連載記事:パパママの本音調査
「どうしてこんな大事な時期に」進学を懸念する親たち…コロナ後、どう生きる?【パパママの本音調査】 Vol.371
イラスト:トキヒロ
新型コロナウイルスの流行により、これまでの日常が一変しました。まだまだ完全な収束は見えず、この先どんな未来が訪れるのか、想像もしにくいですよね。今回は、コロナ後の世界で親としてどんな不安があるか聞いたアンケートを元に、考えてみたいと思います。
■進学や就職への影響を懸念する人の割合は?
アンケートでは、コロナ後の世界で親として不安なことについて聞きました。その結果、「進学、就職への影響」と答えた人が57.8%となり、最も多い約6割を占めました。続いて、「子どもの対人関係」と答えた人が17.8%となり、二番目に多い結果になりました。
Q.コロナ後の世界で親として不安なことは?
進学、就職への影響 57.8%
子どもの対人関係 17.8%
特にない 12.7%
その他 11.7%
■「どうしてこんな時に…」進学就職への不安
イラスト:トキヒロ
約6割の人が不安を感じているのが、進学や就職への影響でした。具体的な不安の声をご紹介します。
「中3の息子、部活も大会がなくなったので、そのまま引退。中2の終わりに『お子さんの内申書には書くことがありません。ボランティアでもしてください』と二者面談で担任に言われ、コロナで緊急事態宣言。ボランティアなんて受け入れなし。受験も通常ではいかないとニュースを見るたび、不安の毎日で涙がでてくる」(埼玉県 40代女性)
「2人の受験生を抱えていますが、遅れた分の授業と今からやらなければならない授業。スピードが早すぎて混乱する生徒続出。
塾もオンライン、学校もYouTube配信。
無事に志望校に行けるのか心配」(青森県 30代女性)
「高3の我が子。2月あたりから将来の夢の方向転換をし、そのために急いでオープンキャンパスの日程調整をしていた矢先、どんどん中止に。公立なので、私立並みの教職員のサポートがなく、オンラインの塾でなんとか対策しています」(神奈川県 30代女性)
コロナ禍に受験を控えている子どものいる親から寄せられたのは、進学への不安の声です。休校中の学業の遅れや、部活や行事が中止によって、例年どおりの進学方法がとれなくなった人もいるようで、子どもたちの不安はどれだけ大きいだろうと、胸が痛くなります。さらに、就職にまつわる不安も多く寄せられていました。
「今後コロナの影響で就職先があるか心配です。高三の娘が就職を考えていましたが、さらに2年専門学校に進学する事にしました」(岩手県 50代女性)
「大学1年生ですが、今から就職先の心配があります。
景気低迷はこの先しばらくは続くでしょうし、
ちょっと前まで売り手市場と言われてきただけにキツいです」(神奈川県 50代女性)
「高3の息子は専門学校希望でしたが、大学希望に変更したいそうです。専門学校の2年だと、コロナの影響が残っていると思うからだそうです」(東京都 50代女性)
「息子が高校三年生で就職活動をしていますが、この前面談で先生から『今年の就職は難しいと思ってください』と言われました。頑張って学校も休まずに登校して来たのに、どうしてこんな大事な時期にコロナが蔓延(まんえん)してしまったのか…」(千葉県 40代女性)
人生の大きな分岐点でもある就職活動においても、感染症の影響が大きいことがよくわかります。親としては子どもの行く末はどうしても気になるもの。
なかでも「就職をやめて専門学校に行くことにした」とか、「専門学校に行く予定を大学に変えた」など、大切な時期に進路を見直すという苦渋の決断をした親子もいました。