ダウン症とは?発生のメカニズムやタイプの違い、診断について解説ーーマンガで学ぶダウン症【医師監修】
ダウン症とは?タイプや診断についても紹介
Upload By 発達障害のキホン
Upload By 発達障害のキホン
Upload By 発達障害のキホン
Upload By 発達障害のキホン
注:転座染色体保因者は、遺伝情報が不足している訳ではないため、発達への影響はないとされています。また、片方の親が転座染色体を持っているからといって、生まれてくる子ども全員に転座型ダウン症がある訳ではありません。
ダウン症とは?
ダウン症は、正式名称をダウン症候群といいます。
通常、ヒトの染色体は、1番目から22番目の染色体まではペアになっていますが、ダウン症がある場合は、21番目の染色体が1本多く3本あります。
卵子や精子の分裂異常、または受精時に偶然に起こる染色体異常によるものが大半で、両親どちらの染色体にも問題ない場合がほとんどです。
ダウン症は大きく分けて
・標準型21トリソミー型
・モザイク型
・転座型
の3種類に分かれます。
ダウン症の約93%は「標準型21トリソミー型」と呼ばれるもので、これは通常であれば22本あるはずの常染色体が23本と1本多くなることで起こるものです。これは受精時に偶然起こるもので、両親の染色体に変異はありません。
また、ダウン症全体のうち2%程度が、「モザイク型」という種類にあてはまります。モザイク型の人は2つの異なる細胞で体が構成されています。21番目の染色体が、通常の2本の細胞と3本の細胞の両方によって構成されることにより起こります。モザイク型ダウン症も、両親の染色体に変異がなくても発生します。正常の染色体の割合が多いほど、ダウン症の症状が軽くなります。
さらに、「転座型」という21番目の染色体のうちの1本が他の染色体にくっついたことによって起こるダウン症もあります。これはダウン症全体のうち5%ほどにあたります。そして、この5%の発現率のうち、さらにその約半分が親に転座染色体保因がある場合、つまり遺伝によって起こるとわれています。
ダウン症は精子や卵子、受精卵が分裂するときに偶発的に起こるものがほとんどであり、遺伝による可能性は極めて低いです。
https://msdmnls.co/3K3Qarf
[参考リンク] MSD マニュアル | ダウン症候群(21トリソミー)
※注:『病因』項目内「約95%の症例で21番染色体全体の過剰(21トリソミー)