注射の痛みは、大人でも嫌なものです。幼い子供の大半は痛みに耐えられず、泣いてしまうでしょう。こげのまさき(@koge_diary)さんが、3歳の息子さんの予防注射に付き添った時のこと。息子さんは、なぜか自ら進んで診察室に入ると…。3歳の注射!!一歳台の頃と全然違った! pic.twitter.com/YffxOCItAa — こげのまさき (@koge_diary) May 10, 2022 息子さんは、自分の口から『お願い』を伝えるべく、医師の前に立ったのでした。1歳の時と違って、注射の痛みに耐える姿からも、子供の成長が感じられます。感動したこげのまさきさんが、息子さんに頑張ったご褒美を買ってあげると、会計中にチューハイが当選。まるで「お母さんもお疲れさま」とでもいうかのようなタイミングで、幸せな気持ちになったのでした。投稿には、一連の出来事に心を動かされた人たちから、コメントが相次いでいます。・偉すぎる…よく泣かずに頑張ったね!・自分で伝えられるのは素晴らしい。・オチまで含めて、とてもよかった。・お子さんにも、お母さんにもご褒美!幸せな世界!試練を乗り越え、また1つ大人になった息子さんと、それを支えたこげのまさきさん。素敵な親子の1日に、ほほが緩みますね!再録集を無料で公開中こげのまさきさんは、Twitterに投稿した子育て漫画の再録集『むすことわたし全力まいにち!』の前編と後編を、電子書籍として無料で公開しています。息子さんとこげのまさきさんのエピソードをもっと知りたい人は、読んでみてはいかがでしょうか。こちら息子の頑張り見てくださってありがとうございます!育児まんがの無料キンドル繋げときます♀️タダなのでよかったらお暇な時にでも! — こげのまさき (@koge_diary) May 10, 2022 [文・構成/grape編集部]
2022年05月13日「なんだか今日はやる気が出ない」学校や会社で、サボりたい気持ちになったことはありませんか。発熱があるわけでもないので、早退せずにモヤモヤとした気持ちのまま、なんとか1日を過ごす人もいることでしょう。中原るん(@nkhrrun)さんも、会社を早退したくなったことがある1人。仮病を使って早退したのですが、予想外な結果になります!ガチの仮病を使った時の話 #アラサー独女ライフ pic.twitter.com/7NW0Rvroer — 中原るん@人生バズりすぎ&バグりすぎな漫画家 (@nkhrrun) February 20, 2022 中原さんの場合、やる気がなくなっていたのは、発熱の前兆だったようです。普段と違い、仮病を使ってまで早退したかったのは、無意識のうちに体調不良を感じていたからでしょう。以前は体調不良でも、薬を飲んで症状をおさえつつ頑張ることが一般的でしたが、新型コロナウイルス感染症の流行後は変わりました。体調不良の人は、休むという選択がしやすくなっています。しかし、咳や腹痛などの症状がなく、「ちょっとだるさを感じる」「やる気が出ない」くらいだと、体調不良だと自覚するのは、難しいかもしれません。サボりはもちろんよくありませんが、何か異変を感じた際は「もしかしたら体調不良かも?」と疑ったほうがよさそうですね。必要があれば、診察を受けることも検討してみてください。[文・構成/grape編集部]
2022年05月13日ペットとともに暮らす際に、避けては通れない動物病院の受診。動物が体調を崩した時だけでなく、健康診断や予防注射を打つため、ペットを動物病院へ連れて行かねばなりません。しかし、多くのペットにとって、知らない人に体のあちこちを検査され、時には注射などの痛いことをされる動物病院は恐ろしい場所でしょう。中には、動物病院に行くことが怖すぎて、見た目すら変わってしまう子がいるようです。まずは、こちらの写真をご覧ください。かわいらしい表情で、飼い主さんを見つめる、1匹の猫。ところが、飼い主さんが動物病院へ連れて行こうとすると…。「本当に、行かなきゃだめですか…」とても同じ猫とは思えない、ゲッソリとした表情になっています!目は虚ろになり、さらには、心なしかやせてしまったかのような見た目に笑ってしまいますね。飼い主さんによると、愛猫は動物病院へ行くたびに、絶望しゲッソリとした表情になるそうです。一方、獣医師や動物看護師にかわいがられた後には、ツヤツヤで満足気な表情になるのだとか。そんな正直なところも、とてもかわいいですね!※掲載許可はいただいておりますが、投稿者様のご希望により匿名にしております。[文・構成/grape編集部]
2022年05月03日世間では昔から、科学では証明できない不可解な出来事が、多数報告されています。存在しないはずのものが見えたり、どこからか謎の声や音が聞こえてきたり…といった話は、怪談の定番といえるでしょう。また、そうった現象は医学的に見ると、精神的な病気による幻覚や幻聴が原因と判断される場合もあります。精神科を受診した、おばあさんの『幻聴』いちは(@BookloverMD)さんがTwitterに投稿したのは、精神科医になりたてだった頃のエピソード。当時、いちはさんは家族に連れられて病院を受診した、90歳過ぎのおばあさんに出会ったといいます。「赤ちゃんの泣き声が聞こえるの」真剣な様子で、そう訴えるおばあさん。いうまでもなく、女性の周囲に赤ちゃんは存在していません。話を聞くと、おばあさんは数十年前に、生まれたばかりの赤ちゃんを亡くしていたといいます。家族もその話を知らず、驚いていたのだとか。おばあさんの話を聞き、優しく「赤ちゃん、さびしいんですかねぇ」とつぶやいた、いちはさん。その言葉を聞いて、おばあさんと家族は涙を流しました。それ以降、おばあさんだけに聞こえていた『赤ちゃんの泣き声』は止まったそうです。※写真はイメージきっと女性は長い間、1人で心の中に罪悪感や悲しさを封じ込めていたのでしょう。その感情を家族に打ち明け、想いを共有することで、やっと救われたのかもしれません。いちはさんは、「患者さんの訴えを『幻聴』という用語に置き換えることなく、『赤ちゃんの魂』として解釈したことが、彼女にとってはよかったのではないか」と思ったといいます。※守秘義務の観点から、個人が特定されないようエピソードの一部にフェイクを交えています。90歳すぎの女性が「赤ちゃんの泣き声が聞こえる」と家族に連れられ受診。詳しく聞くと、何十年も前、生まれてすぐの赤ちゃんを亡くされていた。家族も知らない過去だった。「赤ちゃん、寂しいんですかねぇ」そう呟くと、女性は涙を流された。同席した家族も涙。以後、泣き声は止まったらしい。— いちは (@BookloverMD) April 16, 2022 誰しも、他人に打ち明けることができず、心の中に溜め込んでいる想いがあるはず。そういった想いは意識していなくても、時々ふとした瞬間に思い出してしまったり、悪夢に出てきたりしてしまうものです。おばあさんは自分にしか聞こえない『赤ちゃんの声』を、その経緯を知らない人たちから『幻聴』として否定されてきたのかもしれません。だからこそ、その原因となった出来事をほかの人に打ち明け、事実と受け止めてもらうことで、過去から開放されたのではないでしょうか。いちはさんの投稿は拡散され、多くの人がその内容に考えさせられたようです。・おばあさん、嬉しかったんだろうな。想いを想像したら涙が出た。・幻覚や幻聴に限らず、高齢者の徘徊も本人には理由のある行動なのだと思う。・ハッとした。心の治療に必要なのは共感なのかもしれない。医学が発展した現代では、いろいろな病気の治療で薬が用いられます。しかし、時には言葉が何よりも効果のある薬となり、患者の心を癒してくれることもあるようです。投稿全文はこちら90歳すぎの女性が「赤ちゃんの泣き声が聞こえる」と家族に連れられ受診。詳しく聞くと、何十年も前、生まれてすぐの赤ちゃんを亡くされていた。家族も知らない過去だった。「赤ちゃん、寂しいんですかねぇ」そう呟くと、女性は涙を流された。同席した家族も涙。以後、泣き声は止まったらしい。— いちは (@BookloverMD) April 16, 2022 ずっと独りで抱えてきたことがついに重荷となり、「赤ちゃんの泣き声」という症状になった。幻聴という用語に置き換えられず、赤ちゃんの魂が側にいるとして受けとめられたこと、家族に打ち明け家族の前で泣けたこと、家族も涙を流してくれたこと、これらが彼女にとって慰めになったのかもしれない。— いちは (@BookloverMD) April 16, 2022 精神科医なりたてのときのエピソード。患者背景や幻聴の内容などだいぶ改変したが、大筋では、「患者さんの訴えを、精神科の用語に置き換えることなく解釈した」ことが功を奏した(ように感じられた)一例。— いちは (@BookloverMD) April 16, 2022 似たようなケースで、一人暮らしの高齢患者さんが、「夜中にドーンと大きな音がして、起きると部屋が荒らされてた。寝なおして起きたら片付いてたのでたまげた」と訴え、家族は苦笑。「タヌキに化かされたんですかねぇ」と言うと、患者さんは嬉しそうに爆笑。これもまた、しばらくは治まった。— いちは (@BookloverMD) April 16, 2022 客観的には分からない「内的体験」について、幻聴・幻視・妄想という解釈・説明をされるのは、体験した本人にとっては「自分の頭がおかしいと言われている」「否定されている」ようなものだろう。初手でここからスタートすると、後々がうまくいかないのではなかろうか(たぶん)。— いちは (@BookloverMD) April 16, 2022 [文・構成/grape編集部]
2022年04月17日もしも突然、我が子に原因不明の発疹が見られたら、親は不安と恐怖で取り乱してしまうことでしょう。しかし、思わぬ原因であることが発覚し、大爆笑してしまったのが、あんなのあんなっ(@hentai_an4)さん。Twitterに投稿したエピソードに、多くの人が笑ってしまったようです。我が子の足に謎の発疹原因は…ある日のこと、子供から「足が変」といわれたという投稿者さん。確認すると、足の甲に黒ずんだ斑点が見られたため、すぐに子供を連れて皮膚科へ向かいました。「今、同じ症状で来るお子さんが、かなり増えてます」と説明する医師に、感染症を疑った投稿者さんですが、告げられた斑点の原因は、予想だにしないものでした。医師が明かした、原因は…。「クロックスの日焼けです」足が変と言うから見たら謎の斑点に焦って皮膚科に連れて行くと「今同じ症状でくるお子さんがかなり増えてます。」と言われ「感染病なんですか!?」と聞くと「クロックスの日焼けです」と言われ大爆笑した pic.twitter.com/wDw98KVPoj — あんなのあんなっ ❤︎ (@hentai_an4) April 14, 2022 そっちか~…!クロックスのデザインである、穴の形通りに焼けた肌。黒ずんだ斑点は発疹ではなく、日焼けだったのです…!安心したと同時に、爆笑してしまったという投稿者さん。まさかのオチに、28万件もの『いいね』が寄せられるなど、投稿は大きな反響を呼びました。・シースルーの靴下も要注意です。足の甲に日焼け止め塗るのは大事です…。・自分の妹も、同じような日焼けをしていた。・爆笑しすぎてお腹が痛い…!気温が上がるにつれ、履いている人を見かける機会が増えるクロックス。長時間の外出でクロックスを履く時は、くれぐれも日焼け止めを忘れずに…![文・構成/grape編集部]
2022年04月15日歌手のhitomiが11日に自身のアメブロを更新。病院で計測し、低下していた数値についてつづった。7日のブログで「肩から肩甲骨をねじって寝てた?のかいわゆる、寝違いで手がしびれていて…痛い」と報告し、症状について「5日くらい、治らずむしろ、悪化している気がする」「抱っこやら、家事やら日常生活に、かなり支障がある」と説明。9日には「病院に行ってMRIとレントゲンを撮ったら、なんと、首のヘルニアと言われびっくり」と検査結果に驚いた様子を明かし「姿勢の悪さが原因なようで…子育て、抱っこ家事、そしてスマホ!!」と原因となる動作について列記していた。この日は「握力低下」というタイトルでブログを更新。「この間、病院で握力をはかったら、低下気味だった」と述べ「こちらを早速買いました」とハンドグリップを購入したことを写真とともに報告した。続けて「年齢とともに、いろんなところが低下していくんだよね…」としみじみコメント。最後に「悲しいー」と心境をつづり、ブログを締めくくった。
2022年04月12日犬のボーノくんと暮らす、飼い主(@buono_everyday)さんは、この日、愛犬を連れて動物病院へ向かっていました。犬の中には、飼い主の様子や道順によって、動物病院へ行くと察し、怖がる子がいます。この日、動物病院へ向かっていたボーノくんはというと…。病院に行くことを彼はまだ知らない、、、、 pic.twitter.com/v353a6z0oR — ボーノ (@buono_everyday) April 6, 2022 まったく、動物病院へ行くことに気が付いていないようです!座席のすき間で、ご機嫌そうな表情を浮かべています。飼い主さんは、ボーノくんの表情を見て「病院に行くことを、彼はまだ知らない…」と、少し不憫に思ったのでした。ちなみにこの日、動物病院はお休みだったとのこと。ボーノくんは、行き先が動物病院だったと知ることなく、帰宅できたのでした。【ネットの声】・「やったー!今日は遠出かな?」と思っていそうで笑っちゃう。・うちの子は動物病院に行くことをすぐに察して、大暴れします。・「楽しいドライブが、一転…」っていうナレーションが聞こえてきそう!・真四角の犬みたいでかわいい!その数日後、再び動物病院へ向かうことになった、ボーノくん。この日は、行き先を察知したようで…。運命を悟った pic.twitter.com/6lFxdAXsR4 — ボーノ (@buono_everyday) April 9, 2022 運命を悟ったボーノくんは、車に乗ったことを後悔したかのような表情を浮かべています!動物病院を頑張った後には、たくさん甘やかしてもらってね、ボーノくん![文・構成/grape編集部]
