいやってるの?どこまでホント?お教室、ママ友からの情報小学校受験?中学受験?リアルな現実を教えて!・ゴールド会員お悩みを共有しながら一緒に考えよう!教育・医学・栄養・心理うちの子、受験には不向きかな?目から鱗の策偏食が多く、物事の好き嫌いも多いうちの子、どうしたらいいかな?ここだけのリアルな学校の内部情報・プラチナ会員伸びる子を育てる家庭学習アドバイザー認定講座*ベーシック講座:ママとしてお家で実践*アドバンス講座:プロとして社会に貢献・ベーシック講座お家での学習の環境づくり術1歳から小学生の読解力育成術教育・医学・栄養・心理より健やかな子育て術アドバンス講座→アドバイザー認定詳しくは資料にてご案内します。■会社概要商号 : OCOSAPOおこサポ(シッター×家庭教師×家事サポート)代表者: 平林 直美所在地: 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-23-4 桑野ビル2階URL : 【本プレスリリースに関するお問い合わせ先】OCOSAPOおこサポ(シッター×家庭教師×家事サポート)担当 : 平林 直美電話番号: 050-6883-0570MAIL : info@ocosapo.com 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年05月08日小3でADHD、ASDと診断された息子の幼少期息子・コチ丸は小3の頃にADHD(注意欠如多動症)とASD(自閉症スペクトラム症)の診断を受けました。小さな頃から落ち着きがなく、歩き始めた頃には周りも省みず、どこかへ行ってしまうことが多々ありました(焦)。一度、スーパーで後ろを隠れてついていき、いつになったら親を探すかというのを試してみましたが、どれだけ待っても探してくれることはなく(笑)、電気屋でテレビを観てくつろいだり、おもちゃ売場でゲームをやってみたりと自分の関心事にずーっと夢中でした……。最終的に私が待てなくて折れるという結果に……(汗)。私はコチ丸が診断された当時、子どもの発達に携わる仕事をしていたので、診断が出た時には「やっぱりか」という気持ちと同時に、この手に負えない感じは私のせいでもコチ丸のせいでもない、「しょうがないことだったんだ」と思えるようになり、そこからはコチ丸のやることを受け入れられるようになりました(単純)。Upload By あきトラブル続きの小学生時代。行事の参加自粛を求められることも……コチ丸は小学校時代、ほぼ教室にはおらず学校のなかを自由に歩き回ったり、図書館で本を読み漁ったりしていたようです。・とにかく、やりたいことはやらないと気が済まない→学校で興味本位で落ち葉に火をつけてボヤ騒ぎを起こす。・ちょっとしたことでカッとなる→掃除をしないことに注意をされて、掃除用具を持ったままくってかかり、女の子に怪我をさせる。・先が読めない→自転車ごと田んぼに突っ込む。口に入れていた単三乾電池をうっかり丸飲みする。と、トラブルが尽きない子どもでした。Upload By あき当時は大事な行事などがあると「コチ丸くんについて見ていられる先生がいないので、当日は休んでもらえませんか?」と打診されたりして、私としては小学校には不信感しかありませんでした。小5の時、卒業式に参加するのを「絶対に大丈夫」と本人が言い張り、私も頑張ってほしいと思い学校に頼んだことがありました。しかし、結局じっとできず、こっそり体育館の2階に勝手に上がって、式の様子を高い窓から覗き込んで見下ろしていたところ、参列していた保護者と目が合いビックリして悲鳴を上げられ大騒ぎになり、卒業生より目立ってしまったことも。すぐに呼び出されて怒られました(汗)。当時の卒業生には申し訳なかったです……。Upload By あき小3から「自由登校」開始。中学進学先は担任と意見が分かれ……小3の頃から、わが家は「自由登校」を始め、コチ丸自身が学校に行きたいと思った時だけ登校するようになりました。週に3~4日は家にいたのでランドセルはキレイなまま、小学校生活は終わりました(笑)。地元の中学に入学するにあたり、学習が遅れていることを理由に小学校からは特別支援学級への進学を勧められました。確かに小学校にはほぼ通っておらず家でも全く勉強はしてなかったので、中学の通常学級で授業についていくのは難しいだろうという先生の考えは理解できました。しかし、コチ丸はものすごい読書家で、読んだ本の内容をほぼそのまま覚えているなど、私よりずっと博識な子どもです。その上、好奇心旺盛でNPOなどの野外活動に一人で参加し、先陣きって何事も臆することなくやるタイプだったので、問題解決能力もそれなりにあるのでは……と感じていました。そのため私は、「コチ丸には中学校の特別支援学級より、もっと本人の個性を活かせる環境がどこかにあるのでは?」と思えてなりませんでした。Upload By あき私立中学への進学を決断。親子で歩み出した新たな道結局コチ丸は中学受験をし、学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)の私立中学校に入学しました。もちろんシングルの私にとっては人生予定外の大出費です(焦)。それでもコチ丸なりにわが家の状況を理解してくれていて、これはわが家にとってはスゴく大変なことなんだということを察してくれていたのだと思います。最初こそ休みながらでしたが、中1の終わりには生徒会に入り、やがて生徒会長になり公立高校に進学しました。大出費(笑)でしたが、間違いなく親子の人生を変えてくれた大満足な中学生活を送ることができました。さて、現在ですが……コチ丸は私と一緒には暮らしておりません。高校受験は自らやりたいことがあると、住んでいた愛知県から北海道の公立高校に入学し、寮生活を送っております。さらなる大出費です(笑)。あんなにいろんなことがあった賑やかな日々から一点、寂しい毎日ですが、たまに入ってくるコチ丸らしい淡々とした、でも愛嬌のあるLメッセージに心救われています。Upload By あきこれからコチ丸のこれまでの習い事や勉強、学校選びなど、数々の分岐点をコラムで振り返れたらと思っておりますので、よろしくお願いします!執筆/あき(監修:森先生より)あきさんのように、診断を受けて「私のせいでも子どものせいでもない、しょうがないことだったんだ」ととらえることができると、これからどうしたらいいかを前向きに考えることができますね。無理に型にはめようとするのではなく、個性を活かせる環境を探してくれたからこそ、お子さんは自分が本当にやりたいことを考えることができるようになったのでしょうね。保護者としては、1つひとつの分岐点で迷いもあるでしょうし、焦りもあるかと思います。お子さんのためになる選択を、長い目で見て考えることができるといいですね。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年04月09日背伸びしない志望校選びと、子どもに過剰な負担をかけないために…こんにちは。『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』ほか、著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。お子さんが「とにかく地元の公立中には行きたくない」という場合や、「小学生に過剰な受験勉強をさせたくないけど、もし、うちの子が楽しく過ごせる学校があるのなら……」などと考えているご家庭向けに、うちの3兄妹の私立中高一貫校、3回の「塾なし」中学受験を踏まえた私の経験を元にお話しします。・志望校の選び方・面接対策のポイント・やる気とモチベーションUPのコツ・メンタルケアと親の接し方について、ご参考になれば幸いです。Q:志望校はどうやって選んだの?長男の場合はA中学に「一目惚れ」状態でした。次男と長女は兄が通う姿を見て「自分もA中学に行きたい」となりました。それまで私は、子どもの私立中学進学は全く頭になく、県内の超有名進学校ですら「どこかで聞いたことがあるような?」という程度で、私立中学各校への事前知識や先入観は皆無でした。そんな私たち親子が、最初に「A中学」という、地元でも「知る人ぞ知る」という感じの小規模校を知るまでの経緯を……。うちは地方都市在住のため、首都圏ほどには私立中学の数自体が多くありません。そして、子どもたちには感覚過敏などがあるので、通学の負担があまりに大きいと、たとえどんなに素晴らしい学校でも6年間自分で通うのは難しいと判断し、志望校を探す最初の段階で、「ドア・ツー・ドアで通学1時間以内」の学校に検索対象を絞ってしまいました。そこから、受験勉強の負担が大き過ぎる超難関校や、「男子校は絶対無理!」など、子どもの希望条件に合わない学校を除外していくと、実質、選択肢は2校程度。そのうちの1校のWebサイトを長男と一緒に見て、「へえ、パパの職場の沿線に、こんな学校があるんだね〜」と興味を惹かれ、最初に学校見学に行ったのが、A中学でした。開放的な雰囲気で、合理的で自由な校風のA中学は、長男の個性にピッタリの学校で、ひと目見てすっかり気に入ってしまい、一応もう一つの学校も見学したのですが、長男は「A中学しか受けない」と早々に決めてしまいました。私も小学校では「空気が読めない」と見られがちだった長男が、体験授業の時に少々ズレた質問をしても、積極的に発言できたことを先生が非常に好意的に高評価で受け止めてくれたので、「この学校なら、長男を”できる子”として扱ってくれるだろう」と確信しました。一途な性格の長男は、「絶対A中学に行きたい」という目的意識ができ、やや遅まきの受験勉強スタートでも行きたい学校のためなら、持ち前のド根性&過集中パワーを発揮して頑張れました。次男と長女も、兄の受験のときに見学会や体験授業に一緒に連れて行ったり、行事や文化祭などで度々A中学に訪れたりして、学校のイメージや受験へのモチベーションができていったのだと思います。Q:うちの子、面接が苦手そうなんだけど…コミュニケーションが苦手なお子さんほど、面接の練習は十分な時間と量を確保して対策すれば、やればやるだけ効果が出やすいと思います。「志望校の専願入試は、一般入試より合格しやすいし、科目が少なくて学力試験の負担が少ないけど、面接があるのよね……」「うちの子は人と話すのが苦手だから、面接試験なんてハードル高そう」など、面接ありの入試方式に、二の足を踏むご家庭もあるでしょう(私もそう思っていました)。