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赤ちゃんが誕生したとき、「命名」するというのは、お父さん・お母さんにとっても一大イベント。「こんな子に育ってほしい」と将来への思いを込めて名付ける家庭も多いでしょう。漢字のもつ意味や画数、名字とのバランスなど、名前を決めるポイントはたくさんあります。
その子が一生背負っていく名前だからこそ、なかなか決めるのが難しいですよね。そこで今回は、最新ランキングとなる2018年上半期・人気の名前TOP10や、命名するときに考えたい4つのポイント、命名をサポートしてくれるサイトをご紹介します。
■命名とは? 赤ちゃんの名付け
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「命名」とは、子どもに名前を授けること。名前こそ、両親から子どもに贈る最初のプレゼントともいえるでしょう。
名前には、両親からわが子への思いや、将来どんな子に育ってほしいかという願いがこめられています。子どもは、その名前とともに成長していくことになるのです。
■命名「2018年上半期 人気の名前ランキングTOP10」
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子どもの名前にも、そのとき活躍したスポーツ選手や人気の女優さんの名前が反映されるなど、流行があるもの。以前は「●●子」「●●郎」のような名前が多い傾向にありましたが、それも時代に合わせて変化しつつあるのです。
今回は、2018年人気の名前TOP10を、男の子と女の子別でご紹介します。なお、この結果はアカチャンホンポが発表した
「2018年上半期赤ちゃん命名・お名前ランキング」によるものです。
▼2018年上半期「男の子の名前」TOP10
男の子の1番人気は「蓮(れん)」。2位は「大翔(ひろと)」、3位「陽翔(はると)」、4位「樹(いつき)」、5位「陽太(ようた)」、6位「大和(やまと」、同率6位「湊(みなと)」、8位「悠人(ゆうと)」、9位「悠真(ゆうま)」、10位「陽斗(はると)」という結果に。
「翔」「陽」「悠」という字を使った名前が多く、おおらかなイメージや大空をはばたく印象の名前が人気です。「蓮」「湊」という名前も自然を連想させる漢字。
また、「はると」という名前は、漢字は違いますが、2018年4月から6月に放送されたドラマ『花のち晴れ』に登場する神楽木晴(はると)の影響もあるかもしれませんね。
▼2018年上半期「女の子の名前」TOP10
女の子の名前は「咲良(さくら)」と「結菜(ゆうな)」が同率1位。3位「莉子(りこ)」、4位「芽衣(めい)」、5位「紬(つむぎ)」、同率5位で「結愛(ゆあ)」、7位「さくら」、8位「凜(りん)」、同率8位で「陽菜(ひな)」、10位「結衣(ゆい)」という結果に。
「咲良」は、2017年も同様に1位で根強い人気をみせています。ほかにも、春を意識したような名前も多くみられるのが特徴。
また、「菜」「莉」「咲」のような草花にまつわる漢字も多くみられます。「結」という字は男の子でも人気があり、人とのつながりを求める昨今の風潮や、スケート選手の羽生結弦選手の人気ぶりからきていることが予想されますね。
■命名はいつまでにすればいいの?
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赤ちゃんがまだおなかの中にいる段階から名前を考える方もいれば、生まれてから決めたいという方も少なくありません。生まれたわが子の顔や雰囲気をみて、命名するのもすてきですよね。
しかし、命名はいつまでにすればいいのでしょうか。
一般的には、お七夜が行われる、生まれてから7日目。とはいえ、お七夜は絶対に行わなければならない行事ではないので、正式なタイムリミットではありません。
法的には、生まれてから14日目といえるでしょう。というのも、赤ちゃんの名前を記入した「出生届」というものを役所・役場に提出する期限が、生後14日以内と定められているからです。海外で出産した場合は、3カ月以内に提出することが義務付けられています。
万が一遅れてしまっても、受け付けてもらえないということはありません。期限を過ぎてしまっても絶対に提出するようにしましょう。
■命名するときに考えるポイント4つ
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赤ちゃんの名前を考えるとき、あなたはなにを最優先に考えますか? 「ほかの子と被らないような名前にしたいな」「こんな意味のある名前にしたいな」という気持ちはもちろん、いざ声に出したときの呼びやすさや使いたい漢字から決めるなどさまざま。「悩みすぎて気が付けば出生届の締め切りが迫っていた」なんてことも…。
そうならないためにも、命名するときに必ずおさえておきたいポイントを4つご紹介します。
▼命名ポイント1:読み(響き・音)
名前を呼んだときの響きや音のリズムは、命名する際の重要なポイントになります。呼びやすい名前や響きが良い名前だと、周りからも覚えてもらいやすいでしょう。