2022年04月09日@エトラちゃんは見た!さんの『【#3】厄介者の病室の隣人の話』を紹介します。病室にやってきたのは、大声でクレームを言う女性。見るからに厄介者な予感がしますが…?個室にしろとうるさい母親出典:lamire寝場所にも…?出典:lamire簡易ベットの説明をされたら…?出典:lamire納得しない!!出典:lamireクレームは激しくなり…出典:lamire病院の決まりを受け入れない母親。クレームはどんどん激しくなっていますが…?本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。(恋愛jp編集部)(イラスト/@エトラちゃんは見た!)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2022年04月08日主に、生まれつきの心臓病である『先天性心疾患』などの治療を行う、小児心臓外科医。専門性の高さなどから医師の数は少なく、たびたび社会問題としても取り上げられるほどです。そんな小児心臓外科医として働く、fieldh(@fieldh16)さんが体験した、ドラマチックなエピソードをご紹介します。手術を見学に来た医学生実は…ある日、fieldhさんの手術を一人の医学生が見学に訪れました。fieldhさんの手術を、熱心に勉強をする医学生。話を聞いてみると、なんと医学生はfieldhさんがかつて手術をした子供だったのでした!今日、僕の手術見学に来た小児心臓外科志望の医学生が、なんと昔、僕が手術した子供だったという奇跡。元気に立派になってて嬉しい!頑張ってほしい!— fieldh (@fieldh16) March 30, 2022 fieldhさんが命を救った子供が元気に成長し、医学生となってfieldhさんの前に現れたのです。Twitterに投稿された、このあまりにもドラマチックなエピソードは、30万近くの『いいね』と、数多くのコメントを集めました。・感動的なエピソード…。胸が熱くなりました。・漫画の『ブラックジャック』みたいな展開ですね。・こんな再会は嬉しすぎますね!fieldhさんは手術が終わった後、医学生から「今から何をすればいいか」と質問され、英語の学習や、留学についてのアドバイスを送ったとのことです。奇跡的な再会を果たしたfieldhさんと、かつての患者であった医学生。この医学生が医師となり、また別の子供の命を救う…。そんな素敵な未来に期待したいですね![文・構成/grape編集部]
2022年04月01日4月は始まりの季節。進学や就職で、新たな環境で生活を始める人は多いことでしょう。新たな生活に心が躍る一方、人間関係やこれから待ち受けているであろう初めての体験を想像して緊張することも。特に職場の場合、学校の先輩や後輩とはまた違う上下関係があります。仕事をこなせるのか、周囲の人たちとうまくやっていけるのかなど、不安な気持ちに押しつぶされそうになるはずです。しかし、そんな不安感を解消してくれる…かもしれない漫画がTwitter上で話題になっています。『靴下自慢になった』漫画を投稿したのは、漫画家の中山有香里(@zurukan2018)さん。漫画に登場するのは、新しい職場である病院で働き始めたばかりの女性と、彼女の上司にあたる看護師長です。病院によっては、靴下の柄にも規定があり、白の無地が一般的。しかし、女性は誤って柄が入った靴下を持ってきてしまいました。看護師長に、女性が自分のミスを報告すると…。靴下自慢になった@中山 pic.twitter.com/YkQ1fS0akW — ズルカン@新人ナース応援! (@zurukan2018) March 30, 2022 靴下に規定を設けていない病院だったこともあり、看護師長は「なんのことやら」と不思議そうな顔を浮かべます。しばし無言の後、看護師長は女性が靴下の柄を見てほしいがために報告してきたのかと思ったのか、「いい靴下なのね!」「いいわね!」とほめ言葉を連発。意図せず、靴下自慢の時間となってしまったのでした…。いい意味での「こんなはずでは…」となった展開に多くの人が笑ってしまった様子。漫画は15万件を超える『いいね』が寄せられたほか、「いい師長さん」「こんな親戚が欲しい」と師長の人柄を絶賛する声が寄せられました。働き始めて早々の失敗に不安になる気持ちは誰もが抱くもの。特にともに働く人たちの人柄が分からなければ、より一層不安感が増すものです。漫画の場合、靴下の規定がなかったということもありますが、物事は自分が想像しているよりも、シンプルなのかもしれません。中山さんが投稿した漫画は、新天地での生活を始める人たちのプレッシャーをやわらげてくれたことでしょう![文・構成/grape編集部]
2022年04月01日暑さや暖かさを感じる季節になると、多くの人が着るTシャツ。無地のものもあれば、個性豊かなデザインが描かれているものもあるなど、数多くのTシャツが販売されています。漫画家の福地翼(@fukuchi_tsubasa)さんも、Tシャツを着て街に出かけた1人。病院に行った時に、Tシャツを見た医師からツッコまれたのだといいます。そのTシャツがこちらです。病院の先生に「それ、飼ってた犬?死んだの?」って聞かれて戸惑った。仮に飼ってたわんこが亡くなってもこんなTシャツ作らんよ! pic.twitter.com/pcybZbress — 福地翼@吉岡さん3/10発売 (@fukuchi_tsubasa) March 30, 2022 福地さんが着ていたTシャツに描かれていたのは、1匹の犬!医師は、「自身のペットが亡くなり、福地さんがTシャツのデザインにした」と勘違いをしたようです。流れる星とともに移動しているようにも、はたまたロケットのように勢いよく走るようにも見える犬。福地さんによると、これは『graniph(グラニフ)』というアパレルブランドが販売していたTシャツとのこと。世の中には、これほど面白みがあるTシャツがあるのだと思わされますね!福地さんのTシャツに対し、「勢いがよくて笑った」「じわじわとくる」「吹いた」といった反応が上がりました。動物、人、国旗、文字など、さまざまなデザインが描かれているTシャツ。中には、こうして個性的すぎるがゆえに、周囲の関心を引き寄せるものもあるのでしょう![文・構成/grape編集部]
2022年03月31日帝王切開を経て、第一子を産んだ、ダルダルのダル子(@darudarudaruiko)さん。出産前、そして出産後の数日間、入院していた際のエピソードをネット上に投稿しました。タイトルは『だって夜の病院だもの』。ダル子さんが、当時を振り返り「あの時はゴメンね」と謝罪した夜の病院での出来事とは…。あのときはゴメンね。 #漫画 #出産 pic.twitter.com/VEkTg5VrF5 — ダルダルのダル子(漫画) (@darudarudaruiko) March 16, 2022 夜の病院という、ホラー映画によくありがちなシチュエーションということもあり、鏡越しに見えた髪の長い女性を、ダル子さんは幽霊と勘違いしてしまったのです…!しかし、実際は幽霊ではなく、陣痛中の女性。そうとは気付かなかったダル子さんは、うめき声をもらしながらゆっくりと近付いてくる女性に、思い切り悲鳴をあげてしまったのでした…。「ゴメン」と謝罪するダル子さんですが、シチュエーションを考えれば、勘違いしてしまうのも仕方はありません。よくも悪くも、当時の恐怖体験は、出産時の『思い出』として、今後もダル子さんの心の中に残り続けることでしょう…![文・構成/grape編集部]
2022年03月16日※写真はイメージです「薬が薬を呼び、患者は薬の雪だるま状態になっている」と語るのは伊東エミナ医師。医者は薬を出し続け、その薬を疑わない患者ーーそんな日本の医療現場に疑問を投げかけている。だが、毎日飲み続けることで実は高まっている「クスリのリスク」。医療を受けるひとりひとりが知っておくべき医療の“からくり”を紹介する。年を重ねるごとに病院に足を運ぶ機会は増えていくもの。比例して多くなっていくのが薬の量だ。医療機関で処方される薬と年齢の関係を示した厚生労働省のデータがある。1か月に調剤薬局を通じて受け取る薬の種類が40代以降は増える傾向にあり、65歳以上の約15%が5~6種類、75歳以上の約25%が7種類以上の薬を服用している。このような薬との“深い”付き合いに警鐘を鳴らすのが、エミーナジョイクリニック銀座の院長、伊東エミナ先生。「薬の処方はあくまで対症療法です。すなわち症状を緩和するための治療法で、病気を根本から治すものではありません。薬の服用が副作用を伴うのはみなさんご存じだと思います。副作用によって症状が悪化したら、そこで新たな薬が出される。高血圧などの慢性疾患やうつ病などの場合は、病気の症状と副作用の区別がつかず、新たな薬の処方につながることも。薬が次の薬を呼ぶ負のスパイラルにより、雪だるま式に増えていくのです」薬をくれる医者は良い医者という誤認識薬では病気は治らない。副作用も怖いし、薬を増やす弊害もある。にもかかわらず、薬が大量に処方され続けているのはなぜなのか。伊東先生は、国民皆保険制度のマイナス面を要因として挙げる。「公的な医療保険の加入により、国民の誰もが保険医療を受けられる国民皆保険は優れた制度です。その恩恵はお医者さん側も受けています。診察し、薬を出すことで安定収入を得られるのは同制度のおかげだからです。患者さんからすれば、『医者は薬を出すもの』と認識し、『保険の適用で安くすむ』と安心しますよね。こうしてできあがるのは、薬を媒介にしてお医者さんと患者さんの間で信頼関係が成り立つ構図です。薬を出すお医者さんがよいお医者さんとは限らないのに、そう錯覚する人も出てくるでしょう」(伊東先生、以下同)薬を出してもらわないと安心しない。薬を出さない医者はおかしい─。そんな意識が芽生えていないだろうか。「風邪やインフルエンザの患者さんに、抗生物質を処方するお医者さんがいまだにたくさんいます。抗生物質はウイルスによる風邪やインフルエンザの感染には効果がありません。むしろ不要なときに抗生物質を飲むと腸の中の善玉菌まで殺し、悪玉菌を優位にして免疫力を下げることになります」薬を増やす悪因は医者への過度な信頼感かといって、患者のほうから薬を拒否するのは容易ではない。医者と患者は上下の関係になりがちだからで、言われるがまま薬を飲んでいる人は多いだろう。だが、権威ある立場の医者に対する信頼感がゆらぐ話もある。「健康診断の基準値の変遷は、医療業界と製薬会社とのつながりを疑わざるえない問題です。例えば高血圧の基準値でいえば、1987年は上の血圧が180以上でした。その後、数値は年々下がり、現在は140以上に。高血圧の基準値が下がれば、降圧剤などの薬を処方する機会は必然的に増えます。それはお医者さんにとっても製薬会社にとってもプラスですよね」薬がすべて悪ではなく、症状の緩和に不可欠な良薬もあるという。注意すべきはメリットよりデメリットが目立つ薬。高齢化社会に入り、医療費や保険料負担が増え続ける中、心身に悪影響を及ぼす薬にお金を払うのはムダでしかなく、ましてや飲むのは避けたいはずだ。「薬を最小限にとどめ、病気を根本から治す医療を志したのは、ストレスを主な原因とする私自身の病気体験がきっかけでした」と語る伊東先生。日本では数少ない根本治療専門クリニックを開業し、心身回復のための治療やケアに従事。不調には背骨のゆがみや体内の炎症などが複合的に関わるとし、表面的な症状だけに薬を出す対症療法に異を唱える。病院や薬に頼らない母の考えのもとに育つ伊東先生は幼少期、風邪をひくと高熱が出て扁桃腺が腫れることが多かった。しかし、病院や薬とは一切無縁だった。「母の行動や考え方によるものです。風邪のときは私に葛湯やお粥を食べさせ、どんどん汗を出し、下着を取りかえる。すると一晩で熱は下がり、扁桃腺の腫れも引いた。ほかの病気でも同様に薬を飲ませず、自然治癒に導いてくれました。私の医療に対する姿勢の基礎は、こうした母の教えによって培われたように思います」高校時代、心から慕う母親が子宮筋腫と診断され、入院を余儀なくされる。やがて悪性とわかり、抗がん剤治療へ。「母の病気から医師になる決意を固めました。母は抗がん剤の副作用に苦しみながらも打ち勝ち、回復。それでも、もう少し早く筋腫を発見できていたら……という思いはいまも拭えません」医学部に進学。国家試験に合格し、研修医を経て内科医として医師のスタートを切った。診療と研究の経験を積み重ね、6年目のこと。アメリカの大学に留学するチャンスを得る。だが、留学中に思わぬ病に襲われるのだ。「アメリカではホルモンと老化に関する専門的研究に没頭する忙しい毎日でした。言葉や文化、食事などが異なる異国の地というのもあり、ストレス過多の状態だったのでしょう。胃や精神に不調をきたすようになったのです。病院で出された薬を飲んでも効かず、さらに薬疹が出始め、吐き気もひどかった。症状は悪化する一方でしたね」薬で苦しんだ体験を治療に生かすと決意一時帰国を決断し、自らの病に思いをめぐらす療養の日々を過ごす。「なぜ自分は病気になったのか、薬が効かないのはなぜか、薬は怖いものではないか……と。もともと薬による対症療法主体の医療に感じていた疑問が、自身の経験で確信に変わりました。そして病気の根本的な原因を改善し、自然治癒力を高める治療の大切さに改めて気づき、ライフワークとすることに目覚めました」しかし壁が立ちはだかる。留学を終えて帰国したのち、根本治療の研究の場は与えてもらえなかった。組織の中では、新しい分野を追究するより、上からの指示に従う人材が必要とされたのだ。あえなく辞職した伊東先生は、志を貫くべく開業し、現在に至る。「当院で行う根本治療は日本の医療制度の関係上、保険外治療が中心。最良の医療を届けたいと思いながら、経済的な壁ができていることに、歯がゆさを感じます。アメリカでは根本医療に通じる機能性医学というジャンルの研究が進んでいる。日本でも同様に重視され、抜本的な医療改革のもと、根本治療が保険適用となることを夢見ています」薬は怖いもの…と気づいた伊東エミナ先生の歩み【幼少期】母親の方針から、病院や薬とは縁のない家庭で育つ。高熱には葛湯、下痢には梅酢を与えられ、自然治癒へと導かれた【医学生時代】母親の病気を機に医師を目指す。抗がん剤の副作用と不安に苦しむ姿に、医師として患者に寄り添うことを決意【医師になる】6年目、米国ヴァージニア大学に留学中、心身に不調をきたす。処方された薬が効かず、身体は拒否反応を示す。帰国し湯治場での療養で心身が回復。この体験をきっかけに、病気の本質的原因に関する根本治療の研究を開始【現在】独自に根本治療の研究を重ね、2010年、東京・銀座にクリニックを開業。以来、国内・米国研究所と連携し、最新医学をベースに心と身体の機能回復を専門にサポートしている。予防医療、自然医療の啓発をライフワークに認知症、がん……強い薬ほど身体を蝕むという事実薬と密接につながり、切り離させない医療の現実。対症療法主体の現代の医療は「自然治癒力を低下させ、かえって病気を悪化させることも少なくない」と伊東先生は指摘する。では、薬にはどのような危険が潜んでいるのか。具体例を挙げ、紐解いてもらった。「胸やけなどの治療には胃酸の分泌を抑える薬が出されます。たしかに胃酸は抑えられますが、その分、食物や栄養の消化吸収を助け、細菌から身体を守る胃酸の機能低下を招く。結果、悪玉菌を繁殖させることになりかねません。また胃酸を抑える薬が認知症のリスクを高めるというエビデンスも発表されています」前述した風邪やインフルエンザなどで出される抗生物質。その弊害はウイルスに効果なしというだけではない。「抗生物質を長期間服用すると、体内の菌が遺伝子変異を起こし、抗生物質に対して耐性を獲得します。つまり、抗生物質が効かない菌が作り出されてしまうのです」薬の効果とリスクは身体にとって表裏一体いまや日本人の2人に1人がかかるとされるがん。がん治療薬の抗がん剤が強い副作用を伴うのは周知のとおり。「抗がん剤はがん細胞を破壊する優れた薬です。ただ同時に、がんを患う患者さんの身体にも大きなダメージを与えます。抗がん剤が身体内から抜け切るには長い時間がかかり、その際、肝臓や腎臓、骨髄などを傷めるのです。抗がん剤など強い効力をもつ薬ほど、身体が蝕まれていくのは否めません」更年期障害の治療で用いられるホルモン剤の投与も身体への負担が大きいという。「保険で処方されるホルモン薬を用いた海外の大規模な研究では、乳がんや心血管疾患などのリスクが高まることがわかったため、研究が途中で中止になりました。