でも私は、人と話すのが苦手な子ほど、小学生のうちから面接練習をしたほうがいいと思います。中学受験に限らず、この先、大学受験(推薦・総合型など)、バイトの採用、就職活動など、人生の節目節目に「面接」はついてきます。親がしっかりフォローできる今のうちから、時間をかけて面接に慣れておくとお子さんの人生の選択肢が広がります。また、うちの子たちは面接練習を通して、自分自身を客観的に見つめたり、自分のことを自分の言葉で伝えたり、相手の話に耳を傾け質問の意図を汲んで、言葉のキャッチボールをする練習をしたりすることは、本当に良いSST(ソーシャル・スキル・トレーニング)にもなりました。結果にかかわらず、面接練習はやっておいて損はないと思いますよ。かなり独自のものですが、うちの面接対策のポイントは……・志望校のイベントにフル参加して、体験授業や文化祭での具体的な経験を得る・出願書類、自己分析、よくある質問、学校資料などをまとめたファイルを親子でつくる・親以外の人にも面接官役をお願いする(数回でもOK。塾や学校の先生、スクールカウンセラーなど)・本番一ヶ月前から毎日、面接と同じ時間(10-15分程度)を確保して、入退出含めて練習・動画を撮ってセルフチェックする・日頃から、親子でたくさん雑談する……などでした。Q:やる気とモチベーションUPのコツは?「子ども本人が中学受験に主体的になる」ということを、うちでは特に意識しました。親のフォローや協力なくしては、小学生が中学受験するのは難しいと思いますが、それでも、受験勉強するのも、試験を受けるのも、その中学に通うのも、当然ながらその子自身なのです(代わってあげたいときもありましたが……)。ですから、志望校や受験方式を決める際も、勉強の進め方や内容・学び方も、私が強制的に親の考えややり方を一方的に押し付けることのないよう、その都度子ども自身の意志を確認・反映しながら進めました。ただし、子どもの要望の中には現実的には難しいことや、「そろそろコレをやっておかないと入試に間に合わない」といった学習計画上の都合もあるので、そこは事情を説明して相談しながら、一緒に作戦会議を繰り返しました。子ども自身が自分で決めたこと・選んだことや、多少妥協しても納得できたことならば、主体的に頑張れると思います。また、計画表や工程表、「やることリスト」などを作って壁に貼ったり、使用済みの「ふせん」やノートを集めたり、負担が大きな時期には「ポイント手帳」のポイントUPをしたり、小目標を達成したときの「ごほうび設定」をしたり……など、「頑張りが見える工夫」をすると、やる気UPに効果的でした。それから、勉強の前に親子でトランプやかるたであそぶ時間を作ったり、行き詰まったらストレッチしたり、お城や博物館にお出かけして(みんなに内緒で)美味しいものを食べたり、一緒にゲームしたり歴史系のアニメ観たり……など、適度に息抜きしながら身体を動かしたり、勉強にも体感型学習やあそびの要素を取り入れるのもいいと思います。Q:メンタルケアや親の接し方はどうしたらいい?まず、大前提として、どんなにしっかりしたお子さんでも、どんなに聡明で利発なお子さんでも、「小学生は小学生」だということを、周りの大人たちは忘れないようにしてあげてほしいと、私は思っています。発達障害のある・なしにかかわらず、どんな子でも心身共に発展途上にあるのが「子ども」なのです。ましてや思春期の入り口に立っている子どもたちは、さまざまな面でアンバランスで繊細でもあり、たとえ難関校志望でなくとも、小学生が受験をすること自体、多少なりとも心身に負担がかかってしまいます。ましてや、元々発達障害や不登校傾向のある子などには尚更、細心の注意と配慮が必要でしょう。そこでうちでは、まず、受験勉強中でも基本的な生活習慣は極力変えないようにしました。私は子どもの心身の健全な発達には、十分な睡眠とあそびの時間が最優先で必要だと考えているため、「うちの中学受験の鉄則」として……・睡眠時間は一切削らない(どんなに勉強のやり残しがあっても、夜9時には「終わり」)・勉強時間は、小学校の宿題+1日1時間まで(休日/長期休暇は+2時間まで)・いつもどおりにあそぶ(好きなゲームや友だちとあそぶ時間は直前期まで制限しない)……といったことだけは守るようにしました。勉強時間については、集中力にムラがある長男は、朝と夜の2回に分けたり、15分ずつに区切ったりしました。体調を崩しがちな次男は勉強時間をさらに少なくし、内容も必要最小限にしました。それに加えて、・できるだけ子どもの話を聴き、ストレスをこまめに解消する(場合によっては、スクールカウンセラーや医療機関も頼る)・学習計画は無理のないように、子ども自身の意見や意志を聞きながら調節する・疲労やストレスが溜まってきたら、勉強を休ませる…なども、心がけました。「そんなことでは、志望校に到底受からない」と思われる方も中にはいるでしょうが、そもそも、そこまで努力しなくては合格できない学校は、うちでは最初から志望校リストから除外済みなので、本命A中学に絞った受験勉強ならこれで十分でした(それでも、それぞれに課題を抱えた子ども達にとっては、決して「ゆる受験」「ラクな受験」などではありませんでした)。結果、3人共無事A中学に合格し、入学後も比較的すんなり新しい環境に馴染むこともできました。あまりに受験勉強の負担が過剰だったお子さんの中には、せっかく合格しても、入学直後に燃え尽きて通えなくなったり、突然勉強が手につかなくなったり、中1から教室で荒れたりして、適応できなくなってしまう子もいると聞きます。わが子の幸せを願って中学受験したはずなのに、それでは本末転倒になってしまいます。一般的な勉強時間などの目安がどうであれ、ストレスや疲労、プレッシャーなどへの耐性や回復力は、一人ひとりの子で違います。お子さんの様子を日頃からよく観察し、「心身に負担がかかり過ぎている」と判断したら、志望校や入試方式を見直したり、場合によっては中学受験から潔く撤退するのも賢明な選択ではないかと思います。まとめ中学受験に対して「小3から塾通い」というイメージが強いと、お子さんに合った私立中学に進学させたくても、「うちの子には受験勉強なんてハードル高すぎる」と感じられるご家庭も多いと思いますが、志望校や受験方式次第では、5年生頃からの自宅学習でもなんとかなると思います。それでも「小学生は小学生」なので、勉強内容やスケジュールなどに無理のないように配慮して、お子さん自身の意志を尊重しつつ、親子でたくさん話し合い相談しながら、その子の学び方のペースに合わせて個別に調整していくといいでしょう。「塾なし」は親も大変だと思いますが、親子で乗り越えた時間は、結果にかかわらず、この先の本格的な思春期・青年期を支える親子の信頼関係の土台になってくれると、私自身の経験から実感しています。親御さんのほうも、くれぐれもご無理のないように、応援しています。文/大場美鈴(楽々かあさん)(監修:井上先生より)お子さんの意見を聞きながら、やる気が出るように学習ペースを見える化して親御さんが見守ること、なおかつ教え方もその子に合わせて工夫をされたのでしょう。誰にでもまねできるものではないかと思いますが、上のお子さんの経験を下のお子さんにも活かされているのかと思いました。中学受験や高校受験でよく相談を受ける内容として、発達障害があることを事前に伝えるかどうかというものがあります。一つの基準は、入試に際してどの程度の配慮が必要かどうかというのが挙げられます。仮にオープンにしたとして、入試に対してマイナスになることはないですが、教室での試験や面接に際して合理的配慮が必要でなければ、入学前にオープンにする必要性は低くなるかと思います。入学後は必要に応じて、合理的配慮を要求する場合には障害についての情報共有をしていけるとよいでしょう。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年04月08日普段から何かにつけて、近所の人と孫のことで張り合いがちな義父。息子が小学5年生になる直前、そんな義父から突然、中学受験の提案がありました。「近所の子もしているから、孫もするべき!」と言う義父に、息子は……? 近所の人と張り合うために…? 義父は、近所の人と孫のことでやたらと張り合おうとする節があります。息子が小学5年生になる直前、突然そんな義父から中学受験の提案が。その場で即答できる内容ではないため、返事はいったん保留に。家族で話し合い、息子に中学受験をして中高一貫校に入学した場合と、公立の中学校に入学した場合のメリットやデメリットを分かりやすく説明します。そしてその話を聞いてよく考え、本人が出した結論は「中学受験はしない」というものでした。義父にそのことを伝えると諦めがつかないようでしたが、息子が「自分の進路は自分で決めたい」という強い意志を伝えると、最終的には納得した様子。 その後、息子は地元の公立中学で充実した中学校生活を送り、やがて第一志望の公立高校へ進学。高校3年生になる直前、それまで勉強に本腰を入れていなかった息子が突然「難関大学を目指す」と宣言して塾に通い始めました。中学受験をしないと義父に伝えたときの言葉どおり、自分自身で進路を決めたからこそ、大学受験に向けて頑張れているようです。 当時は中学受験を強くすすめていた義父も、今の息子の頑張りを応援してくれています。子どものためを思ってつい「こうしたら?」と言ってしまいがちでしたが、子どもが自分で考えて決めるまで見守ることも大切だと気づけた出来事です。 作画/ひのっしー著者:樫原有香