しかし、ここで注意したいのが、当て字で漢字をつける場合。読みから名前を決めるときは、読み方に合わせて漢字を後から決めることが多いですよね。このとき、「パッと見ではかっこいい」「かわいいイメージの名前になった」と思ったら、実はあまり名前にはふさわしくない意味を持っていた…なんてことも。
例えば、男の子に「しんた」という名前をつけたくて「心太」という漢字を当てたとしましょう。しかし、実はこの漢字、「ところてん」とも読めるんです。漢字そのもの自体は普通でも、名前としてはあまりふさわしくない感じがしますよね。
読みや響きから名前を決めて、後から漢字を当てるような場合には、漢字や熟語としての意味もよく調べるように。字面や全体の文字バランスもみて、決めるようにしましょう。
▼命名ポイント2:漢字の意味
漢字の使い方を知っていても、その成り立ちや意味までを把握している人は少ないでしょう。日常で使っている分にはそれで問題ありませんが、名前に使用するとなればそうはいきません。
漢字には、その一つひとつにさまざまな成り立ちや意味があります。日本で名前に使える漢字は戸籍法で定められていて、その数なんと2998字。
しかし、その中にもよくよく意味を調べてみると、縁起が悪かったりあまりよくない意味を持っていたりする場合も…。「知らずに命名してしまって、あとから気づいて後悔する」なんてことのないように、命名前には漢字の意味についても調べておきましょう。
また、使おうとしている漢字や読み方が常用漢字として認められているかどうか、も重要なポイント。大人になったとき、「電話口で相手に名前を伝えようと思ってもなかなか伝わらない」というような苦労を強いてしまう可能性があるからです。
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▼命名ポイント3:画数
命名するときに、姓名判断を利用する家庭も多いのではないでしょうか。やはり一生ものになる名前だからこそ、少しでも子どもにとってプラスになるような良い名前を贈りたいですよね。
姓名判断では、総画数や字画数などを用いて、良い運気を呼び寄せる名前かどうかを診断します。名前だけではなく名字と組み合わせることによって、総画数が変わり運勢が決まるため、「いくつかの名前の候補から悩んでいる」という場合にも選択の助けになってくれることでしょう。
姓名判断をするなら、インターネット上で無料診断できるサイトが多数あります。しかし、流派や占う方法によって結果が変わることもあるので、「少しでも信ぴょう性の高い結果が欲しい」という場合には、専門の占い師の方にお願いするといいでしょう。
あまり気にしすぎると、命名すること自体を難しく感じてしまうため、あくまでも参考程度にとどめておくといいかもしれませんね。
▼命名ポイント4:家族との関連性
家柄によっては先祖代々、家長から漢字を一字取って名前をつけている家庭もあるでしょう。お父さんやお母さん、祖父母の名前に使われている漢字や、夫婦の間や家系の中で大切にしている漢字から考えてもいいかもしれませんね。
あなたの名前も、両親からもらったすてきな名前です。その一部をまた子どもが受け継いでいくのも、とてもすてきなことですよね。また、漢字ではなく読みからとって、漢字を当てはめてもいいかもしれません。
すでに第一子が誕生していて、第二子以降である場合には、きょうだいで関連性のある名前にするのもいいでしょう。「和也」「達也」のように漢字の一部を合わせたり、「けんと」「ゆいと」のように音でそろえたりするなど、いろいろなケースがあります。
また、名前の漢字や読み方に共通点がみられなくても、どちらも「空」をイメージした名前で決める、などの関連性もあるでしょう。
■命名したら「お七夜」を行おう
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赤ちゃんが生まれてから初めて行うお祝いごととされている「お七夜」。赤ちゃんが誕生してたくさん悩んで命名できたら、家族やお世話になった人たちと一緒にお祝いをしてあげましょう。
▼お七夜とは
「お七夜」とは、赤ちゃんが生まれてから7日目の夜のことを指します。赤ちゃんの健やかな成長を祈願して、家族や親族と祝い膳を囲んでお祝いし、赤ちゃんのお披露目、誕生の報告をする日。
日本の平安時代からの風習で、昔は赤ちゃんの生存率が低かったことから、生まれてから無事1週間経過したことをお祝いしたようです。現代では、赤ちゃんとお母さんの退院祝いのような意味合いで、両家の両親や夫婦のみでゆっくりとお祝いするようなケースが増えている傾向にあります。
また、お七夜では同時に、命名した名前をお披露目する「命名式」も行います。
原則7日目の夜となっていますが、お母さんの体調がすぐれなかったり親族との予定が合わなかったりする場合もあり得るでしょう。そのような場合には、無理をして7日目にこだわらず、日程を調節して後日ゆっくりとお祝いするのもいいでしょう。
▼お七夜はどうお祝いするの?