この研究以外にも、ホルモン薬の副作用について多くの医学的根拠が明らかにされています」薬を増やすほどに副作用も重層的に高血圧の場合、血圧を下げる降圧剤を処方されるのが当たり前になっている。「降圧剤の副作用は多岐にわたり、血圧を下げすぎることで頭痛やめまいなどが生じます。高齢者の場合は転倒を招いて骨折し、寝たきりとなるケースも」心身の不調をきたすうつ病は抗うつ薬の治療が通例。しかも大量に薬を処方されることが少なくない。「病気の症状なのか薬の副作用なのかわからず、薬が増えていく典型パターンです。当院の例では、うつ症状が改善して薬をやめたのち、『頭がもうろうとしていたのは薬のせいだった』と気づく患者さんは多いですよ」このように薬の服用は危険と隣り合わせなのだ。「ただし、自己判断で薬をやめるのも危険です。必ず医師の指導を受けるようにしてください。大前提として、飲み続けて害のない薬は世の中にひとつも存在しません」治るどころか悪化のリスクが!飲み続けてはいけない薬●高血圧高血圧には降圧剤が処方される。「私がかつて視察した老人施設では、上の血圧が70にもかかわらず降圧剤が使われていた」と伊東先生。降圧剤の副作用は、頭痛、めまい、肝障害、心不全、貧血など多数ある。●うつうつ病の治療薬には抗うつ剤が用いられる。抗うつ剤の副作用は、嘔吐、下痢、不眠、動悸、不整脈など。薬物治療ではうつ症状の改善を望めないことが多いため、必然的に薬の増加と服用の継続につながり、副作用のリスクは高まっていく●がんがん治療薬の抗がん剤は強い副作用で知られる。脱毛、吐き気、嘔吐、手足のしびれ、抑うつ状態、疲労感など、幅広い副作用に襲われる。「抗がん剤はがん細胞を破壊する効果は高い。ただ身体に対しても同様のダメージをもたらすため、耐えられない患者さんは多いです」●アトピーアトピー性皮膚炎の治療にはステロイド外用薬がおなじみ。皮膚炎を抑える高い効果がある一方、継続して使用すると、皮膚がうすくなる、ニキビができやすくなる、うぶ毛が生えるなどの副作用をもたらす。ステロイドには毒性もあるため、多用は危険●花粉症花粉症の治療には抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などが処方される。副作用として眠くなったり、のどが渇いたりすることが知られる。花粉症はこれら薬を飲んでも根本的な完治に至らない。その結果、薬の服用と副作用が延々と続いていく●更年期障害閉経前後、女性ホルモンの低下により、ほてりやイライラなどさまざまな症状を引き起こす更年期障害。「治療はホルモン剤を投与するホルモン補充療法が一般的ですが、投与年数や薬剤によっては乳がんや心血管疾患などのリスクが高まることが報告されています」長い目で見て薬に頼らない医療の形を医療機関の多くは薬による対症療法を主体としているが、何の疑問も持たず薬漬けとなったら病気はいっこうに治らない。そこで病気の根底にある原因を明らかにし、心身をもとから健康に導く根本治療が必要になってくる。「病気の根本原因には、脊椎・骨盤のゆがみ、腸内環境や遺伝子要因、合わない食品などによる脳や自律神経および副腎の疲労、内臓機能障害、体内の慢性炎症が生じることなどが挙げられます。これらに対して最適なケアで自然治癒力を高める。それによって病気を根本的に治すとともに、病気にならない身体づくりをサポートします」初期投資はかかっても豊かな生活につながる根本治療には食事の改善や運動、良質なサプリメントなども必要不可欠となる。「食事の改善は、小麦や乳製品など身体の炎症を引き起こすものをカットすること。運動は血流をよくするのに欠かせず、手軽にできるスクワットがオススメです。栄養確保のサプリメントは商品を見極めなければならないため、医師など専門家に相談し良質なものを選びましょう」薬漬けになっても病状が改善せず、一縷の望みで来院した患者が、体内環境を整える治療で健康を取り戻すことも。「自費診療は高いと思われるかもしれません。しかし病気を根本から治療することに大きな意義があります。長い目で見れば、増大する保険医療費による財政圧迫を減らせる。私はそう信じています」苦しみから解放された人の声薬に頼らない治し方●長袖で隠していた肌をノースリーブで出せる喜び長年、アトピー性皮膚炎の炎症に苦しんでいたMさん。それがステロイドを使わず、背骨のゆがみを整える「脊椎調整治療」と「腸内環境改善治療」により、短期間で症状が大幅に改善した。「アトピーの炎症はお肌だけでなく、身体の中からも生じています。そこでカギを握るのが背骨のゆがみです。背骨は自律神経の通り道になっています。脊椎調整治療で背骨のゆがみを治すことにより、圧迫されていた自律神経の障害がなくなる。すると炎症をはじめ、血流、副腎機能、胃腸機能などが改善していくのです。ステロイドを使わないアトピー根本治療で精神の不安定感もなくなり、患者さんは笑顔を取り戻しました」●ステージ4の乳がんが根本治療で消滅ステージ4の乳がんを患っていた40代のSさん。ホルモン療法や化学療法の効果が感じられず来院したが、根本治療開始から約半年程度経過後、がんは完全消滅となった。「がんの根本治療は、免疫機能や血流の改善、炎症の抑制、検査に基いた厳格な食事療法などを行います」これらの治療を総合的に実施し、がん細胞が生き残れない環境に身体をつくり変えていくことがポイント。併せてメンタルサポートも行う。「私たちの身体にはもともと、アポトーシスと呼ばれるがん細胞を殺す力が備わっています。身体全体の機能改善により、その力を正常に機能させることができます」●認知症による言語障害も霧が晴れたように改善重い認知症を患っていた高齢のKさん。日常生活に支障をきたし、言語障害もあった。専門医師がスポーツ医学に基づいた脊椎調整治療を施し、背骨や骨盤のゆがみを整えた結果、症状が大幅に改善。元気に歩けるようになり、言語障害も回復した。「前述したとおり、背骨は自律神経の通り道です。脊椎や骨盤のゆがみと自律神経は密接に関わっています。そのゆがみを正すことで、認知機能や脳の血流が上がり、認知症の症状が改善に向かったわけです」教えてくれたのは・・・伊東エミナ先生 ●エミーナジョイクリニック銀座院長。医学博士。東京女子医科大学医学部卒業後、同大学内分泌内科勤務。米国大学留学、同大学国際統合医科学インスティテュート助教などを経て、2010年より現職。〈取材・文/百瀬康司〉
2022年03月07日その施術台、ちゃんとタオル替えてます……?年を重ねればアチコチ痛くなる。そんなとき治療院は強い味方!でも中には絶対行っちゃいけない、アブナイ治療院もあって……。人気院院長が暴く、不衛生、セクハラ、詐欺まがい。あなたの行きつけは大丈夫!?詐欺まがいな治療院に要注意!腰が痛い。肩こりがひどい。そんな身体の不調があるときにお世話になるのが、整体院や整骨院だ。病院よりも敷居が低く、問診だけでなく実際に身体に触って施術してくれるため、安心感がある。しかし、痛みやこりがとれるどころか、整骨院や整体院での健康被害や詐欺まがいの商法が、消費生活センターや国民生活センターに次々と報告されている。「指圧で肋軟骨が折れた」などの健康被害もただ事ではないが、施術の回数券を大金で買わされ、被害額が大きいケースもある。癒しの場所であるはずの治療院の中で何が起きているのか。柔道整復師、はり師、きゅう師としてこれまで延べ10万人以上に施術をしてきたアスリートゴリラ鍼灸接骨院の高林孝光院長に事情を聞いた。「ぎっくり腰専門を謳う整骨院に行ったのに、腰を触るのを怖がって、ふくらはぎばかり触られたという患者さんの話を聞きました。全然専門じゃなかったようですね。ホームページや看板で“〇〇専門”などと謳っていたとしても、それはみんな自称ですから」(高林先生、以下同)インターネットの検索でも注意が必要だ。「例えばHPに“地域ナンバーワン”などとあるのも、自称ですから。根拠になるデータは何もない。“治癒率99・9%”なんて謳い文句もそう。全部、裏付けのない自称です」ほかによくあるのが、有名な健康系雑誌の表紙をHPに出し、「掲載されました」としてPRする方法だ。「実際は広告費を払って載せていることが多いです。『●n-an』の表紙などでハクづけする作戦はよく目にしますね。また、お金を出して有名人にコメントをもらうなどもよくある手口です」グーグルのクチコミなどもサクラが多い。「ネットを見ていて、これは怪しいと思うのが、“当院はクチコミなどのやらせは一切ありません”と注意書きのある院。わざわざ書く必要はない。以前、サクラの規制が入って300件ぐらいあったクチコミが一気に消えた院があったんですが、そのHPにもやはり“やらせではない”旨の文言がありました」最近では「サクラチェッカー」なるアプリも登場。クチコミが本物かサクラが書いたものかを判断できるそうなので、活用を!なんでも骨盤のせいにする接骨院“痛いところに手を当てて、手当てをするのが治療”と語る高林先生。「でも院によっては、患者さんの話を聞かず、首が痛いと言っているのに『これは背骨が原因』などと主張し、何でも自分の得意な分野に持っていこうとする先生がいる。自分の得意じゃない分野については患者さんの声を無視するんです。これはアウト!」また、痛みから緊急で来院している患者に対して『3週間後にもう1回来て』といった対応をする院も。「患者さんの声がまったく聞けない。それは、治療院側の経験不足です。あと接骨院で多いのが『骨盤・背骨ずれずれ営業』。腰痛も肩こりも、なんでもかんでもそれを理由にしてしまう(笑)」骨盤矯正は女性誌でも度々、その効果が特集されているが、疑問視する声も多い。「骨盤矯正ブームのころ“自分は骨盤がずれている”と主張する患者さんが急に増えました。実際に身体に触ってみると別にずれていない。実際は、腰の痛みを和らげようと無意識に側屈(身体を左または右に曲げること)する姿勢になっているだけ。なのに“骨盤のずれ”をあおる治療院が多かったから、その弊害です」また施術で骨を盛大に鳴らす治療も流行った。パフォーマンスとして行う治療院も少なくない。「音を鳴らすと、施術側は“やっている”感が出せる。院によっては、待っている患者さんの前に施術台を置き、ステージのようにしている。もし骨がずれていたなら、一発で治るはずなのに、なぜ通わせるのか疑問です」見せ技は金儲けのため?「“あの患者はお金があるな”と思われると、個室に連れていかれてVIP待遇が始まる院もある。オソロシイ話です」最近、消費生活センターが注意喚起しているのが、治療院で回数券を購入させられたが、解約や返金に応じてもらえないというトラブルだ。埼玉県の消費生活支援センターに寄せられたのは“骨盤が歪んでいるため、骨盤矯正とインナートレーニングに定期的に通う必要がある”と言われ、「96回の施術、計68万円分の治療が45万円になる回数券」を購入したものの、症状が悪化してしまった事例だ。カルテに書かれる酷い隠語「回数券問題ですね。“回数券を売るためだけに教育されたスタッフ”がいる治療院もあるんですよ!回数券は利用期日が小さ~く書いてあるけど、おじいちゃんやおばあちゃんは老眼で見えずに、期日を過ぎてしまう。また、使おうとしても期日までになかなか予約が取れずに失効してしまうケースもあります」実は法律上、購入を解約したくても、しづらくなっているのだ。東京都消費生活総合センターによれば“自ら出向いて契約した場合”の施術はクーリング・オフ制度が適用されない。また治療院側が「解約できない」と言えば、お金を諦めざるをえない。まったくの無法地帯だ。接骨院には法的な規制があるが、整体院にはないのだ。「よく繁華街で“あなたも3日で整体師”や“4日間でカイロプラクター資格取得”といった広告を見ます。整体師もカイロプラクターも法的な資格はないのです」接骨院(整骨院)は、国家資格を持った柔道整復師がいるので、法的規制もあり保険適用にもなる。はり師、きゅう師も同じく国家資格だ。接骨院であればあくどい手口はないようだが、回数券の購入には注意が必要だ。「治療院のカルテの右上、名前の横などに数字が書いてあれば、“〇人目の患者”という意味。では“500UB”と記号がついていたら何だと思います?答えは“500番目に来たうるさいババア”です。いろんな病院に勤めていた経験から言いますが、UBならうるさいババア、UGならうるさいジジイという暗号は、ほとんどの病院が使っています。業界の裏常識だと思います……嫌な話です」またPと書いてあれば、“頭がパ●”、Bなら“バ●”の意味だそう。「カルテがドイツ語なのは、患者に内容を知らせないようにするため。それと同じで、患者の目の前でスタッフたちに“この人はパ●だ”“バ●だ”なんて言えないけれど、PやBなら本人を目の前に悪態をつき放題なんです」PやBに加えて三重丸や花丸が書かれたカルテにはそのときの書き手の感情が反映されることも多いという。「カルテ一面の赤い花丸で怒りを表現したものも見たことがありますよ。例えば“自分の施術に懐疑的だった”くらいで怒って、そんなことをする施術者もいました」「T」は水虫患者を指す。「“だからこの患者の施術後は手を洗いなさい”という、まじめな記号もありますが、ほとんどは患者さんに絶対悟られてはならない隠語です」もし自分のカルテの右上に謎の記号があったら、それは何か尋ねよう。「もし相手が動揺したなら悪い意味だと思います。治療に行って、そういうことをされたら悲しいじゃないですか」院が交通事故専門を謳う理由これらの手口を明かしたことで、アウトな治療院がすべてなくなればいい、と語る高林先生。「世の中を正したいですね。結局、ダメな治療院って扱いにくい患者さんを攻撃するんです。治療院側がきちんとコミュニケーションさえとれていれば扱いにくい患者さんなんていないはず。私はむしろ患者さんから元気をもらっていますよ。よくなった患者さんがお礼を言ってくれると本当にうれしい。これからも1人でも多くの患者さんの痛みを治したいと考えています」●そもそも治療院って?→器具を使用しない主義による医業類似行為・法的な資格制度があるもの→あんまマッサージ指圧はり、きゅう柔道整復・法的な資格制度がないもの→その他の施術(整体、カイロプラクティックなど)※これらは法的資格制度のあるなしに関係なく治療院と呼ばれる。◆行ってはいけない!アウトな治療院のpoint【その1】フケツスタッフのユニフォームの襟元やズボンなどが黒ずんでいる。サンダルの靴下が汚いなど、衛生観念が低い。「そういう院では、前の人が素足で乗ったマットの上にうつぶせで寝て、など平気で言います」(高林先生)【その2】外から見えない!外から中の様子が見えないように目隠ししてある。「評判が落ちて患者が来なくなると、院の中を見えないようにしがちです。空の治療台や待つ患者がいないのを見られないようにするのが姑息ですね(笑)」(高林先生)【その3】“交通事故専門”を謳う“交通事故専門”“自賠責ゼロ円”などののぼりを立てたり、ポスターを張っている。「交通事故って儲かるんです。普通の患者さん1人が10人分ぐらいの儲けになります。交通事故専門って何だよって思いません?自賠責ゼロって言うけど、保険が使えるところなら、どこでもゼロ円ですよ。あえてそれを声高に宣伝する院はおかしいですね」(高林先生)【その4】セクハラ若い女性患者はとくに気をつけたい。「患者さんで若い女性が来ると、なぜかいつも院長が出てくる治療院がありました。