2024年04月02日地元の公立中に行くのはつらい。でも、ハードな中学受験勉強はちょっと…こんにちは。『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』ほか、著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。今回のコラムは、中学受験を考え始めたご家庭に向けて。特に、公教育がお子さんの体質的に合わなかったり、小学校時代にいじめ・不登校などのつらい経験があったりで、「とにかく地元の公立中には行きたくない」という場合や、「小学生に過剰な受験勉強をさせたくないけど、もし、うちの子が楽しく過ごせる学校があるのなら……」などと考えているご家庭に向けて、うちの3兄妹の私立中高一貫校、3回の「塾なし」中学受験を踏まえた私の経験を元に、お話しします。・中学受験を決めた時期・全体のスケジュール・塾なし中学受験について、ご参考になれば幸いです。難関校じゃなくていいのなら…うちの子たちが受験・進学した私立中高一貫校(以降、「A中学」と表記)は、いわゆる超難関校ではありません。私は子どもたちの志望校を探す際に、偏差値や知名度は参考にしなかったので、A中学の偏差値を正確に把握しないまま受験に臨みましたが、学校がWebサイトなどで公表している入試情報などと過去問の内容から「まあ、中堅校と言われるグループなのかな?」と推測します。とはいえ、コロナ以降も中学受験は過熱気味の傾向が続き、受験者数は増加傾向にあるようで、地方の私立中高一貫校であるA中学でも、年々志願者数が増加し(特に、ここ数年で急増)、1年前に長女が受験した時には、倍率が6年前の長男の受験時の倍以上になっていました。ですので、難関校の受験でなくとも、早めに動くに越したことはないとは思いますが、かといって、あまりに早くから塾通いなどでお子さんに受験勉強の負担を過剰にかけたり、保護者の方が必要以上に不安に感じることもないと思います。以下は「難関校じゃなくていいのなら……」という前提でのお話ですが、背伸びしない志望校での中学受験の全体像がイメージできるよう、保護者の方の疑問や不安にお答えする形で、うちの実例を交えたポイントをお伝えします。いつごろ中学受験することにしたの?中学受験をすることを決めたのは、それぞれ、長男は小5の秋、次男は小6の春、長女は小4の秋くらいでした。……遅いですよね(笑)まあ、中学進学に関して子どもの意志を尊重しようとすると、これぐらいの年齢になるまで分からないのは当たり前だとも思います。一般的には「中学受験は小3から塾通いが常識」などと聞きますが、難関校を目指すのでなければ、小5からでも十分間に合うと思います(小6からではかなり遅いですが……)。ただ、6年生で受験勉強と並行して複数の学校のオープンキャンパス、説明会や体験授業などに参加するのは大変なので、「まだ中学受験するか分からない」「志望校がはっきりしない」というご家庭も、できるだけ4・5年生のうちに、気になる学校のオープンキャンパスや説明会には参加しておいたほうがいいでしょう。受験を迷っている子も、一応小学校レベルの基礎学習だけでも、苦手なところがあれば学年をさかのぼって、穴埋めしておくのがオススメ。ちなみに、うちの3兄妹が中学受験することにしたのは、それぞれ理由が違います。発達障害のある長男は「地元の公立中に行くなら、不登校する!」と宣言し、私立中学以外の選択肢も考慮に入れつつの進学先選びに。5年生から体調不良で小学校を休みがちだった次男は、私立入学後にすぐに友達ができた長男の姿を見ているうちに「おれも」と希望。4年生でコロナ休校となった長女は、自宅でプリント学習をする傍らで、兄たちがオンライン授業を受ける姿を目にしたことなどが影響しました。結局3人共、A中学1校のみを受験。もし不合格だった場合、長男は、公営フリースクール(自治体の教育支援センター)+ホームスクールが"滑り止め”で、次男と長女は「公立中に進学する」とのことでした。併願せずに「本命一校しか受けない」のはかなりハイリスクなので、皆さんにオススメはしませんが、その分、その学校のみに絞った受験勉強・対策ができるので、子どもの負担は減ると思います。「万が一不合格でも、フリースクールや公立中でOK」と考えられるご家庭なら、有りかもしれません。全体のスケジュールはどんな感じ?うちの例は、あまり一般的ではないかもしれませんが、おおまかなスケジュールをご参考程度まで。志望校のA中学1校のみを、総合型選抜(専願のみ、算国+面接)と、一般入試(併願可、算国理社)の両方の入試方式で受験した場合です(ただし、それぞれの子によって、勉強の内容やスケジュールなどは個別に調整したので、以下はあくまで私が思う"理想的な”目安です)。<小4〜小5>・学校案内などの資料請求・オープンキャンパス、見学・説明会、文化祭などへの参加・総合型選抜対策として、自己PRポイントの実績づくり、体験授業への参加など・体感/体験型の自宅学習(理科実験や城巡りなど)・小学校レベルの基礎固め、さかのぼり学習、テスト直しなど<小6・夏ごろまで>・体験授業への参加(2回目)・中学受験用の基本問題集・検定試験の受験(算数検定、漢字検定など。自己PRと試験慣れするため)<小6・秋ごろ>・A中学で特によく出る分野を重点的に学習・過去問、時事問題・A中学主催の模擬試験・面接対策講座の参加・出願書類(志望理由書、自己PR文などの専用フォーマット)の入手<小6・12月〜1月上旬>・志望理由書などの出願書類の準備・面接練習(毎日10-15分)・苦手分野の特訓、暗記系の復習<小6・1月中旬〜>・出願(一般入試=インターネット出願、総合型選抜=出願書類の郵送)・過去問をひたすら繰り返し解く・総合型選抜入試(2科目+面接)・一般入試(4科目、A日程/B日程)<合格発表後>・入学手続き・制服のオーダー、指定体操服などの購入・小学校卒業式・入学説明会、新入生クラス編成テスト塾に行かなくても大丈夫?うちでは、塾なし自宅学習✕3回の中学受験(4教科と面接・総合型選抜対策)を、親子でなんとか乗り切りましたが、親の負担が大きく「誰にでもオススメ」とは言えません。でも、中学受験でも入試方式が多様化しているので、自宅学習でも十分大丈夫なことも。塾に通わなかったのは節約の意味もありますが、うちの子たちは小学校に行って帰って宿題をやるだけでもピーピー言っていたので、帰宅後さらに大手塾などに夜遅くまで通って大量の課題をこなすなんて、到底「無理ゲー」だと判断したからです。小学校自体の負担が大きな子の場合には特に、一般的な中学受験塾は、心身に過剰なストレスやプレッシャーが長期的にかかってしまうように思います。そんなワケで(半分やむを得ず)、私がマンツーマンで子どもの受験勉強に付き合うことになりましたが、子どもの負担を3分の1にしようとすると、親がその3倍の時間と労力を使うことに……。特にうちの子たちは、公教育の学び方が合わないタイプだったので、4教科を一人ひとりの子に合わせた内容・学び方で対応したため、私は数年間かかりきりで疲労困憊。その間きょうだいにも寂しい思いをさせたかもしれません。私は個人事業主なので仕事量の調節が可能でしたが、夫婦で正社員・フルタイムで働くご家庭などには「塾なし」は親の負担が大きいと思います。特に、公教育の学び方が合わないお子さんは、親が勉強に十分付き合えない場合、経済的に可能であれば、丁寧に個別対応できる家庭教師や個別指導塾などを頼るのがいいでしょう。とはいえ、難関校を目指すのでなければ、自宅学習でも十分対応可能だと思いますよ。昨今、大学入試同様、中学受験でも入試方式が多様化してきているので、特に、専願での自己推薦・総合型選抜入試や、1科目・2科目入試を実施する私立中学は多いですし、中には、得意なことを活かせる独自入試などを行う学校や、不登校・発達障害のあるお子さんを積極的に受け入れている学校もあります。ですので、志望校や受験方式によっては、必ずしも「中学受験の常識」通りに小3から塾通いして、膨大な知識と努力を必要とする4教科をまんべんなくできるようになる必要はないでしょう。背伸びしすぎない志望校で、受験科目を絞ったり、その子に合った入試方式で受験したりすれば、自宅学習でも十分大丈夫(親のフォローは必要ですが……)。また、試験の空気感に慣れるために塾の外部模試に参加したり、短期集中的に通塾したり、面接対策だけお願いするなど、ピンポイントで賢く受験塾を活用するのもいいと思いますし、オンライン学習や通信教育、動画学習などを併用して、親の負担を減らす方法もあります。うちの中学受験時代を振り返ってみると、確かに「塾なし」で親が根気よく付き合うのは大変ではありましたが、本格的な思春期になる前の子どもたちそれぞれと密に過ごし、親子でいろんな体験を一緒にしたり、たくさん雑談したり……と、貴重な時間でもありました。文/大場美鈴(楽々かあさん)(監修:井上先生より)楽々かあさんの書かれているように、志望校選びは頭を悩ませる大きな問題になります。できるだけ早めに情報収集をしていくことと、実際にオープンキャンパスなどに行って学校の現状を知っておくことが大事だと思います。大切なのは何より本人の意思が重要なので、本人の意見を聞きながら絞り込んでいくことです。1クラスの人数が多いところや少ないところがありますが、相性の悪いお子さんがいた場合の配慮や授業の進め方、合理的配慮、先生との相談のしやすさなどもポイントになるのではないでしょうか。入学したけれど学校の勉強についていけなかったというお子さんもいるので、受験をクリアするだけでなく、学習のスピードや教育課程が比較的ゆるやかに組まれているかなども確認できるとよいですね。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年04月01日ADHDだけど公立中学校に通っているコウですUpload By 丸山さとこ現在中学生のコウは、神経発達症(発達障害)があります。ADHDの特性から話の聞き漏らしや忘れ物が多かったり、ASDの特性によりコミュニケーションでつまずくことがあったりします。そんなコウが現在通っている中学校はごく一般的な地域の公立中学校です。それについて、コウの神経発達症のことを知る人からは「どうして中学受験しなかったの?」と聞かれることがあります。初めてそのように理由を聞かれた私が感じたことは、「え!?中学受験って『しなかった理由』を聞かれるものなの?」という驚きでした。Upload By 丸山さとこわが家の地域では、大半の小学生は中学受験をしません。自宅から通学できるエリアに私立中学校と公立の中高一貫校が、併せて20校ほどしかないからです。受験を経験する小学生は、1つの小学校の1学年に1~3人いるかどうかだと思います。そのため、中学受験を選んだ家庭が『する理由』を聞かれることはあっても、中学受験をしない家庭が『しない理由』を聞かれるということは、わが家の地域ではまずありえないことなのです。とはいえ、全国的に見れば今や中学受験は珍しい選択肢ではないことも分かります。