2021年7月3日 14:45
発達障害の私を襲う「悪夢」の引き金は30年前の失敗体験――今だから思う、子どもの頃必要だった対処や環境
別人みたい」と驚いていました。私も自分で自分の変わりように驚き、こんなに簡単に生活が変わるなら本当にもっとずっと早く服薬を始めたかったと思いました…。
・アプリやWebサービスを活用してスケジュールやtodoの管理をする。朝いちばんに必ず、今日やることを確認する時間をとる。
・そもそも心身の状態から見て無理のあるスケジュールは立てない、無理のあるスケジュールを必要とするようなプロジェクトに挑戦しようとしない。
これには自分の障害を受容する過程を踏むことも必要です。自分が障害がなかったら送りたかった理想の人生を、ある意味できっぱり諦めることが必要でした。
・スマートスピーカーを声で操作してタイマーをかけ、やらなければいけない家事や作業を忘れてしまわないようにする。
作業が後ろ倒しになることなくサクサク進んでいくので、想像以上に自己効力感に良い影響があります。
こうしたことを日々積み重ねて、私は周囲からむしろ「きちんとした人」という評価をもらえるようになっています。
子どもだった自分が欲しかった対処や環境とは?
30年以上前、自分が子どもだったときに、上述したような対処ができていたらなあとつくづく思います。
当時の私も周囲も、私に発達障害があるとはつゆほども知らず「なぜこんなに簡単なはずのことができないのだろう、心がけが悪いのだ」と思い込んでいました。
今は発達障害が早期に発見できるようになり、世間にも発達障害についての知識がかなり普及してきています。ITも発展して、さまざまな支援ツールや、支援に応用できるような技術がどんどん出てきています。
心がけの問題ではなく、障害レベルで「ふつう」に振る舞うことができない発達障害のある子どもは一定数いるのが事実です。自分や自分の子どもの障害を受け入れるのはつらいことかもしれませんが、個人的には、早期から障害について情報を集め、積極的に支援やツールを利用していってほしいと思います。
そうした早期からのアプローチが、私が経験したような無用な失敗体験の積み重ねを防ぎ、その後の本人の人生をずっと生きやすくしてくれるはずです。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
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