下半身の痛みがあるにもかかわらず、関係ない上半身を脱がせ、肩を揺らして胸を凝視。そんなことをする治療院は本当にアウトですね!」(高林先生)【その5】先生が練習、実力不足先生が患者と目を合わせない。あるいは患者の質問に逆切れする意味は? 「人見知りの先生や鍼を打つときに手が震える先生がいます。緊張しないようになるにはどうしたらいいか。緊張しないぐらい練習すればいいんです。治療をして、もし治らなくても、いい先生は引き出しを持っているので動揺しない。引き出しを持っていない先生は急に慌てたり怒ったりするし、コミュニケーションが円滑にとれないことが多いです」(高林先生)ホントにあった! アウトな事例【事例1】15年以上前から行きつけの指圧・マッサージ店で全身の指圧マッサージを1時間半受けた。終了直前にブキッと音がして息をつけない痛みを感じたが、1~2分で通常に戻ったので激痛があったことを言わず帰宅。その夜に発熱し痛みが出たため整形外科を受診したら肋軟骨骨折と診断。加療に1か月を要するとされた。(60代・女性)【事例2】健康ランドで受けたマッサージ。腰、脚に痛みが出て歩行が困難になった。翌日、整形外科を受診したところ、脊椎管狭窄症があって、マッサージで強く押したため痛みが出たのだろうとの診断だった。店に苦情を言うと、もともと病気があったのだから治療費しか出せないとのこと。通院治療は1か月、その間仕事ができない。施術者に確認したところ、免許は持っておらず、マッサージではなくボディケアだから免許は必要ないと言っていた。免許のない者がやってもいいのか。(60代・男性)【事例3】お試しのハワイアンオイルマッサージがよかったので全身マッサージに行った。背中などをぐりぐりと痛いくらいマッサージされた。数日後首や頭のまわりが痛くなったので病院に行ったところ、頸椎捻挫と診断された。治療費などをマッサージ店に知らせて対応を求めたところ、「マッサージとの因果関係がはっきりしないので支払えない」との通知が来た。痛みが続いているにもかかわらず何もしてくれないのは納得できない。(50代・女性)国民生活センターホームぺージよりお話を聞いたのは……アスリートゴリラ鍼灸接骨院高林孝光院長鍼灸師・柔道整復師として延べ10万人以上を施術。有名アスリートや著名人の治療実績も豊富。テレビ番組などメディア出演多数。『ひざ痛がウソのように消える! 1日40秒×2 ひざのお皿エクササイズ』(CCCメディアハウス)ほか著書多数。《取材・文/ガンガーラ田津美》
2022年03月03日※写真はイメージです軽症と報じられていたオミクロン株だが重症者数は増え続け、1日あたりの死亡者数がデルタ株を超えまだまだ感染防止の手を緩めることはできない状況。日常のなかで「感染しそう」と不安になるシーンは多々ある。密になったとき、飛沫が飛んできそうなときなど不安になるシーンについて、緊急アンケートを実施。各シーンについて感染の可能性を医師に聞いた。オミクロン株の感染爆発は止まらず、2月15日には死亡者数が過去最多の235人となった。保健所もほぼパンク状態となり、感染経路も追えなくなっているなか、いつどこで自分が感染してしまうのか、不安はますます大きくなっているのが現状だ。「オミクロン株は感染力が強く、無症状または風邪の症状に似ていることもあり、感染に気づかなかったり、いつのまにか感染していたりというケースも多いです」そう語るのは『豊洲 はるそらファミリークリニック』の院長・土屋裕先生。今回は全国600人を対象にしたアンケートで挙がった「感染しそう!?」とヒヤッとした場面について、感染リスクや対応策を教えてもらった。緊急アンケート「感染しそう」と思った瞬間全国の30〜60代の男女600人を対象に、新型コロナに感染しそうだと思った瞬間についてのアンケートを2月14日に実施(複数回答可)。やはり「3密」と「飛沫」にまつわるシーンで不安を感じる人が多いという結果に。1位飲食店でほかのグループの話し声が大きいとき251人2位人がマスクを下げて話しかけてきたとき 248人3位満員電車で大きな声で会話している人がいたとき 229人4位狭いエレベーター内で会話している人を見たとき 210人5位病院に行ったとき 207人6位公共のトイレや洗面所を使うとき142人7位道を歩いていて、ノーマスクの人とすれ違ったとき132人8位職場や学校で、あなたのそばで人が食事をしているとき 71人9位美容院で美容師と客が会話しているとき59人10位電車やバスのつり革につかまるとき53人無防備だから怖い「ノーマスクタイム」ヒヤッとした瞬間として最も多くの声があがったのが、【飲食店でほかのグループの話し声が大きいとき】(251人)。マスクをはずさざるをえない場だけに、他人のふるまいがいつも以上に気になってしまう人が多いようだ。「食事が終わってもマスクをつけずにおしゃべりで盛り上がっているグループがいると、怖いなと思います」(49歳・女性/東京都)「ホテルのバイキング形式の朝食時、近くに座っていた子どもたちが大声で騒いでいた。飛沫感染が怖いので別の席に移りました」(58歳・女性/広島県)黙食が推奨されるなか、飲食店以外でも食事のシーンにリスクを感じる人は増えており、8位には【職場や学校でそばにいる人が食事をしているとき】(71人)が挙がった。「パーテーションはあるものの、昼休みなどにお弁当を食べながら話しかけられたりすると対応に困ってしまう」(31歳・女性/大阪府)「2月頭に理化学研究所からスーパーコンピューターを用いた飛沫感染のシミュレーションデータが改めて出されたのですが、感染者がマスクをせず対面50cm以内に15分以上いた場合、ほぼ100%感染するという結果が出ています。1席分の間隔を空けて座った場合には、感染リスクを大幅に抑えられるということです。パーテーションを設置したり、換気を徹底したりと、お店の努力で感染のリスクは多少抑えられますが、近い距離にマスクをしていない人がいる状況が長時間続くことはやはりリスクが高いといえます。食事以外はきちんとマスクをして、大騒ぎしないことが大事です」(土屋先生、以下同)2位の【人がマスクを下げて話しかけてきたとき】(248人)や、7位の【ノーマスクの人とすれ違ったとき】(132人)など、マスクをはずす人に対する非難の声も根強い。「接客をしているとき、声が通るようにするためか、わざわざマスクを下げて話しかけてくるお客さんがいる」(52歳・男性/大阪府)「マスクなしで息を切らしてジョギングしている人と道ですれ違うとき。息も荒く、飛沫が飛んできそうで嫌だ」(44歳・女性/神奈川県)「職場の人が電話をするときにわざわざマスクをはずしているのが理解できない」(38歳・男性/滋賀県)相手の「うっかりノーマスク」にヒヤッとするケースも。「すれ違う程度なら感染リスクはそこまで高くはなりませんが、やはりマスクをつけていない人がいると心配ですよね。もちろんマスクは感染対策として有効で、マスクをしていないときに吐き出す飛沫の量を100%とすると、不織布マスクをつけている場合は20%、布マスクは30%、ウレタン製マスクだと50%程度まで周囲への飛沫を減らせます。また吸い込むときにおいては、マスクをしないで吸い込む飛沫の量を100%とすると、不織布マスクなら30%まで減らせます」やはり不織布マスクをきちんとつけることが大切だ。「3つの密」の感染リスクが知れ渡ったなか、3位【満員電車で大きな声で話す人がいたとき】(229人)、4位【エレベーター内で会話をする人がいるとき】(210人)と避けようのない密な場面にヒヤッとする人はやはり多い。「満員の電車内で咳やくしゃみをしている人がいると、マスクをつけていても怖い。逃げ場がなく不安になる」(63歳・女性/東京都)「エレベーターで会話をしている人と一緒になってしまうと、つい息を止めてしまう」(69歳・男性/東京都)「日本産業衛生学会の調べでは、エレベーターの使用は換気もされ短時間であるため、マスクを着用し会話をしなければそこまで感染リスクは高くならないといわれています。ただ、ボタンを触るなどの接触感染のおそれもありますし、密な空間への心理的な不安も。電車についても、換気を徹底している車両は多いですが、やはり密な状況だと感染リスクは高まります。きちんとマスクを着用して、基本的には会話を控えるという感染対策を利用者みんなが守ることで、公共の場の不安を軽減することも必要です」9位には【美容院に行ったとき】(59人)という、他人と長時間接触せざるをえないシーンもあがってきた。「スタッフの方との会話が楽しみのひとつだったけど、状況が変わった今、大丈夫かな……と思ってしまいます」(67歳・女性/福岡県)「広さや換気の状況など環境はさまざまで一概には言えませんが、美容院も長時間、他人と密に接する場所なので、感染リスクは少なからずあります。しっかり対策しているお店が多いようですが、“感染対策としてあまりしゃべらないようにしますね”などと、お互いを気遣い合うひと言も大切ですね」感染者がいそうな場所はやっぱり怖い5位には【病院に行ったとき】(207人)というシーンが入った。発熱外来以外の一般診療においても、感染に対する不安の声は聞こえる。「待合室で長時間待っているとき、感染者が近くにいるのではと不安」(49歳・女性/北海道)「持病で定期的に病院に行かなければいけないが、体調の悪い人も多くいる場所で、ここでコロナにかかってしまうのは本末転倒だなと思う」(66歳・女性/愛知県)また、ランキングには入らなかったものの【PCR検査会場で列に並んでいるとき】という声も複数あがった。「帰省前にPCR検査を受けに行ったが、感染の疑いがある人が集まっている場所だから、不安が大きかった」(39歳・女性/奈良県)「コロナ疑いの患者さんを診療する場所や時間帯で分けている病院が増えています。当院では人が触れるところのこまめな消毒や特殊な換気システムを導入してさらに感染対策を強化しています。診察を受ける前にその病院の感染対策をホームページなどで確認しておくのもいいでしょう。それでも患者さんが不安に思ってしまうのは無理のないことです。軽々しく安心してくださいとは言えませんが、どうしても不安が強ければオンライン診療や電話診療を利用するのも一つの手です。コロナ感染の疑いのある方は慌てて病院に駆け込まず、病院や保健所の指示に従って行動していただきたいです。ひと昔前は風邪でも気軽に診てくれたかもしれませんが、風邪の症状と区別のつかないオミクロンが流行っている現在、風邪症状で気軽に病院を受診できなくなってしまったことも知っておいてください」トイレやつり革の接触感染が不安6位には【公共のトイレや洗面所を使うとき】(142人)、10位には【電車のつり革につかまるとき】(53人)と、不特定多数の人が使うものに対して不安を感じる人も多い。「コロナ前に比べると、公共のトイレを使う際に便座の除菌を徹底してやるようになった。たまに除菌シートを忘れて絶望的な気持ちになる」(34歳・女性/岐阜県)「職場の洗面台でうがいや歯みがきをする人もいるので、手を洗うときにもウイルスがいるのではないかと心配」(51歳・女性/神奈川県)「電車のつり革をつかんだ後、手を洗うまで目や口、マスクなどを触らないように過剰なほど気を使ってしまう」(56歳・男性/東京都)ランキングには入らなかったが、階段の手すりやドアノブ、さらには郵便物や宅配物を触るのをためらう人も。「ドアノブなどは誰が触ったかわからないので、基本外出時は手袋をつけるようになった。素手だと宅配便を受け取るのさえ、ちょっとイヤだなと思ってしまいます」(38歳・女性/埼玉県)「オミクロン株の場合、プラスチックに付着したウイルスは8日ほど、皮膚に付着した場合でも21時間ほど生き続けるという研究結果が出ています。そこから接触感染をしてしまう例もありえないことではなく、不特定多数の人が触るところは濃度70%以上のアルコールで消毒をすることも重要な感染対策になりますね。手についたウイルスは口や鼻、目を触ったときなどに体内に侵入して感染する場合が多いので、こまめな手洗いや手の消毒も大事です」どんなに気をつけていても起こってしまう「コロナ版ヒヤリハット体験」。他人がどんなときに不安を感じるのかを知り、そのような行動をしない配慮も、安心な社会生活を送るうえで必要不可欠だ。細かいけど、あるある!私がヒヤッとした瞬間上位10位には入らなかったが、日常生活でありがちなヒヤリ体験談をピックアップ。目には見えないだけに、忍び寄るコロナウイルスの気配にハラハラしてしまう人も多いよう……。【50代女性】テニススクールのメンバーに「実は検査で陽性だったけど、症状がなくて平気だった!」と明かされたとき。そういう問題じゃないでしょ!【60代女性】スーパーのレジ待ちのとき、足元に立ち位置を示す足のマークがなく、後ろの人からグイグイ接近してこられた。急ぐ気持ちはわかるけど……。【40代女性】息子が「仲よしの友達2人が感染した」と報告してきたとき。クラスでも感染者が増えているが学級閉鎖はなく、いよいよかと覚悟を決めた。【50代女性】スマホの顔認証をするのにマスクを下げたあと、元に戻す際に素手で口元を触ってしまった。外出先でいろいろ触った後だったので後悔!お話を伺ったのは…土屋 裕先生日本内科学会総合内科専門医、日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本アレルギー学会アレルギー専門医。昭和大学の関連病院や海外で20年ほど活躍し、2020年に『豊洲 はるそらファミリークリニック』(東京都江東区)を開業。発熱外来、PCR検査、コロナ患者の往診も実施。取材・文/吉信 武