お七夜の食事には、おめでたい席にだす「祝い膳」を用意して、みんなで囲み祝うのが正式な方法です。
具体的には、お赤飯や尾頭付きの鯛、ハマグリのお吸い物、なます、お刺身などを用意するといいでしょう。しかし、産後間もないお母さんがこれらの料理を準備するのは、非常に大変なこと。そのため、自由に好きな料理を用意する家庭も増えてきています。
祝い膳のケータリングや出前を利用する方法も。現代ではあまり慣習にとらわれ過ぎずに、家族で楽しくお祝いできるように用意するといいでしょう。
また、命名式を同時に行う場合、赤ちゃんの名前を命名書に書き、家族に披露します。
命名書を作るのは難しそうに感じるかもしれませんが、最近では文房具店でも命名紙を購入できますし、インターネット上にもいろいろな種類のテンプレートが公開されています。
色紙タイプのものも販売されており、名前だけでなく赤ちゃんの手形や足型、写真、身長、体重なども一緒に記録として残せますよ。台紙付きなので、丈夫なこともメリットですね。
■命名をサポートしてくれるサイト4選
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ここまで、人気の名前ランキングや、命名のときにおさえたいポイントについてまとめてきましたが、「それでもやっぱり決められない!」と悩んでいる人も少なくないでしょう。
最後に、そんなママパパのために、命名をサポートしてくれるサイトを4つご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
▼赤ちゃん命名.com~名付けサポート~
命名支援サイト「赤ちゃん命名.com~名付けサポート~」では、名前の判定はもちろん、名字から名前の良い画数の候補を探し出せます。
姓名判断の大きな悩みは、流派によって違いがあること。「赤ちゃん命名.com~名付けサポート~」では、姓名判断の判定方法を設定で切り替えられるのです。また、名字に合う名前の画数を検索でき、そこからさらに名付けに使う漢字を検索することも可能。最適な画数を探してから、画数に合う好きな漢字を探せるのはうれしいですね。
どの機能もすべて無料で利用できます。
・赤ちゃん命名.com~名付けサポート~ http://xn--h9j8c2by38t8pag54y.com/
▼私の赤ちゃん
「私の赤ちゃん」では、4つの名付けツールが用意されています。
ひとつ目は「イメージから名付け」。季節・自然・性格・雰囲気など、男の子・女の子それぞれ24カテゴリーの中から、イメージに合わせたものを選べます。
ふたつ目は「漢字から名付け」。こちらも男の子・女の子に分かれていて、名前によく使われる漢字が50音順で検索できます。使いたい漢字に合わせて名前を選択するといいでしょう。
3つ目は「読みから名付け」。こちらも男の子・女の子に分かれています。よく使われる名前の読みが50音順で検索でき、そこからどのような漢字が使われているのかをさらに一覧で見られますよ。
4つ目は「姓名判断」。旧字体での画数で鑑定し、天運を除く四運の鑑定結果が表示されます。
また、名前による相性診断や、日刊の男の子・女の子別の名前ランキングも見られるので、こちらも合わせて参考にしてみてはいかがでしょうか。
・私の赤ちゃん http://namebabys.net/
▼いいなまえねっと
「いいなまえねっと」では、面倒な画数の計算を排除して、姓名判断による赤ちゃんの名付けをサポートしてくれます。
検索フォームに名字を入力し、男の子か女の子かを選択して検索するだけ。そうすることで、赤ちゃんの名前データベースから、姓に合う良運な画数の名前のみを検索・表示してくれるのです。どれも姓名判断で画数の良い名前ばかりなので、候補を絞り込むには有効な手段でしょう。
ほかにも、漢字から名前を検索したり、名前に使える漢字かどうかを調べたりすることも可能。毎月どの漢字や読みがよく検索されているのかも、ランキング形式でチェックできますよ。相談できる掲示板も設置されているので、こちらも合わせて参考にしてみてはいかがでしょうか。
・いいなまえねっと http://www.iinamae.net/
▼良運命名
「良運命名」は、姓名判断に基づいた赤ちゃんの名付け専門サービス。無料で利用できるウェブ鑑定はもちろん、オーダーメイドで利用できる「名付け本」のサービスも。
「名付け本」とは、鑑定したい名字を申し込むことで、姓名判断に基づきその名字に合う良運の名前がリストアップされた本が届くサービス。自分の名字に合わせて作る、世界でたったひとつの「名付け本」なのです。
子どもにまつわる思い出としても残しておけるでしょう。最大1,000件の名前をリストアップしてくれて、1冊3,000円(税込)。送料は無料ですよ。
・良運命名 https://www.nihon-ikuji.com/
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■命名まとめ
赤ちゃんの名前は、両親から最初に贈る一生もののプレゼント。名前を決めるポイントはたくさんありますが、最も大切なのは、やはり親が子を大切に思う気持ちそのものでしょう。たくさん悩んで、お父さん・お母さんが納得できる、すてきな名前をつけてあげてくださいね。