都市部の私立中学校や公立中高一貫校の数はとても多いですし、東京に住む友人からは「クラスの約半数が中学受験をしてる感じだよ」と聞いたことがあります。ほかの都市部に住む友人の話を聞いても、一学年の生徒の内1~3割は中学受験をしているようです。地方在住の小学生であっても、選択肢に入り始めた「中学受験」このような理由で、中学受験が全国的には珍しくないものだと知りつつも「うちには関係ないかな」とフワッと考えていたコウと私でしたが、小学校高学年の時には「中学受験も視野に入れたほうがいいのかな?」と迷ったこともありました。ケースワーカーさんから「中学受験をするのも選択肢の一つです」と、提案していただいたことがきっかけです。ケースワーカーさんは、地域の状況についても「課題の未提出や聞き漏らしの多い小学生で、かつ学力が高い場合は、私立中学校を選ぶ家庭が増えています」と詳しく教えてくれました。Upload By 丸山さとこ中学受験の悩ましいところは、「しなくてもいいものだけれど、『したほうがいい理由』はある」ところだなと私は思います。しなければならないことであれば迷う余地はありませんが、地域の公立中学校に通うこともできるため、積極的に選ぶには動機の後押しが足りない状況ではあります。とはいえ、高校受験には内申点が影響してきます。課題の提出や話の聞き取りに心配があるコウが、公立中学の通常学級に入学しても大丈夫なのか。(内部進学にある程度の内申点は必要だろうけれど、高校受験がない)中高一貫校を選択した方がよいのではないか。中学受験は『したほうがいい理由』もハッキリしていました。中学受験をするべきか、見送るべきか……「どっちでもいいよ~」と言うコウの意見を受けて夫と2人で考えたものの、なかなか答えは出ませんでした。Upload By 丸山さとこ「学校見学に行く?」と提案しても、「しんどいし、家でノンビリしたいから今はいいかな」と言うコウです。そんな彼を見ているうちに、私は「地域の公立中のほうがよいのかもしれない」と考えるようになりました。当時のコウは気力体力共に低い状態が続いており、小学校に対しても「行きたくない」と登校渋りが見られていたためです。これまで家庭学習をほとんどしていないコウが受験勉強をすることは負担が大きいだろうと感じました。仮に合格したとしても、毎日バスや電車を乗り継いで遠くの私立中学校に通うことを考えると、その通学時間の長さもコウにとっては負担になるのではないかと感じました。「もしかしたら」は尽きないけれどもしかしたら、中学受験に乗り気ではなかった当時のコウも、車で学校見学に連れて行ったら「ここに通いたい!」という意欲が湧いたかもしれません。そうして、中学校生活に対して「こういう学校生活を送りたい」「こんな学びをしたい」というコウからの強い要望が生まれたとしたら、中学受験を選択していたかもしれません。Upload By 丸山さとこですが、毎日家でダラダラごろごろと過ごしていた当時のコウに受験勉強をさせようとしたら、かなり大変だっただろうと思います。学習時間やモチベーションのアップダウンに振り回される毎日が目に浮かびます(実際に、現在高校受験でそうなりつつあります)。仮に中学受験に合格したとしても、私立中学に通っているコウが登校渋りを続けたとしたら、心の狭い私は心配しつつも「高い学費を払っているのに!?」などの思いを隠し切れなかったかもしれません。そこのところ、公立中学校は通うのに時間もお金もかからないため、コウの朝の支度がダラダラしていようが「眠い~、今日学校休もうかな~」と床に突っ伏していようが、広い心で「そっか~、お母さん仕事あるけど、1人で寝ていられる?」と聞くことができます。Upload By 丸山さとここうして、わが家なりの理由によって、コウは地域の公立中学校に通うことになりました。入学前の予想通りに聞き漏らしや忘れ物が多い状態のまま、もうじき中学3年生への進級を迎えようとしています。高校受験のための内申点のことを考えると胃がキリキリしそうですが、毎日ニコニコと登校していくコウを見ていると「今の環境が合っているようでよかったな」と思います。コウの話を聞くと、先生方から「宿題出せよ~!」とマメに声をかけられつつも、「お前はすごいヤツだって、先生たちは知ってるからな!」と励まされていることが分かります。そんな先生方の関わりにより、コウも前向きな気持ちを保てているそうです。部活動も楽しいと言っています。(「部活動へ行くために登校しよう!」と気力を保つ日もあるようです)Upload By 丸山さとここれは、コウの通っている公立中学校が現在たまたまそのような状況にあるだけなのだろうと思います。先生方の移動や、その年度のクラスメイトのめぐり合わせによってはつらい中学校生活になった可能性もありますし、残り1年間もどうなるかは分からないと考えています。ですが、私はそこに関してはあまり心配をしていないところがあります。手を尽くしても学校という環境が合わないようであれば、いつでもホームスクーリングに切り替えてよいと考えているためです。わが家は「登校渋りや不登校のことを考えて公立中学校にしよう」と決めましたが、「リスク低減のために中学受験をして環境を整えよう」という選択肢もまた、意義のある選択だと思います。そのときどきの状況に合せて、『正しいかは分からないけれど、今はこれがいいと思える選択肢』をコウと一緒に探していけたらいいなと思います。執筆/丸山さとこ(監修:森先生より)「正しいかは分からないけれど、今はこれがいいと思える選択肢を探していく」と考えられるのは素晴らしいですね。「もしこうだったら?」とシミュレーションすることも大切かもしれませんが、それが「後悔」となってしまうと、「現在のお子さんの姿」を否定することにつながってしまうかもしれません。保護者にできることは、判断材料も体力も時間もお金も限られた中で、その時点でのお子さんにとっての最善の道をお子さんと一緒に考えることだけです。良い先生、良い部活仲間にに恵まれている今があるのであれば大正解です。もし仮に学校生活が合わずつらい環境であれば、ホームスクーリングにするのも手ですね。選択肢はいつでも複数あり、分岐点も思っているよりもたくさんあることを忘れないようにしましょう。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年03月25日発達障害のある子どもの受験や就職、合理的配慮はどこまで求めていい?Q:ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)と診断されている高校生の子どもがいます。令和6年4月1日から、事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が義務化されると聞きました。受験や就職といった場面において、具体的にどんな配慮を、どこまで求めていいのでしょうか?「わがまま」などと捉えられて、選考で不利にならないのか心配です。A:受験や就職試験の際に合理的配慮を求めることが、合格や採用に関して不利になることは一般的にはありえません。また、入学後や入社後に必要な合理的配慮について、事前に相談することも同様です。Upload By 発達障害のキホン受験や就職試験の際に合理的配慮を求めることが、合格や採用に関して不利になることは一般的にはありえません。また、入学後や入社後に必要な合理的配慮について、事前に相談することも同様です。求められる具体的な配慮の違いによって異なりますが、今まで行ってきた配慮があれば、その実績によって配慮は受けやすくなります。例えば、高校の定期試験で別室受験をしていたという合理的配慮の実績があれば、大学入試においても同様の配慮が認められやすくなります。いずれにせよ、合理的配慮に関して相談することは本人の不利にはならないので、まずは担当部署に相談してみるのが良いのではないでしょうか。参考:リーフレット「令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されます!」|内閣府(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年03月23日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、苦戦しながらもひたすら試験の過去問題を解いて、着々と実力をつけていきました。 そんなある日、勉強に集中するあまり、受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたことに気付き、慌ててしまいます。一時は、受験を諦めることまで考えていたぼさ子さんでしたが、夫の言葉に背中を押され、なんとか締切日にすべての提出書類を揃えることができ、受験申請の書類を提出することができました。 そして、いよいよ筆記試験の当日を迎えました。他の受験者の筆記音に焦りを感じながらも、なんとか筆記試験は終了。ぼさ子さんは、回答を書き込んだ問題用紙と試験2日後に出た解答速報を照らし合わせながら採点を始めると、ギリギリ合格点を取れていたのでした。 実技試験の対策にシフト!「楽勝じゃない?」と思っていたら… 筆記試験の正式な合否はまだわかっていないものの、次の実技試験に向けて準備を始めたぼさ子さん。 実技試験では、造形表現と音楽表現の2つを選択。 早速、造形表現で使う色鉛筆をネットで購入することに。 色鉛筆が届くと、息子がお昼寝中に1回目となる練習を開始! ふと時計を見ると、すでに30分が経過……。 (……ってアレ!?何も描いてないのにもう30分経ってるよ!?) 時間の経過に驚くと同時に、色塗りが完成しない状態に思わずショックを受けてしまったのでした。 ◇◇◇ 絵の構図を考えることに多くの時間を使ってしまうと、いざ下書きをしてから色塗りをするまで、かなりの時間を要してしまうこともあるでしょう。ただ、これも慣れだと思うので何度も練習することで、自然と早く描けるようになってくるのではないでしょうか。試験の場合は制限時間があるので、ちゃんと時計を見ながら各工程の時間配分を意識する癖をつけておくといいかもしれません。 