仲間外れで「学校行きたくない!」息子に母ができることは?
私は高校生のときに、ちょっぴり不登校になったことがあります。
夏休み明けで少しだけ学校に行きたくない気持ちがあったのと、それに重なったちょっとした友達との気持ちのすれ違い。
息子が小学3年生の夏休み明けのある日、そのころの自分を思い出すような出来事がありました。
仲良しグループからの突然の仲間外れ
暑い日が続くので、息子はいつも決まった友達の家でゲームをして遊ぶことが多くなっていました。
その友達の家で数人で遊んでいるときに「もう遊ばない」と言われたようで、次の日の朝、息子は初めて「学校に行きたくない」と言いました。
その日は学校を休み、家でゴロゴロ過ごしていましたが、元気なのにすることもなくてつまらない様子。翌日は学校へ行きました。
でも、その後も仲良しグループからの仲間外れが続き、学校へは行ったり、行かなかったりで2週間が過ぎました。
そんなある日、学校を休んだ息子と夕焼けチャイムが鳴った後の誰もいないうす暗い公園へ散歩に行くと、誰かが忘れていったザリガニ釣りの道具が用水路にありました。
あのときの私にかけてくれた両親の言葉
私は、自分が学校へ行けなくなったときに、両親がかけてくれた言葉をよく覚えています。父は朝、仕事に行く時間に私の部屋に来て、「学校まで一緒に行ってあげるから、一緒に行こう」と私の腕をとってくれました。
母は夕焼けチャイムが鳴るころになると「本屋さん行こう、マンガを買いに行こう」と部屋のドアの隙間からちらっと顔をのぞかせました。
子どもだった私は両親の気持ちがなかなかわからず、学校を休んだり、遅刻や早退をたくさんして、心配をかけてしまいました。
でも、今は私にいろいろな角度から近づこうとしてくれたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
あの頃のことを思いながら、「学校に行きたくない」という息子の言葉を聞いていた私。
「行きたくない」けれど「ほっといてほしいわけではない」と思っていた自分を思い出しました。
そばに寄り添って、ただ聞く
ザリガニ釣りに行ったときの私は、息子の方へ日傘を差し出すくらいしかできませんでした。
でも、やっぱり子どもの力はすごいです。
公園にある水路を一生懸命のぞいていると、それを見た誰かがとなりに来て一緒にのぞいて、また他の誰かがとなりに来て…。
すると、その楽しそうな姿を見て、「もう遊ばない」