連載記事:どならない子育て特集

叱る=しつけにはならない!?(どならない子育て特集 Vol.2)


子どもに話を伝えるためのポイント

けれども、「叱る」ことは、しつけの手段であって、目的ではない。繰り返すが、「しつけとは、教育、そして、トレーニング」なのだ。

では、なかなか話が伝わりにくい子ども相手に、どのようにすれば伝えられるようになるのだろうか? それには、以下の4点がポイントとなる。

<子どもへの伝え方 ポイント4つ>

1.行動を具体的に説明する
子どもには、あいまいな表現では伝わらない。具体的な「動詞」で、シンプルに伝える。また「〇〇するのはよくないよ。△△してね」というふうに人格ではなく、行動を指摘する。

2.肯定的表現をする
「〇〇しないで!」はよく使う言い方だが、わかりにくい。
「〇〇してね」の方が伝わりやすく、指示にも従いやすくなる

3.共感的表現を使う
「〇〇したい気持ちはわかるよ。でもね……」。たったこれだけのフレーズをつけるだけで、親が一方的に叱る形を避けられる

4.環境を整える
子どものそばまで行って、目線を揃える。周りに子どもの注意をそらすものがない環境で伝えるなど、一工夫をする
上記を読んだだけでは、「それが良いのはわかるけれど…」という感じかもしれない。次回は、いよいよ実践だ。「身支度をグズグズする子」に対して、「どならない子育て練習法」を使うとどんなアプローチになるのか? 具体的な実例で検証をしてみよう。

(楢戸ひかる)

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(著者:伊藤徳馬/ディスカヴァー・トゥエンティワン) 定価:1,300円(税別)
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