著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月21日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、苦戦しながらもひたすら試験の過去問題を解いて、着々と実力をつけていきました。 そんなある日、勉強に集中するあまり、受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたことに気付き、慌ててしまいます。一時は、受験を諦めることまで考えていたぼさ子さんでしたが、夫の言葉に背中を押され、なんとか締切日にすべての提出書類を揃えることができ、受験申請の書類を提出することができました。 そして、いよいよ筆記試験の当日を迎えました。他の受験者の筆記音に焦りを感じながらも、なんとか筆記試験は終了。ぼさ子さんは、回答を書き込んだ問題用紙と試験2日後に出た解答速報を照らし合わせながら、採点を始めることに。すると……!? 回答即穂を見ながら、答え合わせをした結果…!? (受かってる気が全然しない) そんなことを思いながらも、自己採点を始めたぼさ子さん。 すると、保育原理のテストが95点でした。 (えっ!?ウソ、あんなに自信なかったのに奇跡!!すごい!!アイム天才!?) しかし、ほかの2つのテストは、30点と35点という何とも厳しい結果に……。 (ま、合格は合格ってね……) なんとか合格点を取ることができ、ホッと安心したのでした。 ◇◇◇ 受かっている気が全然しない!と思いながらも、保育原理のテストでは95点という好成績をたたき出しだぼさ子さん。ほかの2つのテストが30点台と点数の差こそあったものの、それぞれ30点以上、合わせて60点以上ということで、無事に合格できてよかったです!著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月13日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、苦戦しながらもひたすら試験の過去問題を解いて、着々と実力をつけていきました。 そんなある日、勉強に集中するあまり、受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたことに気付き、慌ててしまいます。一時は、受験を諦めることまで考えていたのですが、夫の言葉に背中を押され、なんとか受験申請の締切日にすべての提出書類を揃え終わったのでした。 郵便局へ到着すると受付の人に封筒を渡すのですが、簡易書留の受付時間は既に終了しており、取り扱ってもらえませんでした。その後もハプニングが立て続いたものの、なんとか中央郵便局で受験申請の書類を提出することができぼさ子さん。 そして、いよいよ筆記試験の日がやってきました。ほかの受験者の筆記音に思わず焦りを感じるぼさ子でしたが……? 初試験はとにかく心が乱されてしまって… 周りの筆記音に焦り始め、頭を抱えるぼさ子さん。 すると試験を早く終えた受験者が試験を提出し、会場を退出していきました。 (ギョェーッ! もう終わったの!?) 思わず心な中で驚いてしまいます。 (みんな次々退出していく) 続々と試験会場を後にする受験者にどこか取り残されていく感覚を覚えます。 さらに、ぼさ子さんは、1科目目にして"テキスト通りの正攻法では、保育士試験を攻略できない"ということを悟ったのでした。 ◇◇◇ 続々と受験者が退出していくのが見えると、「自分だけ全然できない」という気持ちになり、焦ってしまいがちですよね。周囲の状況は気になると思いますが、まずは目の前の試験問題に集中することが大切のように思います。やり直しはきかないので、ぼさ子さんが言うように"人は人、自分は自分"というスタンスで最後まで試験に臨めるといいですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月11日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、苦戦しながらもひたすら試験の過去問題を解いて、着々と実力をつけていきました。 そんなある日、勉強に集中するあまり、受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたことに気付き、慌ててしまいます。一時は、受験を諦めることまで考えていたのですが、夫の言葉に背中を押され、なんとか受験申請の締切日にすべての提出書類を揃え終わったのでした。 郵便局へ到着すると受付の人に封筒を渡すのですが、簡易書留の受付時間は既に終了しており、取り扱ってもらえませんでした。その後もハプニングが立て続いたものの、なんとか中央郵便局で受験申請の書類を提出することができぼさ子さん。 そして、いよいよ筆記試験の日がやってきたのでした。 2日間の筆記試験!ママが試験会場へ向かうとそこには…!? 緊張した面持ちで会場へと向かったぼさ子さん。 待ち時間に勉強しようと控室に入ろうとするのですが、なんと人がいっぱいで入れませんでした。 仕方なく廊下で立ちながら勉強をすることに……。 試験開始の10分前ごろ、ドキドキしながら試験室に入ります。 いざ試験が始まると、"おっしゃ、やったるぜ!"と心の中で気合を入れるぼさ子さん。 しかし、周りの筆記音が気になる上に試験問題が全然解けず、気持ちが焦ってしまうのでした。 ◇◇◇ 試験本番、周囲の筆記音が聞こえると焦ってしまうのも頷けますよね……。勉強したところが必ず出題されるとは限らないのが、試験の難しいところですが、今まで頑張ってきたことは決して無駄ではないはずです。最後まで諦めずに出しきってほしいです。著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月09日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、苦戦しながらもひたすら試験の過去問題を解いて、着々と実力をつけていきました。 そんなある日、勉強に集中するあまり、受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたことに気付き、慌ててしまいます。一時は、受験を諦めることまで考えていたのですが、夫の言葉に背中を押され、なんとか受験申請の締切日にすべての提出書類を揃え終わったのでした。 郵便局へ到着すると受付の人に封筒を渡すのですが、簡易書留の受付時間は既に終了しており、取り扱ってもらえませんでした。その後もハプニングが立て続いたものの、なんとか中央郵便局で受験申請の書類を提出することができぼさ子さん。 そして、いよいよ筆記試験の日がやってきたのですが……!? 月日は過ぎ、筆記試験当日を迎えることに! 引き続き勉強を継続し、レベルを上げていったぼさ子さん。 試験当日は夫と息子に見送られ、試験会場へと向かうことに。 しかし、ぼさ子さんはこのタイミングでギックリ腰になってしまい、すでに体はヨボヨボに……。 (試験終了までもってくれよ!オラの体!) 心の中でそう強く念じると、お手洗いで鎮痛薬を首に塗り塗り。 湿布や鎮痛薬などのアイテムに助けられながら、試験に臨むことにしたのでした。 ◇◇◇ ギックリ腰というハプニングは合ったものの、無事に試験当日を迎えられてよかったです。首や腰に来ているので、体はかなりつらいと思うのですが、今まで勉強してきた成果を存分に発揮してほしいですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月06日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、苦戦しながらもひたすら試験の過去問題を解いて、着々と実力をつけていきました。 そんなある日、勉強に集中するあまり、受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたことに気付き、慌ててしまいます。一時は、受験を諦めることまで考えていたのですが、夫の言葉に背中を押され、なんとか受験申請の締切日にすべての提出書類を揃え終わったのでした。 郵便局へ到着すると受付の人に封筒を渡すのですが、簡易書留の受付時間は既に終了しており、取り扱ってもらえませんでした。そこで、ぼさ子さんはまだ間に合う郵便局はないかと尋ねることに。すると「中央郵便局なら21時まで受け付けているかも……」と教えてもらって……!? 予期せぬハプニングの連続にママは思わず… ぼさ子さんは急いで夫に電話して、中央郵便局へ向かうことに! しかし、大雪のせいで道が渋滞を起こしており、なかなか前に進みません。 そんななか、20時45分に郵便局へ到着したぼさ子さん。 中に入ると、そこには長者の列が……。 (21時までに窓口にたどり着けなかったらどうなっちゃうのーー!?) 思わずぼさ子さんは不安で体が震えてしまいました。 そして20時59分、やっと順番が回ってきたのです! 「スミマセン、簡易書留デスガ、オネガイシマス……」 封筒を渡された受付のお姉さんは、無言でそれをじーっと見つめます。 そして……。 「大丈夫。ちゃんと今日の消印押しておきますね。試験頑張ってください」 ようやく長い闘いを終えたぼさ子さん。 お姉さんのその言葉を聞いて、心から安堵したのでした。 ◇◇◇ ハプニングが重なりながらも、最後まで諦めなかったお陰で、なんとか無事に試験の書類の提出を済ますことができたぼさ子さん。本当によかったですね。保育士の試験もこの調子で頑張ってほしいです。著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月03日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、試験の過去問題を解いていました。すると、ひっかけ問題のようなものが多く、苦戦してしまいます。しかし、繰り返し問題を解くことで着実に実力をつけていきました。 そんなある日、勉強に集中するあまり、受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたことに気付き、慌てるぼさ子さん。一時は、受験を諦めることまで考えていたのですが、夫の言葉に背中を押され、なんとか受験申請の締切日にすべての提出書類を揃え終わったのでした。 