連載記事:パパママの本音調査
“子ども同士の喧嘩”をめぐる親の関与実態。6割の親がしていることは?【パパママの本音調査】 Vol.331
イラスト:けえこ
子どもが大きくなってくると、少しずつ社会性を身に付けていって子ども同士の関わりが増えていきます。その関わり合いのなかで、ときには子ども同士が喧嘩することもあるでしょう。
そんなとき、親としては関与すべきかどうか、するとしてもどこまで関与すればいいのか、悩ましいところです。今回は、子ども同士の喧嘩について考えてみたいと思います。
■子どもの同士の喧嘩。「親子で話し合う」が6割
アンケートでは、子ども同士の喧嘩にどこまで関与するか聞きました。その結果、「子どもと話し合う」と答えた人が6割となり、子どもと話し合って解決を促している親が多いとがわかりました。
また、「学校・園の先生などに話を聞く」、「相手のお子さまや相手の親と話し合う」と答えた人も2割を超えていて、親以外が介入する場合もあるようです。
Q.お子さま同士の喧嘩…どこまで関与する?
お子さまと話し合う 60.0%
学校・園の先生などに話を聞く 22.4%
関与しない 8.0%
相手のお子さまや相手の親と話し合う 5.4%
その他・わからない 4.2%
一方、「関与しない」や「その他・わからない」と答えた人はあわせて約12%にとどまり、9割近くの親が何らかの形で子ども同士の喧嘩に関わっているようです。
■「まずはわが子の話を聞く」その裏にある親の思いは?
イラスト:けえこ
6割の親は、まずは子どもと話し合うと回答しました。その思いはどんなところにあるのでしょうか。
「口を挟まず、まずはわが子の話をじっくりと聞きます。そして信じてあげること。親子の信頼関係がちゃんと築けていると、子どもは悪い事も含め正直に話してくれます」(千葉県 40代女性)
「話を聞くことは大切。ただ、言い分を100%信じたり偏った見方をしたりはしないように心がけています」(千葉県 40代男性)
「普段からの子どもの様子を見て少しおかしかったら話しかける。
または向こうから話しかけてきたらじっくり聞いてあげる」(茨城県 40代女性)
親がまずしていることは、「子どもから事情を聞く」ということ。とくに小さいうちは、「親に自分の気持ちをわかってほしい」という気持ちも強いように感じます。だから気持ちに共感したり、ただ話を聞いてほしいだけということも多いかもしれません。
このほか、「“おはよう、ごめんねをセットにすると素直に謝れるよ”などとアドバイスする」、「子ども同士で解決できそうなら首を突っ込まない」という意見もありました。
もちろんそれでは解決しないこともあるでしょう。親としては、その話の内容を踏まえて、その次にとる対処の仕方を決めているようです。
子どもの話だけを聞くと、「うちの大切な子が…」と、つい守りたくなってしまう気持ちが沸きあがるのはどの親も同じ。ただ、そうなると喧嘩の本質や解決は難しくなってしまうときもありそうです。
子どもの話だけを無条件に信じるのではなく、
客観的な視点をもつことも親には求められているように思います。
ただ、子どもの年齢や性格によっては、子どもから喧嘩の内容を話してくれないことも。普段と様子が違っていたら声をかけるなど、子どもだからと言って無遠慮に聞くのではなく配慮も必要となってくるようです。