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自分がつくったごはんが家族のカラダのもとになる、そう考えると毎日の食事づくりにプレッシャーを感じてしまうママも多いのではないでしょうか。でも大丈夫! 前回ご紹介したように、野菜を蒸しただけでも立派な一品になるし、メニューのマンネリ化は“我が家の定番”と考えれば、悩む必要はありません。
でも、子どもがジュースやお菓子ばかり欲しがる、野菜を食べてくれない…といった
悩みはつきないもの。
そこで今回は、オーガニック料理教室「ワクワクワーク」代表で『
子どもと食べたい常備菜入門』の著者である
菅野のなさんに、子どもの食に関する
お悩み解決法を教えていただきました。
■お悩み 1:子どもがお菓子やジュースを欲しがったら?
まずは、子どもがお菓子やジュースを欲しがって困るというケース。社会的な集団生活をしていれば、お菓子やジュースにまったく触れずに暮らしていくというのは難しいもの。であれば、家の中だけでも
習慣化しないという意識をするのが大切だと菅野さんはいいます。
「すべてNGにするのではなく
質と量にこだわると、子どもの味覚も守れます。お菓子のなかでも添加物がたくさん入っているものから、オーガニック専門店で売っているような素材からこだわっているものまで、様々なレベルのものがあるはず。
そのなかから、自分の生活圏内のスーパーで手に入りやすいものがどれか、どのランクのものだったら納得できるか、
ベストなものを選別しておくとストレスなくあげられますよ」
【Point!】
□すべてをNGとせず、質と量を基準に
□生活圏内のお店で入手かのうかどうか
□どのランクのものなら納得できるか
■お悩み 2:添加物はどこまで気にするべき?
ベストなものを選ぶ基準として
添加物を気にするママは多いですが、何を避ければいいのか判断するのは難しいもの。
「よくどんな添加物に注意すればよいか聞かれるのですが、細かく見ていくときりがないほど。なので、ママが何となく良くないと感じるセンサーを信じて、
直感であげたくないと思ったものはあげないのが一番です」と菅野さん。
たとえば「ショートニングが入ったお菓子は絶対あげたくない!」など、こだわりは人それぞれ。
前回の記事でご紹介した「ワーク」で、
食のこだわりを整理し、自分がどのレベルなら納得できるか、まずは
知ることから始めてみましょう。ママ自身がきちんと選んだお菓子やジュースなら、あげるときの
罪悪感が減るはずです。
菅野さんのすべての常備菜本には、自分の食の状況を分析できる “ワーク” のページがついています。
それにどうしても納得いかない場合は、ふかしたお芋やお茶など自分が安心できるものを用意するようになるはず。「子どもは、目の前になければ欲しがらなくなるもの」と菅野さんがいうように、ちょっと楽だからとお菓子やジュースを用意してしまっているのは、じつは私たち大人の方なのかもしれません。
【Point!】
□直感的に「あげたくない」と思ったら避ける
□自分の「食のこだわり」を整理して納得できるラインを把握
□あげたくないと感じているお菓子やジュースは家に用意しない
■お悩み 3:子どもの好き嫌いをなくすには?
次に、「子どもの好き嫌いが多くて困っている…」という問題。
でも、「じつは食べられないのはピーマンだけとか、ちゃんと話を聞いてみると思いのほか色々なものを食べているケースがほとんど」と菅野さん。
親が望むものを親が望む量だけおいしそうに食べていないと、“好き嫌いが多い”と認定しがちといいます。とくに野菜は多種多様に食べなきゃいけないという考えに縛られがちなので、少しでも嫌いなものがでてくると
過剰に心配してしまうことも。
それでも、なるべくなら好き嫌いを減らしてバランスよく食べてほしいと願うのが親心。どうすればよいのでしょう?
「まずは好きなものの
どこに惹かれているのかよく観察してみましょう。
形状なのか
硬さなのか味なのか分析して、それに近づけてみると意外とすんなり食べてくれますよ。それにお子さんが小さいうちは、諦めずに
出し続けるというのも大事。まったく食べなかったものが3ヶ月後には平気になっていることも。
あまり子どもの好き嫌いに振り回されず、
ママの好きな料理も出すようにしましょう。そうするとママの
笑顔も増えるし、それを見た子どもが自然と食べ物に興味を持つようになります。残しても食べてもどちらでもOKくらいの軽い気持ちでいた方が、
ママからのプレッシャーを感じず、案外食べてくれるものです」
“みんなのおいしいを叶える”をモットーのひとつとしている菅野さん。嫌いなものをどうするかを考えるのではなく、家族の大好きなものの方に意識を向けるというのもお悩み解決の秘訣かもしれません。
【Point!】
□親の思い通りに食べてない=好き嫌いが多い、ではないと認識
□子どもの好物の形状、硬さ、味を観察。苦手な食材で真似てみる
□食べてくれなくても、諦めずに出し続ける
□ママの好物も食卓へ。ママが笑顔なら自然と子どもも興味を持つ