「私にも別の人生が…」報われなかった過去を振り返り物思いにふける夜<離婚で見つけた本当の家族>
主人公のあおねろさんは、夫と青森で暮らしていましたが、夫はいつもスマホばかり見て過ごし相手にしてくれません。それどころか、生活費をゲームに課金してしまう浪費癖もあり、あおねろさんが貯金しようと努力しても家計は毎月赤字状態……。夫との生活にストレスを感じるようになったあおねろさんはうつ病になってしまいました。離婚を決意したあおねろさんは夫に気持ちを打ち明けましたが、夫はずっと一緒にいたいと離婚を拒みます。夫から逃れるため、うつ病の療養をする間だけとウソをつき、5年間暮らしていた青森を出ることに。母方の親戚・おばちゃんと、いとこ・オサムが住む家で居候することになったあおねろさんは、迷惑をかけてしまうと心配していました。しかし、予想とは違い2人はとてもあたたかく迎えてくれて……。
実家暮らしのころに親のように親切にしてくれていた近所のおばさん・田村さんの家に泊まりに行ったあおねろさんは、田村さん夫妻と一緒に満月の夜にだけ見られる月下美人の開花を堪能しました。
その時間はとても穏やかで、一家団欒とはこういうものなのかもと感じ……。
家族から愛されたかった
幼少期に発達グレーゾーンだったあおねろさん。もしも生まれた家が違ったら、自分自身に愛情を受ける器があったら、今とは違う人生になっていたんだろうか……と、ひとり物思いにふけっていました。
見て覚えるものという母の教えから、いつもお手本にしてきたのはテレビや本。怒られないようにしたら言葉も発せなくなり、人の顔色をうかがうようになっていました。
家族の役に立とうと思い頑張ってきたけどうまくいかなかった……。
過去を振り返ってネガティブになりながら就寝したあおねろさんは、翌朝の田村家の朝食の品数に驚きつつ、なんとか完食したのでした。
田村さん宅で過ごす時間の中で、自分の家族や夫との間で過ごせなかった一家団欒を感じたあおねろさん。
自分にも別の人生があったのかもしれないと過去を振り返ってネガティブになってしまいました。