子育て情報『発達障害の原因は?広汎性発達障害/自閉症スペクトラム・ADHD・学習障害それぞれ原因に違いはあるの?』

2016年11月25日 20:39

発達障害の原因は?広汎性発達障害/自閉症スペクトラム・ADHD・学習障害それぞれ原因に違いはあるの?

近年の研究から、ADHDの人は行動等をコントロールしている神経系に機能異常があるのではないかと考えられています。

前頭葉は脳の前部分にあり、物事を整理整頓したり論理的に考えたりする働きをします。この部位は注意を持続させたり行動などをコントロールさせたりします。ADHDの人は、この部分の働きに何らかのかたよりや異常があり、前頭葉がうまく働いていないのではないかと考えられています。

前頭葉が働くためには、神経伝達物質のドーパミンがニューロンによって運ばれなくてはいけません。しかしADHDの人の場合ニューロンによってドーパミンがうまく運べず前頭葉の働きが弱くなってしまい、それが原因で「多動」「衝動」「不注意」の3つの特徴が現れると考えられています。

ADHDの人は五感からの刺激を敏感に感じ取ってしまう傾向がありますが、それも前頭葉の働きが弱いからだと言われています。思考よりも五感からの刺激を敏感に感じ取ってしまい感覚を過剰に感じてしまうので、論理的に考えたり集中するのが苦手となると考えられています。


発達障害の原因は?広汎性発達障害/自閉症スペクトラム・ADHD・学習障害それぞれ原因に違いはあるの?の画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161002846

学習障害の症状を引き起こす具体的な脳機能障害としては、中枢神経のトラブルが仮説の中でも最も有力と言われています。

脳は無意識に感覚器官から入ってきた情報を処理し、整理して記憶します。そして必要に応じてその情報を取り出します。文字を読んだり書いたり、計算をしたりといった学習にはこれらの働きが必要です。中枢神経は脳や脊髄、体の様々な部分の働きを指令する部分であり、これらの情報処理を担っています。そのため、この機能のトラブルが学習障害の困難を引き起こすのではないかと考えられています。

この説の検証が難しい理由は、医学的に検査を行っても分からないほどの小さな異常が原因とされているからです。



発達障害を検査する方法はあるの?

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11015196258

現在の医学では妊娠中の羊水検査、血液検査、エコー写真などの出生前診断で判明することはありません。また、出生後も遺伝子検査や血液検査といった生理学的な検査では診断できません。

これは、発達障害の原因が完全には解明されておらず、またその原因も複雑で単一ではないと考えられるためです。

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