2016年11月10日 14:00
聴覚過敏の子はどんな音が不快なの?息子に聞いてみると意外な答えが
例えば、目の前を駆け抜ける救急車や消防車のつんざくようなサイレン音。工事現場の重機の音。映画館の大音量の音楽を聞いても疲れる様子は見られません。また、公文の教室で周りの子どもがワイワイ騒いでいる環境でも、あまり気にせず集中して勉強ができます。
周囲の音を気にしてオロオロしているのは私だけ。息子は大人でさえもうるさく感じる音を、全く意にも介していないことがよくあるのです。
一体これはなぜなのでしょう。
えっ!?そうだったの?息子が嫌がるのは特定の音じゃなかった
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10387002373
どうも息子の聴覚過敏は音量そのものが問題ではないような気がする…、そう思った私は、ある日息子に聞いてみたのです。
「息子くんはどんな音を聞くと頭がガンガンするのかな。教えておいてもらえると助かるな」
すると、息子はこう言ったのです。
「どの音がダメ、とかじゃなくて、不安な気持ちになったときに、周りの音で頭が痛くなる」
これ、実は私にとってすごい発見でした。
息子は特定の音が嫌だったわけでもなく、音量が大きいことが辛かったわけでもなかったのです。聴覚過敏は、「不安な気持ちでいっぱいいっぱいになっている」ときに生じるパニックの一形態だったのですね。
ですから、息子の聴覚過敏への対応は、「嫌いな音・大きな音を取り除くこと」ではなく、「不安になる状況を取り除くこと」が大切なのだとわかったのでした。
排除すべきは「音」じゃなく「不安」だった!
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10248013482
聴覚過敏は不安が高まったときに出てくる症状なので、まずどこかに出かける際は不安要因を特定することが大切です。
例えば、息子が9割方座り込んでしまうお祭り。
これは、人の多さや屋台で並ぶことなどのストレスが積み重なっているのが原因で、聴覚過敏が発動します。
コンサートや発表会などは、「じっとしなければならない」というストレスが限界にまで達し、ステージ上の音に耐えられなくなります。
また、次の見通しが立たないような状況でも、聴覚過敏が発動しやすくなります。病院などに連れていくと、受付の放送の音すら嫌がることがよくあります。