2022年02月24日東京都の小池百合子知事オミクロン株が猛威を振るう中、全国で最も感染者数の多い東京都で、コロナ医療を支えてきた公立病院が消されようとしている。「儲かる医療」を目指し、独立行政法人へと変えるため、2月16日からの都議会に廃止条例案が提出される見通しなのだ。東京から全国へ広がりかねない、「公立病院つぶし」の危機に迫る!東京都が「独法化」を急ぐ理由新型コロナウイルス感染症から私たちの命を守ってきた公立病院が大ピンチに立たされている。都や国によって公的医療がつぶされるというのだから、おだやかではない。2月16日から始まる東京都議会に、都立病院条例の廃止案が提案される。8つの都立病院と6つの公社病院(※)を独立行政法人(以下、独法化※※)に変える内容で、可決されれば7月から実施される。そうなるとコロナ対応に支障をきたしたり、公的医療が「金持ちのためのビジネス」に変質しかねない。そんな懸念が都立病院で働く人たちや患者の間に広がっている。厚生労働省の調査によると、コロナ病床の確保数は、全国2287病院のうち1位の多摩総合医療センター以下、11位まで都立・公社病院が並んだ。コロナ下で重要性が浮き彫りになったのに、都はなぜ独法化を急ぐのか。独法化推進の論拠としてよく言われるのが、「都立病院は赤字体質で、都の一般会計から年間約400億円も繰り入れられている(資金が移されている)。独法化によって効率化し、都の支出を抑えるべき」という理屈だ。都立病院で働く看護師らが入っている労働組合『都庁職病院支部』の書記長で、自身も都立駒込病院で看護師をしている大利英昭さんは、「独法化を決めたのは、小池都知事の鶴のひと声だったのでしょう。職員への説明前に、NHKの知事インタビューで突然知らされました」と話す。大利さんたちの組合は研究者の協力を得て分析を進め、「400億円の繰り入れは赤字ではなく、不採算だが重要な周産期、難病、離島などの医療を維持するため、法律に基づいて出しているもの」と指摘すると、「変化する医療ニーズに柔軟、機動的に対応するため」と新たな理屈が持ち出された。都立直営だと議会で予算が決められ、人員の定数も細かく決まっているからスピーディーな対応ができないというのだ。もっともらしいが、大利さんは反駁(はんばく)する。「コロナ感染が広がった際、都立・公社病院は数か月でコロナ病棟を増やし最新の人工呼吸器を入れ、ウイルスが飛散しないようにする工事も進めました。必要な費用は補正予算で手当てされました」独法化を進める理屈に疑問符がつく形だが、深刻な危惧もあると大利さんは続ける。独法化後の看護師の給与がどうなるかを病院支部が質問したところ、都立病院を管轄する東京都病院経営本部は「10年間、(現行の)都の制度での昇給を保障することを考える」との回答だった。11年以後はどうなるのか。独法化を提言した都の諮問機関『都立病院経営委員会』では、看護師の平均勤続年数が「都立墨東病院は15・2年、民間のA病院は6・1年」とする資料が示され、墨東病院に対し委員から「ずいぶん居心地がいいんでしょうね」と揶揄するような発言も出た。大利さんは、「昇給を早々に頭打ちにしてベテランに退職を促すことで、人件費を抑えようというのでしょう」と怒り、さらにこう指摘する。「ベテランが辞めていくと“いざ”という事態への備えも崩れます。1つの診療科しか経験していない看護師ばかりだと、急な感染症対応はできません」(大利さん)都立病院を利用する人たちも、不安を募らせていた。身体が動かず自力では息もできない難病、ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の佐々木公一さん(74)は、東京・府中市の都立神経病院を「命のふるさと」と呼ぶ。「私が入院すると、看護師が私のための(看護)マニュアルを夜遅くまで相談しながら作ってくれた」(公一さん)妻の節子さん(72)は、ALS患者を受け入れる首都圏の民間病院にお見舞いに行ったことがある。「静かでいいところね」と言うと、同行者は「コールがないからだよ」。入院患者がナースコールできないというのだ。しかし神経病院では患者に合わせ、例えば首を少し振るとコールできるなど、症状に合った設備を作業療法士が整えてくれる。「看護師を呼びたいときに呼べる。吸引が必要なALS患者にとって、人の尊厳に関わります」と節子さんは話す。都内不動産会社に勤める男性(72)は4年前、前立腺がんの告知を受け、都立駒込病院で手術を受けた。ベテラン看護師もいて頼もしかった。「患者の言うことをよく聞いてくれ、雰囲気もいい。医療従事者にある程度は余裕がないと、寄り添えないですよ」と、男性は力を込めて言う。東京から加速する公立つぶしの競争現場の疑問を、筆者は東京都病院経営本部にぶつけた。ーー都の一般会計から都立病院会計への繰入金400億円は「赤字」か。乙山広恵・計画調整担当課長「赤字補填ではない。都立病院が担う行政的医療にかかる費用は診療報酬だけで賄えないため、維持に必要な額を都として財政措置している」ーー独法化で減らないか。乙山氏「繰り入れを減らす目的は独法化にはない」ーー看護師の昇給は11年目からはどうなるのか。乙山氏「独法の人事賃金制度は働きがいある制度にする。職員団体(組合)と協議中なので、中身は言えない」病院経営本部はそう言うが、都の病院経営委員会では「名前だけ変わって、同じような税の投入が継続されるようなことは……何のための独法化かということになる」と座長が述べた。それにより都立病院関係者に「都税投入を削るための独法化」が“都の本音”という見方が広がった。’06年に独法化された大阪府立病院では、収益が改善し「税の投入」は着実に減らされたが、現場からは余裕が失われ、コロナ感染第5波では高い死亡率となった。都立とは対照的に独法の府立病院はコロナ病床の準備が遅れ、効率化を進めた橋下徹・元府知事も“反省の弁”をツイートし話題を呼んだ。独法化によってお金のない庶民が切り捨てられ、海外富裕層向けの「医療ツーリズム」など「稼ぐ医療」への傾斜や、民営化や廃止につながるという危惧もある。前出の佐々木公一さんも、「独法化はごまかしで、あとで民営化する卑怯なやり方だ」と話す。一方、病院経営本部の乙山氏は「稼ぐ医療をする考えはない。業務を適宜見直し、必要な措置をとることは、都立でも独法でも変わらない」と話す。だが、地方独立行政法人法では3~5年ごとに業務を見直し、廃止、民営化を含め必要な措置を講ずると規定。他県では実際、独法化後に廃止された医療機関もある。公立つぶしは都だけの問題ではない。厚労省も「地域医療構想」で436病院を名指しして統廃合を狙い、緊急性の高い患者に対応する急性期病床を中心に約20万床を削減しようとしている。 『医療制度研究会』副理事長の本田宏医師は「日本はもともと医師数がOECD平均と比べ13万人少ない。コロナで公立病院の大切さが身に沁みたのに、独法化で統廃合を進めるのは本末転倒で、むしろ拡充すべきです」と力説する。そんな“本末転倒”を初めて止めたケースが徳島にある。徳島病院閉鎖・東徳島医療センターへの統合に反対する運動を進めた『徳島県医労連』の井上純書記長は、公立・公的病院の統廃合を進めると「金のあるなしで命が左右される」と心配する。反対の声が広がり徳島県議会が全会一致で「徳島病院を守る決議」を可決。県知事も方針を変え統廃合の動きは止まった。前出の大利さんは、「都立病院の独法化によって“お金持ちの都も直営をやめたんだから、小さな自治体が直営などぜいたくだ”と、国による公立つぶしが加速するのでは?」と危惧する。そんな底辺への競争にどう歯止めをかけるのか。徳島のケースをヒントに今こそ考えるときだ。※公社病院とは…石原慎太郎知事(当時)による都立病院改革の受け皿として作られた、東京都保健医療公社が管理する病院。「効率化」を掲げてきたが赤字に苦しんでいる。※※独立行政法人とは…国や自治体が行っていた事業を切り離し、法人格を与えて運営することで効率性、自律的運営、透明性の確保、向上を図る仕組み。取材・文/北健一ジャーナリスト。1965年、広島県生まれ。経済、労働、社会問題について取材・執筆をしている。『電通事件なぜ死ぬまで働かなければならないのか』(旬報社)ほか著書多数
2022年02月16日大学入試改革、プログラミング、英語教育……。教育の世界がなにやら騒がしい。このコーナーでは、最近気になった教育関連のニュースをピックアップして紹介します!第72回全ての新生児への聴覚検査を厚生労働省が方針案気づきにくい先天性難聴赤ちゃんは、自ら「聞こえない」とは言えません。また、聞こえの程度は様々で、言葉を発することも珍しくありません。赤ちゃんの難聴に気づくことは、思いの外難しいものなのです。従来、3歳児健診時などに「ことばの遅れ」等で発見されていましたが、就学時検診まで気づかないケースもあるそう。先天性難聴の原因はいくつかあげられますが、滲出性中耳炎などの耳の感染症や、耳あかの蓄積が原因であるならば、手術や投薬治療により完治可能。早期発見・早期治療介入がポイント前述の読売新聞によると、基本方針では、生まれた子どもが生後1カ月までに医療機関で聴覚検査が受けられる体制を都道府県に求めることが柱となっています。難聴が疑われた場合には、生後3か月までに精密検査を行い、人工内耳や補聴器の利用、手話などさまざまな形で言語の発達を促すことの重要性を指摘しています。また、公費負担による検査の推進や、妊婦健診などで検査の情報を提供することも盛り込まれました。都道府県ごとに、関係者による協議会を設置して情報を共有。子どもとその家族を継続支援できる体制づくりが重要、との認識です。生まれた環境に関わらず、すべての新生児が検査を受け、必要な場合は支援を受けられることは、大きな意義があります。多様なコミュニケーションへの理解を育みたい幼かった頃、1年に1~2度、訪れた母の実家の近くに、耳が全く聞こえない高齢の女性が住んでいました。私が行くと、嬉しそうに会いに来てくれるのですが、彼女の手話(?)を私は理解できませんでした。ただ、指で数を示すことで私の年齢を聞く動作だけは理解でき、ニコニコしている表情と相まって、彼女との「おしゃべり」はとても楽しみでした。そんな遠い日の出来事を思い出したのは、昨年夏のパラリンピックで、聴覚障害のある女性リポーターが、生き生きと手話を使っている姿を見たことがきっかけです。聴覚に頼らないコミュニケーションは、紛れもない文化であり、とても豊かなものだ、と感じたのです。そして、幼い日の私も、無意識にその豊かさに触れていたのかもしれないな、と。先天性難聴は多くの場合、「聞こえる」ようになるわけではなく、補聴器や人工内耳によっても、獲得できる聞こえの程度はさまざまだ、といいます。新生児全てに聴覚検査が実施されることで、難聴の早期発見、早期療養につなげるだけでなく、「聞こえない、聞こえにくい」人たちとのコミュニケーションへの理解と敬意も育っていくと良いな、と感じます。参照12月10日・読売新聞日本産婦人科医会・新生児聴覚スクリーニング検査全例検査にむけて10年の歩み厚生労働省・新生児聴覚検査の実施状況等について国立成育医療センター・小児難聴東京都立大学・赤ちゃんの脳から、言葉の獲得への道筋を考える/保前 文高
2022年02月11日※画像はイメージです昨年12月8日、医師たちのSNSで悲嘆の声が上がった。『感染リスクを負って患者を検査すればするほど赤字が増える。お金のためだけにやっているわけじゃないけど、正直もう発熱外来を続けていく気力がそがれた……』これは新型コロナウイルスに対する検査費用(保険点数)の引き下げを中央社会保険医療協議会が了承し、その後まもなく現場の医師たちに通達されたことによるもの。■2種類の検査を使い分けて診察「PCR検査や抗原検査の保険点数が4月1日から大幅に引き下げられるという内容で、外部委託のPCR検査については12月31日から段階的な引き下げがすでに始まっています。当時は第6波の感染爆発もまだ起きておらず、デルタ株の感染者数がやっと落ち着いてきた矢先の出来事。突然の通達に驚いた医師も多いと思います」そう語るのは、豊洲 はるそらファミリークリニックの院長・土屋裕先生。自身のクリニックでも発熱外来を設け、患者の対コロナ検査を実施しているが、今回の保険点数の引き下げは大きな影響を及ぼしているという。「感染のリスクが高いなかで、地域医療のためにどうにか発熱外来を続けているクリニックは多いです。その状況で、医療機関の負担がさらに増えるような保険点数の引き下げが行われ、このままでは発熱外来をやめる病院も出てきて、続ける医療機関にさらに負担が増えるのではないかと危惧しています」(土屋先生、以下同)今回の保険点数引き下げの対象になった新型コロナの検査は、PCR検査と抗原検査の2種類がある。PCR検査は専用の薬液を用いてウイルスの遺伝子を増幅させて検出する方法で、精度は感度70%、特異度100%近くと非常に高精度といわれている。一方、抗原検査はウイルスが持つ特有のタンパク質(抗原)を検出する方法。PCR検査に比べて検出率は下がるが、特別な機器を使わずに短時間で結果が出せるうえに、検査コストが低いというメリットも。「発熱外来を行っている医療機関は、基本的にほとんどがPCR検査と抗原検査を併用していて、抗原検査のみというところは少ないように思います。当院でも、抗原検査をして陰性であっても、症状的に感染が怪しまれるケースにはPCR検査をするなど、使い分けながら診察を行っています」発熱外来を実施する医療機関は、検査機器を所有し院内でPCR検査を行っているところと検査を外部委託しているところの2パターンがある。PCR検査の外部委託は1検査あたりのコストも高いため、これまでは1800点で設定されていたが、12月31日からは1350点になり、4月からは700点になる。「保険点数が1800点と高めに設定された理由は、PCR検査を行う医療機関を増やしたいという国の意図があったから。確かにPCR検査を行う医療機関は増えましたが、今回の診療報酬の改定で、梯子をはずされたクリニックも多いでしょう」■発熱外来の予約電話が鳴り止まない委託以外の検査はこれまで1350点だったものがそのまま12月から700点になった。ここまでの大きな引き下げが、この早さで決まるのは異例だ。「保険点数は1点につき10円の換算です。これまでの1800点は高すぎるようにも見えますが、検査には試薬やキットなどの材料費、検査時の防護服や発熱外来の設備維持費、外部委託の検査代などさまざまな経費がかかります。そこに加えて、検査に伴うスタッフのリスクまでを考えると正直あまり実状に見合った点数とはいえませんね……」発熱外来でPCR検査を行っている中小の医療機関にとっては特に負担が増える結果となった今回の改定。政府としてはPCR検査の件数を下げて、より簡便でコストの低い抗原検査にシフトすることで、逼迫する医療費を減らしたいという意図があった。しかしタイミングが悪く、引き下げの決定後すぐにオミクロン株の感染爆発が起こり、コロナの検査数も加速度的に増えてしまったのは大誤算だったに違いない。都内でPCRの委託検査を行う会社に勤めているKさんは「昨年の11月ごろと比べて、現在は検査数が10倍以上になっています。なんとかマンパワーでこなしていますが、追いつかないような状況です」と語る。保健所での検査体制が追いつかないなか、普段の一般診療との調整をしながら検査を行っているクリニックが果たす役割は大きい。しかし保険点数の改定で、一般の病院などが発熱外来を設けるハードルはますます高くなった。厚生労働省によると、都道府県が指定する発熱外来は全国に約3万5000機関あるが、積極的に「発熱外来」をホームページなどで公表している医療機関は約2万3000機関にとどまっており、一部の医療機関に患者が集中する状況になっているという。発熱外来を訪れる人が急増しているため、症状があっても検査や診察を受けるのに時間がかかるという事態が全国各地で起きている。「当院でも発熱外来の予約の電話が朝から晩まで鳴りやまない状況です。早朝には当日の予約枠がすべて埋まってしまい、診察の申し出を受けられないケースもかなり出ています。電話応対を含め、業務がかなり逼迫している状況が続いています」■感染の疑いが出た際の対応策東京の八王子市は地域の病院・医師会と連携し、開業医向けウェブセミナーを実施して、発熱外来を増やす取り組みを進めている。ただし、既存のクリニックでも発熱外来を新規に行う場合は、さまざまな書類を提出し、設備や計画を整え、国に申請をしなければならない。国の認可を得て初めて保健所と同等の機能を有する発熱医療機関と認定され、公費で検査を行うことができるが、その敷居は高い。検査キットの不足も重大な問題となっている。東京都は症状がなくても希望すれば誰でも無料で受けることができるPCR検査を昨年12月25日から始めたが、検査希望者は増える一方で、当初の終了予定だった1月31日から2月13日まで延長を決定した。政府としては減らしたいはずのPCR検査に頼らざるをえない状況は続いており、その検査すらパンク寸前だ。「抗原検査のキットも大幅に不足していて、当院も1月6日あたりからは追加注文ができないような状況でした。現在は医療機関に優先配布されるようになりましたが、まだ潤沢に回っているという状況とはほど遠いです。一方でPCR検査のほうも委託会社に殺到しているようで、検査結果が出るのに2~3日以上かかるような状況。なかには1週間ほどかかってしまっているというクリニックもあると聞いています」不足している発熱外来も検査キットもすぐには解消の見通しは立たない。そんななか、もし自分に感染の疑いがある症状が出た場合、どう行動すべきなのだろうか。「本来はすぐに医療機関で検査を受けていただきたいですが、このような状況下ですぐに診察や検査を受けられない可能性も高いです。電話がつながらない場合もあると思いますが、諦めずにどうにか医療機関の予約をしてほしいですね。市販のキットを使って自分で検査をするのもひとつの方法ですが、鼻に綿棒を入れる検査の場合は結構難しく、偽陰性を招く可能性もあるという認識は持っておくべきです。診察を受けられなくて疑わしい症状があった場合は、念のために1週間ほど自主隔離を行って感染を広げないようにするという選択も必要となります」発熱外来難民となる日もそう遠くない今、政府には今回の大誤算をどうにか取り返し、医療体制の迅速な拡張を進めてほしいと強く願う。土屋 裕先生 日本内科学会総合内科専門医、日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本アレルギー学会アレルギー専門医。昭和大学の関連病院や海外で20年ほど活躍し、2020年に『豊洲 はるそらファミリークリニック』(東京都江東区)を開業。発熱外来、PCR検査、コロナ患者の往診も実施。取材・文/吉信 武
