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夏休みを利用して、キャンプやバーベキューなどのアウトドアを楽しむ家庭は多いと思います。自然の中で遊ぶことは子どもにとってもいい経験となりますが、事故やケガの危険性があることを忘れないようにしたいものです。リスクを減らすためにも、出かける前にもう一度、チェックしておきましょう。
■子どもの水難事故が多発。その多くは「水遊び中」
警察庁が発表した「平成28年における水難の概況」によれば、発生件数は1,505件(1,721人)で、そのうち中学生以下の子どもは162件(217人)とのこと。さらに子どもの死者・行方不明者(31人)にしぼって発生場所を見ると、河川が64.5%(20人)で、その約半数となる45.2%(14人)が
水遊び中に水難事故に見舞われていることがわかりました。
こうした事故が起きるのは、子どもだけで遊ばせることが原因といえます。遊びに夢中で深みにはまってしまう、激流に流されてしまう、天候の変化に気づかないなど、危険がたくさんあるものです。
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水場で遊ばせるときには、必ず大人がついていること。浅瀬だから大丈夫と油断していると、気づいたときには沖のほうまで流されていることもあるからです。
また、河原などは歩きにくいため、転倒のリスクも考えられます。慣れない場所で走り回ることは危険ですから、とくに小さい子は大人が手をつないであげましょう。ほかにも、足に石を落としてしまうこともあるため、場合によっては足先を包み込むタイプのサンダルを選ぶのもよいでしょう。
■海やプールの中での「熱中症」に注意!
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海やプールなどの水中でも、熱中症にかかる危険性はあります。これが室内なら大丈夫と思うかもしれませんが、実際に室内プールで熱中症による死亡事故も起きているので油断はできません。日本水泳連盟の指導教本では、
室温と水温の合計が
65度を超えると
「不適」とされるそう。これは目安になりそうですね。
また、水の中では汗をかいている感覚がないので、
水分補給を怠りがち。これも、熱中症のリスクを高める原因となります。遊んでいると時間の感覚が失われやすいですが、休憩をこまめにとることを忘れないようにしましょう。
■安心できる「定番」の場所をつくっておこう
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河原などでキャンプやバーベキューを行う場合、毎年同じ場所では飽きてしまう…。
そこで新たなスポットを探すことがあると思います。しかし、自然の中で楽しむ場合は、
慣れた場所のほうが安心です。地形をはじめ、どこに何があるかわかっているということは、アウトドアを行う上で大切な要素でもあります。
同じ木でも葉のつき方や色が違うなど、小さな変化を楽しめるものです。無理に新しい場所を開拓しようとせず、家族の「定番」のスポットを作り上げることもひとつの手です。
また、自然の中には木の実などの植物がたくさんありますが、有毒なものも少なくありません。子どもには、出かける前から
「勝手に口の中に入れてはいけない」ということも教えておきましょう。
■応急処置を学んでおく
アウトドアを楽しめるような場所は、自然が豊かな分、決して便利とはいえないかもしれません。
そのため、急病やケガに見舞われても、すぐ病院へ連れていけないことがあります。常備薬やばんそうこうなどの救急グッズを持参するのはもちろんですが、止血方法などの
応急処置も覚えておきましょう。
また、スマホの電波が届かない可能性もあるので、電波状況なども事前に把握しておくことが大切です。
自然はたくさんの楽しみや癒やしを与えてくれますが、市街地では起こりえない危険も待ち受けています。注意しすぎるということはありません。安全のためにも事前チェックはもちろん、現地でもじゅうぶんに気を付けてアウトドアを楽しみましょう。
参考資料:
「平成28年における水難の概況」(警察庁 生活安全局地域課)
【栃木県鹿沼市】キャンプ場やスイーツも!親子で楽しめる自然豊かなおすすめスポット! | HugMug