連載記事:子どもの「病気・けが」教えて!ドクター
【医師監修】子どもの便秘、受診の目安は? トイトレが便秘の原因になる場合も【子どもの「病気・けが」教えて!ドクター 第2回】
■便秘の治療、どうやって進めるの?
もしも便秘になってしまったら、病院では次のような治療を受けることができます。
▼便秘の治療
1、つまった便の除去(下剤の内服、肛門からの浣腸、座薬など)
2、維持療法(食事療法と薬物療法)
ところで、排便習慣を確立する過程で行う「トイレトレーニング」ですが、
トイレトレーニングを始めたことをきっかけに便秘になってしまう子も少なくありません。トイレトレーニングの中で嫌なことやつらいことに出会うと、トイレに行くこと自体を嫌がるようになり、排便を我慢して便秘になってしまうという場合もあるのです。
一方、トイレトレーニングを始める前にすでに便秘がある場合、まずは便秘を治療してからトレーニングに入ることになります。
トイレトレーニングを始める際は、次のポイントに注意しましょう。
▼トイレトレーニングのポイント
●保護者の精神的・時間的なゆとりのある時期に行う
●座った状態で足が安定するよう、必要ならフットサポートを置く
●排便できなくても座っていられた努力にご褒美を
●早寝早起きして登園、登校前にトイレに座る習慣をつけられると効果的
●まずは1日数回、5~10分トイレに座る練習から
トイレトレーニングを行う際には、
失敗しても怒らないことが重要です。場合によっては「しかられるから便をしない」方向にいってしまうこともあるため、保護者がゆとりを持てる時期に始めましょう。
そして、排便ができなかったとしても、トイレに座っていられたという努力に対して、特別なおもちゃやシールや塗り絵などのご褒美をあげましょう。
食後の腸の動きは朝食後がもっとも活発なので、
登園・登校前にトイレに座る習慣をつけるのがいいですが、朝は時間がなくて余裕がない場合には、夜でも大丈夫です。