2022年02月08日1歳の息子さんとの日常を描いている、おちゃやま(@otyaym)さんの漫画をご紹介します。ある朝、おちゃやまさんは、息子さんのまぶたが腫れていることに気付きました。その後、病院で診てもらったところ、目薬を処方されたそうです。1y10m 絶対子育ての代弁者!期 pic.twitter.com/dydWXRM1Lq — おちゃやま1y (@otyaym) January 28, 2022 幼い子供に、目薬をさすのは至難の技。それを、1日に3回も行わなければならないとなると、親としては「大変なことになったぞ…」と感じるものでしょう。すると、病院にいた女性たちが「3回も目薬!?難しすぎひん!?」「それはしんどいなー」と、おちゃやまさんの気持ちを代弁するかのように、声をあげてくれたのでした。【ネットの声】・代弁してくれるなんて、最高!・子供に目薬をさすのって、本当に大変ですよね。・昔関西に住んでいたのですが、みなさんとてもフレンドリーだった!大変なことに代わりはなくとも、気持ちを分かってくれる人がいるだけで、心が軽くなりますね。[文・構成/grape編集部]
2022年01月30日多くのペットは、動物病院が苦手です。ペットがいやがるため、動物病院に行くことを悟られないように、外へ連れ出す飼い主は多いでしょう。銅像ぽちょ(@_zrsn)さんは、愛猫を動物病院に連れて行きました。猫はそれまで、どこに行くのかを分かっていなかったのでしょう。連れてこられたのが動物病院だと分かった瞬間の表情がこちらです。病院に着いたときの顔です pic.twitter.com/9JljaOSw2e — 銅像ぽちょ (@_zrsn) January 17, 2022 まさか…ここは…!動物病院!?驚きと絶望…さまざまな感情が入り混じった表情を浮かべています!あまりのショックだったのか、少し口が開いてしまっている猫の表情に笑ってしまいますね。この投稿には、さまざまな声が寄せられています。・表情が豊かすぎて好き!・「飼い主!だましたわね!」っていってそうで笑う。・衝撃の裏切りに驚愕した表情!めちゃくちゃ笑った。・猫ってこんなに表情豊かなんですね。かわいすぎます!「裏切られた!」という表情をされると「ごめんよ…仕方がなかったんだ」と申し訳ない気持ちになるでしょう。ただ、動物病院に連れて行くのは飼い主としての義務。心を鬼にして、定期的に動物病院へ連れて行かなければなりませんね。[文・構成/grape編集部]
2022年01月18日※写真はイメージです多くの人が受けている健康診断やがん検診、人間ドック。これらを受けても長生きできる保証はなくそれどころか、被ばくや余計な手術などで寿命を縮めてしまうことも。ある調査では「過剰な医療」が死因の第3位なのだ。健康診断や人間ドックのリスクを医師が解説する。■死亡原因3位は「過剰な医療」!新型コロナウイルス感染症への懸念から健康診断などの受診控えが起きていることに対して、危機感を訴える声がある。日本対がん協会は、2020年のがん検診の受診者は前年から30%減ったとする調査結果を発表。受診を見送っているうちにがんが進行しかねないとして、定期的な検診を呼びかけている。ところが、その一方で「健診や検診は、必要以上に受けなくていい。むしろ、受けたほうが多くのデメリットがある」と警告するのは、新潟大学名誉教授の岡田正彦先生だ。ちなみに、「健診」は血圧や尿など全身の状態を点検して病気を予防するもので、「検診」はがん検診など、特定の病気の早期発見を目的とするものだ。「多くの人が、がんは早期発見・早期治療が大事だと思い込んでいますが、実は医療を施す必要がないのに、過剰に治療している場合があります。精密検査によって、放置しておいてもいい初期のがんまで見つけてしまうからです。必要のない治療は、結果として死を招きかねません」という岡田先生は、米国の大学が発表した衝撃的な調査結果を教えてくれた。「米国における死亡原因は、心疾患とがんに続いて、第3位が『過剰な医療による犠牲』でした。肺気腫など呼吸器系の疾患を上回っていたのです」(岡田先生、以下同)過剰な医療による犠牲とは、薬の投薬ミスや不要な薬剤投与、副作用による体調不良、必要のない手術による免疫力の低下や院内感染などのこと。「つまり、しなくてもいい治療をすることによって、寿命が延びるどころか、縮まる危険があるということです」「過剰な医療」が多くの命を奪っている!アメリカ人の死因トップ3第1位心筋梗塞などの心疾患第2位がん第3位過剰な医療米国のジョンズ・ホプキンス大学が2016年に発表した調査結果。第3位の「過剰な医療」は医療ミスや不要な治療などのことで「医原病」とも呼ばれる。検診の結果、精密検査を受けて必要以上に心配したり、しなくてもいい手術を受けて感染症にかかったりすることも。■健診を受けても寿命は延びない!メタボ健診厚生労働省の旗振りで、2008年からスタートした「特定健康診査」。健康保険に加入している40~74歳の人は、義務として受けなければならない。俗に「メタボ健診」といわれているのは、メタボリック・シンドロームに着目したものだからだ。女性でいえば、腹囲90cm以上、BMI25以上が基準値オーバーとされ、保健指導を受けることになる。逆にいうと、超えていなければ、健康が維持され、長生きできると思いがちだ。しかし、実はその根拠はあまりないという。「欧米でボランティアを募って腹囲を測り、5年後と10年後の死亡率を調べたところ、腹囲と寿命には、ほぼ関係がないという結果が出ました。また英国と米国の専門機関では、定期的に健康診断を受けている人と受けていない人を調査すると、定期的に健診を受けている人のほうが、総死亡率(すべての死因による統計)が高いという結果も出ています。いくら健診を受けても寿命は延びないということです」岡田先生によると、欧州などでは健診の制度はあるものの、国として推奨はしていないところもあるという。米国も、ビジネス化されているので受ける人は多いが、国は推奨していないそうだ。その意味では、国が健診を推奨している日本は特殊といえるという。日本が特殊なのは、原則すべての国民が何らかの健康保険に加入するという国民皆保険制度があるからだ。そのため、基本的に全国民に職場や自治体から定期的に健康診断の案内が届く。その結果、健診も検診も当然受けるものだと、思い込んでしまうのだ。「国民皆保険制度そのものはいいとしても、国が『健診を受けなさい』というのは間違い。いちばん問題なのは、法律で強制していることです」岡田先生が指摘する法律とは労働安全衛生法のことで、雇い主は従業員に年1回以上の健診を受けさせなければ罰せられてしまうのである。「その健診の中には被ばくのリスクが高い胸部エックス線検査なども含まれています。これは『すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する』という憲法第二五条に違反しているとさえいえると思います」■「余計な手術」の温床!人間ドックこうした義務である健診に対して、任意なのが人間ドックだ。これらはCTやMRIなど高度な医療機器を使うので、平均費用は4万~6万円と高額だ。にもかかわらず、受けている人は多い。「CT検査はほかの検査よりエックス線量が多いため懸念も大きいです。1度の検査ですぐに深刻な状態になることはありませんが、エックス線は放射線の中でもエネルギーが強く、体内に入り込むと遺伝子を傷つける危険があります。毎年検査を受け続ければ、正常な細胞ががんに変化する可能性があります」英国で調べたがんの原因に関する調査によると、検査として行われたエックス線の照射ががん発症の直接の原因となっていた割合は0・6~1・8%だったという。その中で大きなウエートを占めていたのがCT検査だったそうだ。一方、MRIは磁力を用いた検査でエックス線を使わないので被ばくの心配はない。「しかしMRIを使うと、CT検査ではわかりにくかった小さな異変までわかり、いろんな病気が見つかります。見つけた以上は、病院としては治療しないわけにはいきません」そういった治療こそ、岡田先生によると不要なものであることが多いという。「初期のがんの場合、小さいままだったり、消えてしまったりすることも少なくありません。そのままでも大丈夫なのに、人間ドックで見つけてしまって余計な手術をした結果、身体の抵抗力が落ちて別の病気になってしまうケースもあるのです」■乳がん・肺がん・胃がん検診女性なら気になる乳がんは、遺伝や生活習慣などによって発症することがわかっており、40歳以上を対象に、2年に1回、触診とマンモグラフィの受診をすることになっている。マンモグラフィは乳房を薄く広げてエックス線撮影するが、20回に1回の割合で誤診が起こり、異常がないのに乳がんと診断されることがあるという。そうなると、乳房に針を刺して細胞を取り出す検査を受けさせられたり、手術や放射線治療、抗がん剤などを施されたりすることも。精神的なダメージも大きそうだ。「乳がん検診によって総死亡率が下がったという複数のデータがありますが、調査対象のグループの分け方が明記されていなかったり、対象者に偏りがあったりと、いずれも信用性に欠けています。信用できる調査に限って見てみると、『検診を受けたグループと受けなかったグループを比べたところ、検診に有効性は認められなかった』と結論づけられています」岡田先生が受けなくていいがん検診の筆頭に挙げるのが、肺がん検診だ。「チェコスロバキア(当時)では、肺がん検診を半年ごとに受けていた人のほうが、受けていない人よりも総死亡数が多いという、驚くべき結果が出ました。これも検診で被ばくを重ねた結果ではないかと考えられています」もちろん検診で重篤な肺がんが見つかることもあるだろうが、それはレアケース。被ばくのリスクは全員に関わるので要注意なのだ。その肺がん検査よりも被ばく量が多いのが胃がん検診だ。「胃は複雑な形をしているため、さまざまな方向から7~8枚撮影します。被ばくする放射線量は、胸部エックス線検査の実に6倍です」胃がん患者は欧米では少なく、日本などのアジア諸国に目立つという。理由は塩分の多い食生活が影響しているとされ、岡田先生は、検診に頼るよりも食生活の改善をすすめる。■「過剰検査」でダメージも!大腸がん検診では、エックス線撮影をしない大腸がん検診は、リスクが低い検診といえるのだろうか。「大腸がん検診は、検診でがんによる死亡率は低下させることはできても、総死亡率を減らすほどの効果はないとされています」つまり、がんそのもので死亡する人を減らすことはできても、がん以外の原因で死亡する人は減っていないということだ。岡田先生は、そのがん以外の原因が、過剰検査や過剰治療によって、引き起こされている可能性があることを問題視する。大腸がんの検査では、検便により、目に見えない血液の成分が便に混じっていないか確認し、そこで異常が出ると、内視鏡検査となる。ところが英国の調査によると、この内視鏡検査を受けている最中に、腸に穴があいてしまうトラブルが少なくないことがわかった。検査により、脳出血や心筋梗塞などの発作を起こす人も、一定の割合で出てきているという。「内視鏡の消毒が不十分で病気が感染してしまうこともあります。また、針を刺して検査をした場合、もしがん細胞があれば、針を刺したことでほかの部位に散らばってしまうリスクもあるのです」■デメリットも考えて自分で判断すべしとはいえ1年に1回、義務として受けるなら極力活用したいもの。岡田先生は、血圧、血糖値、コレステロール値に留意することをすすめる。「特に血圧は健康寿命に直結します。高血圧と言われたらぜひ運動や減塩で上手にコントロールしてください」では、任意のがん検診や人間ドックは、本当に受けなくていいのだろうか。「基本的には必要ないと私は思います。ただし、喫煙者は肺がん検診は定期的に受診したほうがいいです。リスクがとても高いですから。でもその前に禁煙をおすすめしますが」と岡田先生は、健診や検診を熱心に受けるより生活習慣の見直しを、と強調する。「私も勤労者なので、年1回の健診を仕方なく受けていますが、それ以外は一切受けていませんし、家族にも受けさせていません。自分が受けようとしている健診や検診は本当に必要か、受診するメリットとデメリットは何か、しっかりと考えることが大事だと思います」エックス線を使った検査と被ばく量検査法放射線被ばく量(mSv)胸部エックス線検査(1枚)0.1乳がん検診(マンモグラフィ)0.1~1.8日常生活で受ける年間放射線量2内臓脂肪測定CT3~10心臓(冠動脈)CT12~42頭部CT2~106食道と胃のバリウム検査0.6~100大腸のバリウム検査8~300※岡田正彦『医者の私が、がん検診を受けない9つの理由』(三五館)をもとに作成教えてくれた人……岡田正彦先生 ●新潟大学名誉教授。医学博士。専門は予防医療学で、遺伝子や細胞を対象とした基礎実験からビッグデータの統計解析まで幅広い研究を行っている。『がん検診の大罪』ほか著書多数。〈取材・文/江頭紀子〉
