桜満開の中、迎えた入園式。「撮りますよ」の言葉で親子3人が寄り添って<僕たちは親になりたい>
2度に渡り、美咲は愛する夫・拓也との子どもを授かったものの、どちらも残念な結果に終わってしまいました。そのショックから、美咲はいつしか犬の人形を赤ちゃんだと思い込むようになり、「花ちゃん」と呼んでお世話をしてかわいがっていました。人形をわが子のようにお世話する美咲に対して、どう接していいのか分からず、向き合うことから逃げていた拓也。しかし、2人で言い合いになったことをキッカケに、美咲と向き合うことを決意します。拓也がこれまで逃げていた自分の行動を謝罪すると、美咲も本音を話したことで2人の仲は修復したのでした。
その日の夜、昔の愛犬・コロと亡くなってしまった娘を乗せたベビーカーが夢に登場しました。いろいろな感情が込み上げてくるなかで、伝えたかったことを全て伝えた美咲。
最後は涙を堪えながら笑顔を作り、はなちゃんに最後のお別れをすると、美咲の手には1枚の花びらが置かれていたのでした。
それから季節が巡って季節は春に。美咲はちいさな赤ちゃんを大事そうに抱っこしていたのでした。
あっという間に時が流れて…
時は流れて、入園式当日。
あんなに小さかった娘も、幼稚園生になりました。
「はーい、じゃあ撮りますよー」
スマートフォンを持つ女性の言葉に
「ちょっと待った!!」と慌てる拓也。
「シャツ出てる!リボンも!!」
娘の洋服を急いで整えます。
入園式の看板の横に並んで寄り添うと、
カメラに目線を移す3人。
「はい!!チーズ!!」の言葉で
入園式の記念撮影をしたのでした。
◇◇◇
あんなに小さかった娘さんも気付けば幼稚園生に……! 大人2人と並ぶと、まだまだ小さいですが、子どもの成長は早いですね。美咲も穏やかな笑顔を見せていて、うれしそうです。
桜が満開のキレイなタイミングで記念撮影ができてよかったですね。
著者:マンガ家・イラストレーター ちなきち
「やっと会えたね」愛おしい娘と過ごす日々。生まれてきてくれありがとう<僕たちは親になりたい>