慌てて郵便局へ向かうママ。すると、予期せぬ事態に…!? 郵便局へ到着したぼさ子さんは、窓口で封筒を提出しました。 しかし、受付の担当者に「今日の受付は終了したので、改めて持って来て下さい」と言われてしまいます。 ぼさ子さんは、簡易書留の受付時間の把握をしておらず、受付時間なら取り扱ってもらえると思っていたのです。 「なんとかなりませんかね……」 「本日の処理は終了したので、ダメなものはダメです」 その言葉にすっかり落胆してしまったぼさ子さん。 しかし、ここでまたも夫の言葉が背中を押してくれたのです! 「あの、郵便局へって局によって営業時間違いますよね?」 「今からでも簡易書留間に合う局、ありませんかーーー!?」 ぼさ子さんは泣きながら必死で尋ねたのでした。 ◇◇◇ 一瞬受付の人の言葉に落胆するも、夫の言葉を思い出すと"今からで簡易書留を受け付けてくれる郵便局はないのか"という発想に切り替わったぼさ子さん。「ここまで来たら何としてでも書類を提出したい!」というぼさ子さんの強い気持ちが伝わってきました。簡易書留の対応をしてくれる郵便局が見つかるといいですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月02日中学、高校、大学受験、不登校問題、子育ての転機など2024年2月に公開した読者体験談をまとめてご紹介!みなさんからお寄せいただいたエピソードを発達ナビの連載ライターさんなどのイラストをつけて、コミックマンガエッセイ化した『発達ナビ 読者体験談』。今回は、2024年2月に公開した読者体験談をまとめてご紹介いたします。2月に公開された体験談のテーマは・発達障害子育て、わが家の転機・重度障害のわが子の困った行動・特性がある子の中学、高校、大学受験など。みなさんのリアルな声をお届けします!2024年2月に公開した読者体験談中学受験をすることになったASD(自閉スペクトラム症)の男の子。面談では「ぜひうちに!」と言っていた志望校の先生ですが、お子さんの発達障害を知ったとたんに態度が一変して……。2024年4月から施行される「障害者差別解消法」改正によって、「合理的配慮」の提供義務が私立学校にも適用されます。監修の森先生のあたたかいコメントもぜひご覧ください。高校1年生のASD(自閉スペクトラム症)、LD・SLD(限局性学習症)の息子さんの高校受験。全日制を目指していたのですが、勉強は自己流、しかもいじめっ子も同じ高校を志望していることを知って、志望校を通信制へ変更しました。すると、勉強をやめてしまって……。高校受験の様子や、通信制へ入学後の生活は?通信制を目指す方は必読です。ADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)の公立高校普通科へ通う2年生の娘さん。義務教育期間中は、スクールカウンセリングや担任との臨時の個別面談など手厚い支援がありましたが、高校に入ると支援が不足してしまったそうです……。そんな娘さんの高校受験、そして大学選びにいたるエピソードです。居住地域に自閉症・情緒障害特別支援学級がなかったため、小学校は通常学級へ入学したAAAさんのお子さん。ですが学校から「ほかの子と違う対応をすることは特別扱いだからできない」「配慮はできない」と言われてしまい、このままではダメだと1年生の2学期から自閉症・情緒障害特別支援学級のある学校通うため引っ越し、転校しました。転校先の様子は?息子さんの困った行動に先生は?AAAさん曰く「つらいことが多かった子育て」の中でついに転機が訪れたエピソードです。知的障害(知的発達症)を伴うASD(自閉スペクトラム症)の小学6年生のお子さん。発語がなく言葉で伝えることができないので、息子さんが何をしたいのか、何が理由なのかわからないことがありますよね。そんなそんな息子さんがある「困ったこと」をしているのが発覚!お母さまはどうされたでしょうか?就学相談で特別支援学級入学することになった境界域の年長の息子さんが、児童発達支援へ通うことになりました。不器用で強い劣等感をおぼえていた息子さんが、どんな支援をうけてどう変わったか、具体的に教えていただきました!あなたのリアルな体験談を投稿してみませんか?体験談募集中!読者体験談では、発達ナビ読者のみなさんのエピソードを募集しています。現在の募集テーマはこちらです。・障害告知でのトラブル・パートナー(夫婦) との間でのトラブル・両親(義両親)、親族などの間でのトラブル・進学・受験関係でのトラブル・冠婚葬祭関連でのトラブル・お子さまの反抗期、思春期でのトラブル・お子さまの自傷でのトラブル・お子さまの学習関係でのトラブル・不登校、行き渋りでのトラブル・お子さまとゲームの関わりでのトラブル・子さまの不器用さでのトラブル・ママ友や、ほかの保護者の方とのトラブルでのトラブル・ご近所関係でのトラブルお寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんなどにコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあると共感をよぶエピソードから、ハッとしたエピソード、誰にも相談できないお悩みや、ママ友トラブルまで、さまざまな「困った」エピソードをぜひ教えてください。みなさんのリアルな体験談は、ほかのみなさんにとってとても参考になるものです。ご応募は以下の応募フォームよりお願いいたします!(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年03月02日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。ぼさ子さんは通信講座にて自宅学習を始めることに。後日、自宅に教材が届いたものの、なかなかやる気が出ない状態が続いていました。しかし、夫の言葉にぼさ子さんのやる気スイッチがON! すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、試験の過去問題を解いていました。すると、ひっかけ問題のようなものが多く、苦戦してしまいます。しかし、繰り返し問題を解くことで着実に実力をつけていきました。 ところが、ここで問題が発生! 勉強に集中するあまり、ぼさ子さんは受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたのでした……。 妻が泣きながら謝ると、夫は…? 「ぼさ子、本当にもう打つ手ナシなの?諦めるってのはやれること、全部やり尽くしてから言いな!!」 「……え?」 「だってあんなに勉強頑張ってたじゃん!あっさり諦めんな。俺もやれること手伝うから」 予想外の夫の言葉に励まされるぼさ子さん。 「ダメ元でやれること全部やるね!!」 そう言うと、行動に移し出したのです。 そして、受験申請の締切日当日、たくさんの人たちのおかげで無事に書類をすべて集めることができたのでした。 ◇◇◇ 夫が咤激励をしたのはこのときが初めてだったようですが、ぼさ子さんの頑張りを1番近くで見ていたからこそ、簡単に諦めてほしくなかったのでしょう。そして、なんとか受験申請の締切日の当日、色々な人の協力を経て提出書類を集めることができてよかったです。郵便局へ無事に提出することができるといいですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月01日株式会社学研ホールディングス(本社:東京都品川区、代表取締役社長:宮原博昭)の調査・研究機関である学研教育総合研究所は、2023年10月27日(金)~11月1日(水)の6日間、全国の小学生の子どもを持つ保護者を対象に「小学生調査」、全国の中学生の子どもを持つ保護者を対象に「中学生調査」を実施し、小学生調査では1,200名、中学生調査では600名の有効サンプルを集計しました。今回は、小学生調査および中学生調査のうち、今回は、学習や学校生活の実態・意識に関する結果を「小学生・中学生白書 小学生・中学生の学習・学校生活に関する調査」として公表します。(調査協力機関:ネットエイジア株式会社)表1: 一番好きな教科と一番嫌いな教科をきいたところ、小学生では一番好きな教科は1位「体育」(21.7%)、2位「算数」「図画工作」(いずれも17.7%)、4位「音楽」(8.8%)、5位「国語」(8.1%)、一番嫌いな教科は1位「算数」(22.8%)、2位「国語」(18.4%)、3位「体育」(8.1%)、4位「図画工作」(5.0%)、5位「社会」(4.3%)となりました。また、中学生では一番好きな教科は1位「数学」(21.3%)、2位「英語」「保健体育」(いずれも12.5%)、4位「社会」(11.3%)、5位「理科」(9.5%)、一番嫌いな教科は1位「数学」(22.2%)、2位「英語」(16.7%)、3位「国語」(11.8%)、4位「理科」「社会」(いずれも8.2%)となりました。表2: 子ども自身が受験する高校を選ぶ際に重視したいことをきいたところ、1位「自宅からの距離」(56.8%)、2位「偏差値」(46.2%)、3位「学校の教育方針」(23.5%)、4位「部活動」(21.3%)、5位「在校生の雰囲気」(21.0%)となりました。他方、保護者に、子どもが受験する高校を選ぶ際に重視したいことをきいたところ、1位「自宅からの距離」(52.7%)、2位「偏差値」(42.2%)、3位「学校の教育方針」(27.2%)、4位「学費」(21.7%)、5位「在校生の雰囲気」(20.8%)となりました。子ども自身と保護者の回答結果を比較すると、どちらもTOP3には「自宅からの距離」「偏差値」「学校の教育方針」が挙がりましたが、4位の結果は異なり、子ども自身の回答では「部活動」が4位、保護者の回答では「学費」が4位でした。表3: ChatGPTなどの対話型生成AIを【学校】で利用したことがあるかをきいたところ、「ある」と回答した人の割合は、小学生では9.8%、中学生では16.2%となりました。また、対話型生成AIを【家庭】で利用したことがあるかをきいたところ、「ある」と回答した人の割合は、小学生では12.5%、中学生では16.5%となりました。