2022年01月15日「12年間で一度も見たことない顔になってる…」そうコメントをつぶやいたのは、猫のぶっちちゃんと暮らす、飼い主(@buchi413413)さん。ある日、ぶっちちゃんは、ともに過ごした12年という長い月日の中で、見たことのない表情を見せたといいます。その表情を見せたのは、飼い主さんが、ぶっちちゃんを動物病院へ連れて行った時でした。キャリーバッグに入った、ぶっちちゃんの表情にご注目ください!病院が怖すぎて12年間で1度も見たことない顔になってる… pic.twitter.com/7GhqA0uzqa — ☆ぶっち☆ (@buchi413413) January 6, 2022 テンションダダ下がり…!バッグからはみ出た、ぶっちちゃんの伏し目がちな表情からは、「バッグから出たくないんですけど」という、心の声が聞こえてきそうではありませんか。ちなみに、動画で撮影された一部始終がこちら。あ〜る〜はれた〜ひ〜る〜さがり〜びょ〜ういんへつづくみち〜きゃ〜り〜が〜ご〜と〜ご〜と〜ロバ顔猫をのせ〜ている〜 pic.twitter.com/UjrmxyotgU — ☆ぶっち☆ (@buchi413413) January 7, 2022 切なげな表情に、ちょっぴりクスッとさせられます。飼い主が動物病院へ愛猫を連れて行くのは、健康を思ってのこと。ずっと一緒に過ごすためにも、ぶっちちゃんには、慣れてもらうほかありませんね。[文・構成/grape編集部]
2022年01月08日心の不調を感じる人が通う、精神科。気になることがあるから受診してみたい! と思っても、なんとなくハードルが高い気がして行動できない人もいるのではないでしょうか? この記事では、精神科や心療内科を受診するときに準備しておくといいことや、精神科と心療内科の違い、自分に合った病院選びの方法などを、長らく精神科に通院しているライター・きくが解説します。精神科の受診はハードルが高い?眠れない、食べられないなどの不調を抱えていても「今の仕事が終われば」「子どもが成長すれば」と、放置しているママは多いかもしれません。また、他の診療科に比べると通いづらい、周りに偏見の目で見られるのではないかと心配する人もいるでしょう。しかし、安心してください。幸か不幸か、我が国の精神科外来の患者数は年々増えています。風邪をひいたら内科を受診するように、「心に不調を感じたら精神科へ」は、おかしなことではなくなっているのです。心の不調についての相談は「精神科」と「心療内科」心の不調や、それに付随して起こる身体的な症状を見てくれる診療科には、精神科と心療内科があります。2つの違いを説明すると、精神科はうつ病や統合失調症など、心の症状が強く出る問題を取り扱います。心療内科は、ストレスなどの心理的な問題から引き起こされる心身の症状を診る診療科です。最近では、この2つを一緒に掲げている病院やクリニックも増えています。どちらの診療科を受けていいかわからないという場合は、多角的、総合的に診てくれそうな病院やクリニックを選んで受診してみましょう。精神科の受診をスムーズにする準備初診には、30分〜1時間ほど診療時間を割く場合が多いですが、以降はだいたい5〜10分くらいになります。その短時間の中で、自分が感じた不調や症状を説明しなければなりません。しかし、心の問題は複雑。悩みや、思い出したくないことを口にしなければならないこともあり、突然言語化するのが難しかったり、困りごとを伝え忘れてしまったりする人が多くいます。診察時間を有効に使いたい人は、事前に気になる症状や出来事をメモにして準備しておきましょう。手帳や日記に書き留めておくのもいいですね。それをそのままお医者さんに見せることもできますし、初診なら問診票に書き写すのもいいでしょう。読んで伝えることも可能です。わたしは、前回の診察からその日までどんな気分で過ごしたか、薬を飲んでどうだったか、主治医に知っておいて欲しい過去の出来事などを思いつく限り紙に書いて渡しています。カウンセリングやセラピーも併用しよう精神科や心療内科での診察時間は、取り扱う病や症状の重さに反して短い印象です。気になることを話したらもう終了時刻だった、ということもあるでしょう。これはわたしの失敗談なのですが、診察室でのやりとりに期待しすぎていた時期がありました。お医者さんに相談すれば全部解決する、なんとかしてもらえると思っていたのです。そのため、「精神科に通っているのに症状が全然よくならない」と、より不安になってしまうことも。もし、わたしのような期待を込めている人がいれば、それは叶いません。お医者さんには症状がよくなるためのアドバイスをもらいに行くくらいの気持ちでかかるのがちょうどよいのではと思います。自分や症状について深掘りしたいという人は、カウンセリングや各種セラピーなどを併用してみましょう。自分に合った病院の選び方心の病や症状の治療に外せない条件のひとつが、自分に合った病院やお医者さんを見つけることです。自分に合った精神科や心療内科を見つけるときにチェックして欲しいポイントを紹介します。1. お医者さんの専門精神科の先生にも専門分野や領域というものがあります。例えば、うつ病や睡眠障害などは診ていても、摂食障害や発達障害は診ていない、ということもあるのです。病院のホームページでは、お医者さんの専門分野や領域について紹介していることが多いので、一度チェックしてみてください。また、カウンセリングやプレイセラピーなどを受けてみたいと考えている場合は、その病院で行ってもらえるかも調べておくと安心です。2. 場所や診察受付時間病院が遠く、通いづらい場所にあったり、診察受付時間が自分の生活と合わなかったりする場合は、治療を続けるのが難しくなる可能性もあります。身近に専門医がいないケースは別ですが、家から通いやすく、仕事帰りや子どもの送り迎えの前後に立ち寄れるような場所に見つけるのがおすすめです。3. クチコミをチェッククチコミを読むと、病院やお医者さんがどんな雰囲気なのか知ることができます。もちろん、診察を受けた感想は人それぞれなので鵜呑みにするのは危険ですが、選ぶうえでの参考にできるでしょう。4. 実際の相性まずは通ってみて、実際の相性を確かめてみるのも手段のひとつです。最初はパッとしなくても、通ううちに相性がよくなることもあります。ただし、「合わないな」と思ったら、担当医を替えてみたり、転院を考えたりするのもおかしなことではありません。気になることがあったら気軽に受診しよう最初は緊張するかもしれませんが、入ってみればなんてことないのが精神科。内科や皮膚科となんら変わりありません。眠れない、食欲がない、なんだか悲しい。些細と思っている症状も、専門家から見ると危険ということもあります。心がちょっと不調だなと思ったら、気軽に精神科や心療内科を受診してみましょう。
2021年12月28日看護師の日常などを描いている、ぱれちに(paretiny)さん。入院が決まった患者に、看護に必要な情報を尋ねた時のエピソードを紹介します。患者に対し、自宅内での移動手段を聞いた看護師。看護師は、患者に杖を使ったり、伝い歩きをしたりしていたのかを尋ねました。ですが、その患者は、「自転車で!」と答えたのです。看護師が、「一体どれほど広い豪邸に住んでいるんだ…」と思ってしまうのも、無理がないでしょう。その後、患者さんが勘違いしていたことが分かったといいます。きっと、外出先での移動手段を聞かれたと思い、「自転車」と答えたのかもしれません。入院前の患者は、これから始まる生活で、不安でいっぱい。ですが、勘違いしていたことに気付いた患者は、「あら、そうなの」と思わず笑ってしまったでしょう。患者は、看護師との問診で打ち解け、これから始まる入院生活への不安が和らいだはずです。[文・構成/grape編集部]
2021年12月19日・電車の中なのに、笑いが止まらない。・ある意味、人間性がすばらしいといえるのでは。・なんという気遣い!バビ江(@babienobitch)さんが投稿した、本人にとっては赤面してしまうようなエピソードに、そんな絶賛の声が寄せられています。麻酔が切れて、開口一番…鎮静剤を使用し、胃カメラの検査を受けた投稿者さん。検査中は鎮静剤の効果もあり、投稿者さんは夢の中へ…痛みもなく寝ている間に終わったといいます。検査自体は問題なかったものの、投稿者さんが赤面してしまったのは、その後。看護師に起こされた投稿者さんは、寝ぼけまなこの状態でこう口走ってしまったといいます。「やだ、ごめんなさい。みんな帰っちゃった?お金払ったっけ?」胃カメラは鎮静剤で眠ってる間にやるタイプで、薬剤打ったら秒で意識飛んで、痛みも何もないうちに終わってた。すごー。っていうか検査終了後、看護士さんに起こされ朦朧としながら「やだ、ごめんなさい、みんな帰っちゃった?お金払ったっけ?」って口走った自分が、最高に酒カス過ぎて死にたい…— バビ江 (@babienobitch) December 8, 2021 ここは飲み会後の店ではなく、病院です…!投稿者さんにとって、飲み会中に酔って寝てしまうことも、自分の会計が済んでいるかを確認するのも、もはや習慣化しているのでしょう。プライベートが垣間見える発言に、投稿者さん自身「死にたい」と猛烈な恥ずかしさにおそわれてしまった様子。しかし、コメントにもあるように、ちゃんと会計を済ませる意志があるのは素晴らしいことです。きっとその場にいた看護師はじめ、病院の関係者も心の中でほほ笑んでしまったことでしょう![文・構成/grape編集部]
2021年12月11日大の大人であっても、病院に苦手意識を持っている人は少なくありません。それは、動物も同じなのでしょう。ネット上には、動物病院を嫌がるペットのエピソードが数多く投稿されています。@KingMidaraさんの愛猫・まめ次郎ちゃんもまた、どうやら動物病院が苦手な様子。とはいえ、ペットの健康管理は飼い主の務めです。まめ次郎ちゃんをペット用リュックに入れて、動物病院に連れてきたところ…。病院に連れてかれて「騙しやがったな!」という表情。 pic.twitter.com/7OuxN3WOjN — キング・ミダラ (@KingMidara) November 24, 2021 リュックの中から飼い主さんに向かって、訴えかけるような表情を浮かべる、まめ次郎ちゃん。その表情は、まるで「騙しやがったな!!」と抗議しているかのようにも見えます。しかし、動物病院に到着してしまった以上、逃げることはできません。まめ次郎ちゃんには、腹をくくってもらい、おとなしく診察を受けてもらいましょう…!がんばれ、まめ次郎ちゃん![文・構成/grape編集部]
2021年11月25日目のトラブル※画像はイメージですスマホや新聞の文字が見えづらいときに便利なメガネ型拡大鏡。100均でも売られており、今、中高年に人気の商品だが誤った使い方により、体調不良や眼精疲労、転んで骨折するケースも。選び方から快適で安全な使い方まで専門家に尋ねた。■CMで話題のメガネ型拡大鏡加齢とともに誰もが避けては通れない視力の衰え。一般に老眼の始まりは40歳ごろからと言われているが、近年はパソコンやスマートフォンなど日常的に目を酷使するシーンも増え、早くから老眼の症状を訴える人は多い。そんななか昨今人気を集めているのがメガネ型拡大鏡。両手が自由に使える手軽さと、ファッション性の高さで利用者が増加する一方、誤った使用によるトラブルや相談も目立つ。2015年度以降の5年間で、全国消費生活情報ネットワークシステムに届いたメガネ型拡大鏡に関する相談件数は計419件。国民生活センターによると、「相談内容の中でも顕著だったのが、『拡大して見えない』、『ぼやけて見える』、『表示倍率どおり見えない』といった相談です。そのほか『クラクラする』、『頭痛がある』、『吐き気がする』、『歩いていたら転んで肋骨を折った』など深刻な事例も寄せられている」こういった不調を抱え、眼科医を訪れる人も多い。かわな眼科院長の川名啓介先生に話を聞いた。「メガネ型拡大鏡の相談で多いのが、『見えない』、『見えづらい』、『疲れる』という声です。相談が増えたのは、やはりCMが盛んに流れ出したころからだったと思います」豪華俳優陣を起用したメガネ型拡大鏡のテレビCMは当時、大きな話題を集め、一般に広く浸透するきっかけにもなった。利用者が急増していって、相談も増えたというわけだ。「患者さんの話をよくよく聞いてみると、老眼鏡を使わずにメガネ型拡大鏡を使っている。多くの方が老眼鏡とメガネ型拡大鏡を同じものだと思っているのでは」(川名先生)■老眼鏡とメガネ型拡大鏡の違い見た目が似ている老眼鏡とメガネ型拡大鏡だが、商品の分類が異なる。「老眼鏡は一般医療機器として定められています。一方、メガネ型拡大鏡は雑品という扱いになります」(国民生活センター)一般医療機器には各種認可や法令が設けられているが、雑品であるメガネ型拡大鏡には法令や統一規格は定められていない。とはいえ、「きちんと造られたメガネ型拡大鏡なら、適切な使い方をすればちゃんと機能する」(国民生活センター)トラブルの原因の中には、メガネ型拡大鏡に対する消費者の認識不足や間違った使い方も多い。まずは老眼鏡との違いを把握し、用途に合わせた適切な使用が求められる。■メガネ型拡大鏡とはそもそもメガネ型拡大鏡とは何なのか、老眼鏡との性質の違いとは?「拡大鏡は凸レンズでできていて、対象物が大きく見えますが、ピントが合うわけではありません。一方、老眼鏡はピントを合わせるためのもので、くっきり見えますが、大きくは見えない」(川名先生)老眼の人が裸眼の状態でメガネ型拡大鏡をかけても、対象物がぼやけたまま拡大されて見えるだけ。「間違った使い方をしてぼやけたまま見ていると眼精疲労の原因に。まずは老眼鏡でピントを合わせ、さらにメガネ型拡大鏡を重ねてかけることで初めて本来の機能が働き、はっきり見えるようになります」(川名先生)■忘れてはいけない購入時のチェック法国民生活センターでは、消費者から寄せられた相談をもとにメガネ型拡大鏡の調査を実施。眼鏡専門店や量販店、通販やインターネットで市販されている売れ筋銘柄計25商品を対象に製品テストを行ったところ、「いずれの銘柄も、光学上の拡大倍率はそれぞれほぼ商品に記載されている表示倍率どおりの数値を示していました」(国民生活センター)しかしここで気をつけたいのが、「メガネ型拡大鏡をかければすぐにその表示倍率どおりに見えるわけではない」(国民生活センター)ということ。拡大鏡=ルーペであり、いわばメガネ型拡大鏡はルーペを2つ並べてメガネ型にした商品。ルーペを使う際は通常よく見える位置まで対象物との距離を近づける必要があるが、それはメガネ型拡大鏡を使う場合も同じ。「対象物との距離を調整して初めて表示倍率どおりに見えるようになる。かけてもよく見えないという方の場合、そこを理解されずに使っているケースが多いのではないでしょうか」(国民生活センター)■場面によって選んで使うメガネ型拡大鏡とひと言でいってもさまざまで、眼鏡専門店のオリジナルブランドから100円均一までと幅広い商品が出回っている。加えて最近はLEDライト付きや軽量タイプ、紫外線カットにデザイン性など付加価値をつけた商品も登場。価格も100円台から数万円まであり、好みに合わせてあれこれ選べるのは大きな魅力だ。ただ、中には誤解を招く表記や注意書きが明記されていない商品もあるため、国民生活センターは、できるだけ購入前に試しがけをしてほしいと注意を促す。また、表示倍率の選び方に注意点が。「あまり倍率が高いと視野が狭くなるので用途によっては使いにくい。例えば手元のものを見るくらいなら倍率が低めのほうが視野が広くなって、快適です」(川名先生)シーンに合わせた適切な倍率選びが重要になる。メガネ型拡大鏡はあくまでも手元のものを拡大して見るためのもの。長時間の使用や遠方を見るには適さず、かけたままの歩行は絶対に避けるべき。「手紙やレストランのメニューなど、老眼鏡をかけていても見にくいときに、さっとかけて使うのがいいでしょう」(川名先生)もし目に違和感を感じた場合は、すぐに使用を中止し専門医に相談を。「物が見えづらいという人はそもそも老眼鏡の度数が合っていなかったり、何か目の病気が隠れていることもある。放置していると進行してしまうので、何事も早めの対処が望ましいでしょう。きちんとピントが合う老眼鏡をかけていれば近くを見るぶんには支障がないはず。それでも見えないシーンに併用してメガネ型拡大鏡を使うといい。老眼鏡とメガネ型拡大鏡は違うものだという認識が広まってくれたらと思います」(川名先生)年を重ねるほど視力低下は深刻な問題。拡大鏡の役割を理解し、賢く利用したい。■老眼鏡、拡大鏡の違い加齢により衰えたピントを合わせるのが老眼鏡で、小さく見えづらいものを拡大するのがメガネ型拡大鏡。老眼の人は老眼鏡の上からメガネ型拡大鏡の重ねがけを。お話を伺ったのは……川名啓介先生●1999年筑波大学医学専門学群卒業。筑波大学附属病院、日製日立総合病院、総合病院土浦協同病院勤務を経て2006年から筑波大学大学院人間総合科学研究科講師。2009年千葉県松戸市でかわな眼科を開設。日本眼科学会認定眼科専門医医学博士(取材・文/小野寺悦子)
2021年11月23日健康のためと分かっていても、老若男女問わず、病院に苦手意識を持っている人は少なくありません。中でも注射はその絵面のせいか、たった一瞬の「チクッ」ですら震え上がってしまう人もいるのではないでしょうか。母親から聞いた、我が子の『注射の思い出』たからなふら(@takara12345)さんが漫画で描いて投稿したのは、母親の記憶に残っているという、注射にまつわるエピソード。当時、幼児だった投稿者さんを連れ、母親は注射を打たせるために病院を訪れていました。一般的に、子供はとても注射を怖がるもの。ほかの子供が泣いているのを見て、母親は我が子の反応を心配していたのですが…。親から聞いた僕の幼児の頃の話2=^・ω・^=最高にちょろいと言われた話 pic.twitter.com/xm1z3zCeNf — たからなふら@ももんがスタンプ (@takara12345) November 4, 2021 逆に不安になるくらい、注射を打たれてもなんの反応を示さなかった、幼少期の投稿者さん。しかし、時差で投稿者さんは泣き声を上げ始めたのです。血がにじんだ絆創膏を見たタイミングで…!痛みはなかったものの、血が出ているのを見てビックリしたのでしょうか。血という概念が理解できずとも、本能で不安を感じたのかもしれませんね。完全に視覚情報から泣き声を上げる我が子の姿を見て、母親は「なんてちょろい子なんだ…」と突っ込んでしまったのだとか!子供の愛らしさが全開なエピソードに、多くの人から「か、かわいすぎる…」「ツボって笑った」といった声が寄せられました。また、中には「うちの子もコレだった!」と共感する人も。泣いている子供には申し訳ないですが、それを見ている側からすると単純さにキュンとしますね![文・構成/grape編集部]
2021年11月07日※画像はイメージです来年から、75歳以上の医療費負担が1割から2割になる。窓口で払うお金がこれまでの2倍になるのだから、大きな違いだ。■医療費は今後ますます増える値上げのいちばんの理由は、2025年に団塊の世代全員が75歳以上の後期高齢者になることで起こる、医療費の急激な増加。少子高齢化が進む今、一定以上の収入がある後期高齢者にも医療費を負担してもらうことは避けられない。「しかし、今後は高齢者ではなく、現役世代の医療費増額も十分考えられます」と医療費に詳しいファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんは言う。現在、後期高齢者の医療費は、その4割を現役世代が支払う保険料で支えている。今後、後期高齢者の医療費がさらに増えれば、現役世代にも増額という形でさらなる負担がのしかかってくる可能性がある。これからますます家計を圧迫しそうな医療費を、できるだけ抑えるにはどうしたらいいのだろうか。「医療費を節約したいなら、まずは予防が大切です。病気になってから医療費を払うよりも、運動や健診などの予防にお金を使うほうが合理的です」(黒田さん、以下同)病気にならない身体づくりで予防に努めるのは大前提。ただ、このほかにも医療費を抑える方法がある。■病院代と薬代は安くできる病院や薬局で払う代金を高いなと思っても、窓口で請求されるまま払っている人が多いと思う。でも、実はこのお金、工夫次第で安くすることができる。例えば、どの病院に何時に行くかで、同じ病気でもかかる金額が変わってくる。また、薬局に行くときの持ち物や、支払う方法でも金額は違う。さらに、医療費の申告でお金が戻る制度を利用するという手もある。値上げする前に知っておきたい医療費の節約術。財布の負担をしっかりと軽くしよう。※本記事に記載されている金額は3割負担(70歳未満と現役並みの所得のある70歳以上)の場合のものです。■病院にかかる費用を節約!《病院で5000円節約》知らぬ間に高額な特別料金をとられる!『いきなり大病院に行かない』軽い風邪や小さなケガでも、何となく大きな病院に行ったほうが安心だと思っていないだろうか。でも、いきなりベッド数400床以上の大病院に行くと、初診料のほかに保険適用外の特別料金がかかってしまうのだ。その額なんと5000円以上。軽い症状で大きな病院に行く患者が増えると本来行うべき重症患者の治療などが滞ってしまうため、それを防ぐ対策だ。「医療費を節約したいなら大きな病院ではなく、まずは近所のかかりつけ医に行きましょう」設備の整った大病院での治療が必要だと判断されれば、紹介状を書いてもらえる。紹介状があれば特別料金は支払わなくてすむ。大病院に行って長時間待たされたあげく、5000円もとられたのでは大損だ。病院は賢く使い分けよう。《病院で1440円節約》「平日昼間」以外は高くつく!『22時以降や日祝は病院や薬局に行かない』急病でもないのに都合がいいからと、夜間や休日に病院にかかることを“コンビニ受診”という。気軽に行く人がいるが、これらの受診には特別料金が加算される。例えば深夜の初診なら、平日昼間だと約860円のところが1440円増の約2300円に。2.5倍以上の金額を払うことになるのだ。さらに薬局でも、1.4~2倍の別料金がかかる。夜間や休日の医療は救急のためにあるものと考え、病院にはできるだけ日中にかかるようにしたい。「ただし、急を要する場合は無理せず受診を。判断に迷ったら、救急安心センター事業(#7119)などに相談もできます」◆深夜、休日の受診にはこんなにお金がかかる!深夜(22〜6時)初診料1440円アップ!再診料1260円アップ!休日(日曜・祝日・年末年始)初診料750円アップ!再診料570円アップ!《病院で1290円節約》初診料と検査料を何度もとられる!『“はしご受診”はしない』同じ病気やケガで、複数の病院を渡り歩く“はしご受診”。自分に都合のいい診断結果を求めて、新たな病院を受診し続けるのは、金銭的にも身体的にもデメリットが大きい。通常1回目の診察では初診料がかかり、2回目以降は初診料の約4分の1の再診料ですむ。その差額は645円。はしご受診をすると毎回その金額を余計に払うことになり、例えば3回なら差額は1290円になる。「はしご受診をすると、前の病院と同じような検査を繰り返し受けることになり、医療費の無駄につながります。薬も重複しがちなので、身体への負担も心配です」勘違いされがちだが、はしご受診はセカンドオピニオンとはまったくの別物。セカンドオピニオンを利用したいときは、主治医にその旨を伝え、紹介状や検査結果を提供してもらおう。紹介状には保険が適用され1500円で作成してもらえる。セカンドオピニオンでは同じような検査や薬の処方が繰り返されることがないため、はしご受診と比べてグンと安くなる。■薬にかかる費用を節約!《薬局で80円節約》薬局選びで値段が変わる!『“門前薬局”を利用する』「薬代は全国一律ですが、薬局で払うお金は薬局の立地や規模によって違いがあります。おすすめは病院のそばにあるいわゆる門前薬局。中でも処方箋を多く扱うチェーン店を選ぶといいですよ」門前薬局は近くの病院でどんな薬が出されるかを把握しているので、処方される薬がそろっているのも強みだ。薬局で払う調剤基本料は、地域貢献度などの加算があるので一概にはいえないが、主に大手チェーン店の門前薬局なら約50~60円、個人経営の門前薬局は約80円、病院から離れた場所にある個人経営の薬局は約130円と差がある。しっかり選びたい。◆薬局代は「病院から離れる」と基本料金が高くなる!病院の近くの薬局:50~80円病院から離れている薬局:130円《薬局で40円節約》薬の記録とチリツモ節約を同時に!『お薬手帳を持っていく』いつ、どこで、どんな薬を処方してもらったかを記録する「お薬手帳」。処方薬を受け取るときに持参しなかった場合、40円高くなってしまうので要注意。「お薬手帳はアプリもあります。紙の手帳はうっかり忘れてしまいがちという人は、そちらを利用してみるとよいですよ」提示するだけで始められる、手軽なチリツモ節約だ。《薬局で5~8割減》安いジェネリックをちょっとだけ試す『「お試し調剤」を使ってみる』先発医薬品の2~5割という価格の安さが魅力のジェネリック医薬品。でも、いきなりすべてを切り替えるのは心配という人は、短期間だけ試せる「お試し調剤」を利用する手も。「例えば1週間分だけ試してみることができます。ジェネリックが合えば、残りの分も同じものに変更してもらえますよ。変更には50円かかりますが、これでジェネリックに切り替えられれば、その後の薬代を安く抑えられます」気になる人はぜひ!■病院・薬局両方で使える節約テク《病院で、薬局で720円節約》自分で管理ができるうちは節約ポイント!『薬の“おまとめ”をやめる』例えば朝・昼・夜に飲む数種類の薬を、1回分ごとにまとめてくれる「一包化」や、複数の塗り薬を混ぜて1つにしてくれる「混合処方」。飲み忘れや塗り忘れを防ぐ便利なサービスだが、実はこれにもお金がかかる。「例えば、飲み薬が43日分以上出ている場合、一包化すると薬代とは別に720円かかります。高齢の方で、薬の管理が大変な場合は必要ですが、自分で管理ができるうちは削れるお金です」必要ないと思ったら、診察のときに医師に伝えるか、薬剤師に相談してみよう。◆薬のおまとめはこんなにお金がかかる!《飲み薬》例)43日分の薬を一包化した場合:薬代+720円《塗り薬》例)2種類の軟膏を混ぜた場合:薬代+240円《病院で、薬局でポイントゲット》使い方次第でさらにお得に!『クレジットカードで支払う』最近、クレジットカードで支払いができる病院や薬局が増えている。クレジットカードのポイントも貯まるので、普段から支払いに使っている人なら、カード払いがおすすめ。また、さらにポイントをためる“裏ワザ”もあるという。「本来、医療費が高額になる場合は、事前に申請すると一定額の支払いのみですみます。でも、あえて全額カードで支払い、あとから申請することで、医療費の払い戻しとより多くのポイントをダブルで受け取る、という人もいます」工夫次第でもらえるポイントも増える。ぜひ賢く使いたい。■自治体や国への申請でお金が戻る!《申請で最大200万円が対象》市販薬や通院時の交通費も対象!『医療費控除を申請する』入院などで、年間の医療費が高額になった場合に、お金が戻ってくる制度。家族全員の医療費を合算して10万円を超えると申告でき、最高で200万円が控除の対象になる。200万円控除した場合、平均的な年収の会社員なら、約20万円ほどが戻ってくることが多い。対象になるのは医療費、市販の医薬品代、通院や入院のための交通費、公共交通機関での移動が困難なときのタクシー代と、意外と幅広い。「医療費控除は確定申告をした人が対象です。会社員の場合は個別に申告しましょう。夫婦共働きの場合は、収入の高い人が申告したほうがより税金が安くなり、戻るお金が多くなるのでお得ですよ」以前は申告時に領収書が必要だったが、2018年から撤廃に。現在はオンライン申請もできるようになり、グッと手軽になった。《申請で薬代が15%減》市販薬で税金が戻ってくる特例!『「ドラッグストアで買った薬」で節税する』ドラッグストアなどで購入できる特定の市販薬を1万2000円以上購入すると、年間の所得から最大8万8000円まで控除されるのが「セルフメディケーション税制」。医療費控除よりも金額のハードルが低いのが特徴。医療費控除との重複はできないので、控除額を計算したうえでどちらか有利なほうで申請したい。対象となる薬は2500種以上あり、新型コロナウイルスワクチンの副反応にも使える解熱鎮痛薬なども含まれている。薬の種類は厚労省のHPで確認できる。「この制度は健康診断などをきちんと受けている人が対象なので、ご注意を」◆対象になる主な薬解熱鎮痛薬……「ロキソニンS」「イブクイック頭痛薬DX」胃腸薬……「ガスター10」「ブスコパンA錠」鎮咳去痰剤……「龍角散せき止め錠」アレルギー専用鼻炎薬……「アレグラFX」虫さされ薬……「ウナコーワエースG」など全2505種■親の医療費も賢く節約親の医療費と介護費を同時に節約できるワザがあります。「高額医療・高額介護合算療養費制度」は、1年間の医療費と介護費の自己負担が高額になってしまった場合に、世帯ごとにそれらを合算。収入によって定められた金額を超えるとお金が戻ってくる制度です。例えば、親がどちらも70歳以上で、年金収入が80万円以下の場合、年間19万円を超えた分のお金が戻ってくることになります。似た名称の制度で、医療費と介護サービス費をそれぞれ別に申請する「高額療養費制度」と「高額介護サービス費制度」がありますが、これらは1か月ごとの申請。月単位で適用にならなかった分を年単位で合算して申請できます。高額になりがちな親世代の医療費と介護費を節約できる、家計にうれしい制度です。(黒田さん)教えてくれたのは●黒田尚子さん●ファイナンシャルプランナー。各種セミナーや講演・講座の講師、新聞・書籍・雑誌・Webサイト上での執筆、個人相談を中心に幅広く行う。共著に『病気にかかるお金がわかる本』(主婦の友社)など。(取材・文/後藤るつ子)
2021年10月29日『近所の変な病院』というタイトルで、かかりつけの病院での出来事をTwittrに投稿した、漫画家の矢寺圭太(@yaterakeita)さん。タイトルこそ『変な』とついているものの、矢寺さんいわく「判断は的確で、腕も確かなとてもいい病院」だといいます。では、なぜ『変な』というのでしょうか…その理由に、多くの人が「素敵」「心温まる」と称賛の声をあげました。『近所の変な病院』近所の変な病院 2021-10-26 pic.twitter.com/ej3eP08Wzf — 矢寺圭太 (@yaterakeita) October 26, 2021 矢寺さんの職業が漫画家であることを知ると、医者は大興奮。病院の事務員も加わり、なんとも嬉しそうな反応を見せたといいます。漫画、ライトノベル、アニメが大好きだという医者と事務員は、自分たちの大好きなカルチャーに精通している矢寺さんに会えたことがとても嬉しかったのでしょう。その後、待合室に置かれている本棚には、矢寺さんの作品も加わるようになったといいます。ここまで患者に対して親近感をあらわにする医者も珍しいもの。矢寺さんの作品をそろえるという『その後』にも、医者と事務員の人柄が感じられます。こういう『変な病院』であれば、大歓迎ですね![文・構成/grape編集部]
2021年10月27日