[小学生調査 調査結果]学習について★小学生の一番好きな教科 1位「体育」2位「算数」「図画工作」4位「音楽」5位「国語」★小学生の一番嫌いな教科 1位「算数」2位「国語」3位「体育」4位「図画工作」5位「社会」一番好きな教科をきいたところ、1位「体育」(21.7%)、2位「算数」「図画工作」(いずれも17.7%)、4位「音楽」(8.8%)、5位「国語」(8.1%)となりました。他方、一番嫌いな教科をきいたところ、1位「算数」(22.8%)、2位「国語」(18.4%)、3位「体育」(8.1%)、4位「図画工作」(5.0%)、5位「社会」(4.3%)となりました。過去の調査と比較すると、一番好きな教科では2022年調査まで10年連続で1位だった「算数」に代わり「体育」が1位となりました。一番嫌いな教科ではこれまでの調査と同様、「算数」「国語」が上位に挙がる結果となりました。一番好きな教科を男女別にみると、「体育」(男子26.7%、女子16.7%)と「算数」(男子24.5%、女子10.8%)は女子と比べて男子のほうが10ポイント以上高くなったのに対し、「図画工作」(男子12.7%、女子22.7%)は男子と比べて女子のほうが10ポイント以上高くなりました。一番嫌いな教科を男女別にみると、「国語」(男子24.7%、女子12.2%)は女子と比べて男子のほうが10ポイント以上高くなったのに対し、「算数」(男子14.3%、女子31.3%)は男子と比べて女子のほうが10ポイント以上高くなりました。過去の調査と比較すると、「国語」を挙げるのは女子よりも男子に多く、「算数」を挙げるのは男子よりも女子に多いという傾向が続く結果となりました。★これから先、保護者が子どもの家庭学習の教材選びで重視すること1位「一人で自習できるよう、解説が充実している」2位「価格が安い」3位「学習状況を確認できる仕組みがある」保護者に、これから先、子どもの家庭学習の教材選びで重視することは何かをきいたところ、「一人で自習できるよう、解説が充実している」(28.2%)が最も高くなりました。自習用教材として活用できるかどうかが教材選びのポイントになっているようです。次いで高くなったのは、「価格が安い」(26.3%)、「お子さまの学習状況を確認できる仕組みがある」(24.8%)、「手軽に取り組める分量である」(24.4%)、「わからないことを質問できる仕組みがある」(22.5%)でした。学年別にみると、5年生では「一人で自習できるよう、解説が充実している」「お子さまの学習状況を確認できる仕組みがある」「わからないことを質問できる仕組みがある」が同率(いずれも26.5%)で1位でした。★「ChatGPTなど対話型生成AIを学校で利用したことがある」10%ChatGPTなどの対話型生成AIを【学校】で利用したことがあるかをきいたところ、「ある」は9.8%となりました。また、対話型生成AIを【家庭】で利用したことがあるかをきいたところ、「ある」は12.5%となりました。6年生の男子は、学校17.0%、家庭19.0%と、高い割合になっています。対話型生成AIとは、音声やテキストで質問を入力すると、対話するように自然な文章で応答することができる人工知能を指します。その他★「中学校受験を希望している」小学生の36%、「子どもに中学校受験をしてほしい」保護者の34%子ども自身が中学校受験を希望しているかをきいたところ、「希望している」は35.7%、「希望していない」は64.3%となりました。他方、保護者に対し、子どもに中学校受験をしてほしいかをきいたところ、「してほしい」は34.4%、「してほしくない」は65.6%となりました。★受験する中学校を選ぶ際に重視したいことTOP5は「自宅からの距離」「学校の教育方針」「偏差値」「進学実績」「在校生の雰囲気」子どもが中学校受験を希望している人(428名)に、子ども自身が受験する中学校を選ぶ際、重視したいことをきいたところ、1位「自宅からの距離」(32.7%)、2位「学校の教育方針」(25.5%)、3位「偏差値」(19.6%)、4位「進学実績」(14.3%)、5位「在校生の雰囲気」(14.0%)となりました。3年生以下では、ほぼ半数が「まだわからない」と回答していますが、6年生になると「まだわからない」が18.8%と特に低くなっています。他方、子どもに中学校受験をしてほしい保護者(413名)に、子どもが受験する中学校を選ぶ際に重視したいことをきいたところ、1位「自宅からの距離」(32.9%)、2位「学校の教育方針」(29.3%)、3位「偏差値」(19.6%)、4位「在校生の雰囲気」(18.4%)、5位「進学実績」(17.4%)となりました。子ども自身と保護者の回答結果を比較すると、どちらもTOP5には同じ回答が挙がっており、親子で重視する点が共通していることがうかがえる結果となりました。★「学校から支給されているタブレットやパソコンを、自宅に毎日持ち帰って使っている」26%通っている学校でタブレットやパソコンが支給されている割合は全体で87.4%でした。使用状況・様子をきいたところ、「支給されていて、自宅に毎日持ち帰って自分でも使ってもいる」(26.0%)が最も高くなり、「支給されていて、自宅にたまに持ち帰って自分でも使ってもいる」(18.3%)、「支給されていて、自宅に時々持ち帰って自分でも使ってもいる」(16.1%)が続きました。支給されているデバイスを自宅に持ち帰って使っている人が多い一方、使用頻度が低い人もいるようです。学年別にみると、支給されている割合は高学年で高くなる傾向がみられ、4年生94.0%、5年生90.0%、6年生92.5%でした。[中学生調査 調査結果]学習について★中学生の一番好きな教科 1位「数学」2位「英語」「保健体育」4位「社会」5位「理科」★中学生の一番嫌いな教科 1位「数学」2位「英語」3位「国語」4位「理科」「社会」一番好きな教科をきいたところ、1位「数学」(21.3%)、2位「英語」「保健体育」(いずれも12.5%)、4位「社会」(11.3%)、5位「理科」(9.5%)となりました。他方、一番嫌いな教科をきいたところ、1位「数学」(22.2%)、2位「英語」(16.7%)、3位「国語」(11.8%)、4位「理科」「社会」(いずれも8.2%)と、主要5教科がTOP5を占める結果となりました。前回の2020年調査と比較すると、一番好きな教科の1位と一番嫌いな教科の1位は2020年調査と同様にいずれも「数学」となっており、人によって好き嫌いのはっきりした教科である傾向は変わらないようです。男女別にみると、一番好きな教科の1位は男子・女子ともに「数学」となっているのに対し、一番嫌いな教科の1位は男子では「英語」、女子では「数学」と男女で異なる結果となりました。学年別にみると、一番好きな教科の2位は1年生では「保健体育」、2年生では「英語」、3年生では「社会」と学年により違いがみられました。★“ふだんの学習”や“定期テスト対策”として行っている学習方法「先生が指定した学習参考書や問題集に取り組む」80%、「テスト対策専用のまとめノートを作る」61%、「塾の先生や家庭教師が指定した学習参考書や問題集に取り組む」「教科書を音読する」54%、「アプリで勉強する」「動画サイトのテスト対策系コンテンツを観る」「自分で問題を作ってみる」は50%未満に次に、学習方法を提示し、それぞれ“ふだんの学習”や“定期テスト対策”として行っているかをきいたところ、「行っている」人の割合は、≪先生が指定した学習参考書や問題集に取り組む≫が80.3%と最も高くなり、≪テスト対策専用のまとめノートを作る≫が61.2%、≪塾の先生や家庭教師が指定した学習参考書や問題集に取り組む≫と≪教科書を音読する≫が53.7%、≪暗記用語をノートにたくさん書いて覚える≫が53.0%、≪市販の学習参考書・問題集を買って解く≫と≪授業用のノートを赤シートで確認する≫が50.8%でした。また、≪アプリで勉強する≫は42.0%、≪動画サイトのテスト対策系コンテンツを観る≫は36.2%、≪自分で問題を作ってみる≫は25.2%と、半数を下回りました。★「ChatGPTなど対話型生成AIを学校で利用したことがある」16%ChatGPTなど対話型生成AIの利用について質問しました。対話型生成AIとは、音声やテキストで質問を入力すると、対話するように自然な文章で応答することができる人工知能を指します。対話型生成AIを【学校】で利用したことがあるかをきいたところ、「ある」は16.2%、「ない」は83.8%となりました。また、対話型生成AIを【家庭】で利用したことがあるかをきいたところ、「ある」は16.5%、「ない」は83.5%となりました。その他★受験する高校を選ぶ際に重視したいこと 1位「自宅からの距離」2位「偏差値」3位「学校の教育方針」子ども自身の回答では「部活動」、保護者の回答では「学費」が4位受験について質問しました。子ども自身が受験する高校を選ぶ際に重視したいことをきいたところ、「自宅からの距離」(56.8%)が最も高くなり、「偏差値」(46.2%)、「学校の教育方針」(23.5%)、「部活動」(21.3%)、「在校生の雰囲気」(21.0%)が続きました。男女別にみると、女子では「制服」が15.0%と、男子(3.7%)と比べて11.3ポイント高くなりました。他方、保護者に、子どもが受験する高校を選ぶ際に重視したいことをきいたところ、「自宅からの距離」(52.7%)が最も高くなり、「偏差値」(42.2%)、「学校の教育方針」(27.2%)、「学費」(21.7%)、「在校生の雰囲気」(20.8%)が続きました。子ども自身と保護者の回答結果を比較すると、どちらもTOP3には「自宅からの距離」「偏差値」「学校の教育方針」が挙がりましたが、4位の結果は異なり、子ども自身の回答では「部活動」が4位、保護者の回答では「学費」が4位でした。※調査結果全文は添付のPDFファイルよりご覧いただけます。■調査概要■調査タイトル:小学生・中学生白書 小学生・中学生の学習・学校生活に関する調査調査対象(小学生調査):ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする小学生の子どもを持つ20歳~59歳の保護者(中学生調査):ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする中学生の子どもを持つ20歳~59歳の保護者調査地域:全国調査方法:インターネット調査調査期間:2023年10月27日(金)~11月1日(水)の6日間有効回答数(小学生調査):1,200サンプル(中学生調査):600サンプル実施機関:ネットエイジア株式会社 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月29日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。ぼさ子さんは通信講座にて自宅学習を始めることに。後日、自宅に教材が届いたものの、なかなかやる気が出ない状態が続いていました。しかし、夫の言葉にぼさ子さんのやる気スイッチがON! すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、試験の過去問題を解いていました。すると、ひっかけ問題のようなものが多く、苦戦してしまいます。しかし、繰り返し問題を解くことで着実に実力をつけていきました。 そんなある日、ぼさ子さんが重大なミスを犯しているのが判明する出来事が起こってしまって……!? 突然訪れた大ピンチにママは…!? 保育士資格合格という目標を達成するため、育児と勉強を両立させながら、日々着実にレベルアップしていったぼさ子さん。 そんなある日、一通の封筒が届きます。 「またテキスト修正のお知らせかな?」 しかし、封筒の中を見てみると、受験申請締め切り日の手続きに関するものでした。 (受験申請……。なぜこれを忘れていた!?締切日……わっ、もう間近じゃん) (あれ?これから手続きしたらもう間に合わん!?) すっかり受験の申請をし忘れていたことに焦り出すぼさ子さん。 しかし、受験申請に必要な提出書類は3点ほどあり、それらを取り寄せる時間を考えると、あきらかに間に合わないことに気付いたのです。 「ぺー君ごめん……。せっかく勉強させてくれたのに、私のうっかりのせいで……。本当に申し訳ないんだけど、今回は諦めて次の試験に挑戦してもいいかな」 ショックを受けたぼさ子さんは、その場にへたりこむと、泣きながら夫にそう伝えたのでした。 ◇◇◇ 受験申請することをすっかり忘れてしまっていたぼさ子さん。受験には受験申請書や最終学歴の卒業証明書などが必要で、いずれも取り寄せる必要があるとのことなので、もう少し早めに気付けばよかったのですが……。しかし、まだ数日あるようなので、なんとか取り寄せて、無事受験が受けられることを願います。著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年02月29日進学校を志望したADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)の診断がある中学3年生の娘小学校1年生のときADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)と診断を受けた高校2年生の娘がいます。小学校入学から現在まで通常学級に所属しています。義務教育期間中は、心配事があるときはスクールカウンセリングや担任との臨時の個別面談などで手厚い支援を受けてきました。ですが、高校に入り支援が薄くなったように感じています。娘は、中学3年生の夏休みを利用して、公立や私立の高校をいくつか見学し、志望校を自分で決めました。第一志望の学校は進学校だったため、娘の内申点ではチャレンジになるとのこと。それでも娘は「この高校に進学したい」という意志を貫きました。そこからは塾や自宅で熱心に勉強を頑張っていました。ただ、ADHDの特性からか、集中力に欠ける面があり、テストも凡ミスが多く……。親としては、本人の本来の実力を発揮できたら、中学の定期テストや高校受験も、また違ったものになったかもしれないという思いがついてまわりました。受験票忘れ、集合時間に間に合わず……。なんとか受けた試験でもパニック発作が!そして迎えた受験当日、朝から受験票を忘れたり、駅での集合時間に間に合わなかったりと、トラブルが多々ありました。しかし最大のトラブルは、試験中にパニック発作が起きてしまったことです。思うように実力を発揮できなかったと大泣きしながら帰宅した娘……。詳しいことを聞いても本人もパニックを起こしていたので「分からない……」と。頑張っていた娘を見ていたので、どう声をかければいいか分かりませんでした。Upload By ユーザー体験談その後、娘は第二志望の公立高校を受験しました。なんとか気持ちを切り替えて落ち着いて挑むことができ、無事合格。そちらへ進学することになりました。高校では支援は薄い?担任から「スクールカウンセリングは辞退してほしい」と言われ……公立高校に進学して思っていることは、担任の先生によるところもあると思いますが、全体的に支援の手が薄いことです。入学時、担任の先生に「娘の発達障害の特性をお伝えしたい。配慮、支援をお願いしたい」と話したのですが、「その時その時、適宜お話ししましょう」と言われ、そのまま話は流れてしまいました。娘のパニック障害についても話してみても、先生はピンとこない表情……。Upload By ユーザー体験談また、スクールカウンセリングを月一回依頼しましたが、担任の先生からは「ほかにカウンセリング希望者が多数いるんです。娘さんは通院されているので、そちらでフォローしてもらえませんか?」と言われてしまいました。病院は遠く、受診日とカウンセリング日を別日にするという決まりがあり、土日に模試がある娘は病院のカウンセリングを受ける時間がありません。高校側に、病院でのカウンセリングが難しいことを伝えたのですが、学校でのカウンセリングは辞退してほしいの一点張り。結局娘はカウンセリングを受けることができていません。2年生になり担任になった先生は、1年生の時と違い家庭から連絡すると、きめ細やかな応答をしてくださる方で安心しました。ただし、それでもこちらからアクションを起こさないとフォローはありません。例えば、内服薬を開始したことなどを私から電話で伝えていますが、定期的な交流や伝達はないのが現状です。障害学生支援を利用する?しない?大学の支援センターからの温かい言葉大学進学については漠然としたイメージしかないようだった娘ですが、高校1年生でとある大学のオープンキャンパスに参加してみたところモチベーションが上がり、「英語を勉強したい!」と大学進学を決意。高校2年生になると留学にも興味を持ち始め、大学は留学ができて、英語の教員免許(中・高)取得ができるところを希望し、志望校を探しだしました。その頃、私は発達障害のセミナーに参加し、障害学生支援について学びました。こんな手厚く見てくれる大学があるのかと思った私は、娘がオープンキャンパスに参加した大学について調べ、娘とその情報を共有しました。最初は「私は障害をクローズして進学と就労をしたい」と葛藤していた娘ですが、数ヶ月後「○○大学に進みたい。この大学は、オープンキャンパスに行ったときから自分の個性や希望に合った大学と感じていたの。あと、お母さんが調べてくれたように、支援が手厚いのも魅力」と大学の障害学生支援を利用することを決意したようです。Upload By ユーザー体験談志望大学を決めた娘が塾の先生に相談したところ、「この大学一本に絞って、推薦入試、一般入試と全て受けるつもりで受験対策をしていきましょう」とアドバイスをもらいました。学校の担任の先生からも応援いただいています。また、娘はこの大学のオープンキャンパスに2年連続参加しており、その事は大学の支援センターで把握されていました。そこで、支援センターの担当の方へ、娘が単願受験を決めたことをお伝えすると、「受験前にぜひ面談させてください。受験時からフォローする必要性があれば対応します」とおっしゃってくださいました。また、「今後志望の学部を絞れたら、学部長と面談の機会を設けましょう、もし学部が決められなかったとしても、気になる学部を教えてください」とも言われています。Upload By ユーザー体験談こちらの大学は支援が手厚く、大学生活から就労まで、教員がマンツーマンで支援してくださるそうです。娘は塾に通いつつ、本人が学びたい大学を目指して懸命に勉強しています。もともとネガティブ思考で、自分の発達障害に負い目を感じていた娘が、自分の進路を切り開いていく姿をまぶしく感じています。娘に合った環境で羽ばたいていけるよう、私も応援し続けたいと思います。イラスト/星河ばよ※エピソード参考者のお名前はご希望により非公開とさせていただきます。(監修:井上先生より)来年度(令和6年4月1日以降)から公的施設や公立学校以外の私立学校や事業所でも「合理的配慮の義務化」が施行されます。一方、こちらのコラムのように公立高校でもまだ合理的配慮がシステムとして浸透していないところもあると思います。義務教育段階である中学校までは保護者が支援ニーズを学校側へ伝えて合理的配慮を検討してもらう流れがあります。しかし、高校、大学となるにしたがって、本人からの支援ニーズの訴えが必要とされるようになってきます。高校段階はその入口として重要な時期だと思います。今回の読者さんのように大学受験など目標を定めながら、オープンキャンパスで直接本人が大学スタッフと話をする機会を作ることで、自身が支援の必要性を認識したり決められるようにしていくことが大事だと思います。大学スタッフの側からしても受験前に相談していただけるほうがありがたいです。受験前の相談は不安とおっしゃる方もおられますが、これが合否に影響することはありません。オープンキャンパスでのポイントは、志望先の学科やコースに実技、実習、実験などが卒業要件になっている場合、その内容を詳しく担当教員に聞いていただきたいということです。本人の持っているイメージと入学後の実際のギャップに悩んでしまう学生が多くいます。入学後の転科は困難な場合もありますし、合理的配慮においては希望する配慮や支援がすべて実現できるとは限らないことも考慮しておく必要があるでしょう。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年02月21日たんこんちは ボロボロゆかい
めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々
チッチママ&塩対応旦那さんの胸キュン子育て