2022年5月17日 06:15
映画鑑賞中、感動シーンに水を差す発達障害息子の言葉にイラッ!馬鹿にしてる?そこにはある思いが…
映画鑑賞中、親子喧嘩勃発
むっくんと、(鬼を倒す)大人気アニメの映画をテレビで観ていたときのことです。物語はいよいよクライマックス、思わず涙がこぼれるようなシーン。真剣に映画を観ていた私に、突然むっくんがにやっと笑いながら声をかけてきました。
「ねぇ?泣きそう?」
(えっ、今言う?)と、もやっとしましたが私は映画を観たいのだ!と思い直し、一旦無視します。すると再び
「このシーン泣けるって聞いたよ。ねぇ、お母さんも泣きそう?」
(どうして今絡んでくるかな~!)イラっとしてしまった私は我慢できず言い返しました。
「観てるんだから静かにしてよ!そうやって泣く人を馬鹿にするの私は嫌い!」
「馬鹿にしてないよ!」「いーや!馬鹿にした!」
そして言い争ううちに映画は終了…しょうもない親子喧嘩で、せっかくの映画が台無しになってしまいました。
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どうふるまうと良いのかわからない
結局ぷんぷん怒って場を離れた私。
しばらくして、むっくんがまた話しかけてきました。
「お母さん、映画を観て泣いている人がいるときはオレはどうしたらいいの?」
「え?」
「本当に、馬鹿にしようなんて思っていなかったの。泣くのは悪いことじゃん?だから泣かないように何か言ってあげるほうがいいんじゃないかと思ったんだ・・・」
一生懸命私の誤解を解こうとするむっくん。どうやら本当にからかうつもりはなかった様子。からかうどころか、本人の中では泣いていることはよくない。だから、お母さんが泣かないようにオレが何とかしないといけない、という使命感に駆られていたようなのです。
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そのあと私は一方的に決めつけて怒ったことを謝りました。さらに、感動して泣いたり物語の世界に入り込んで泣いているとき、私はできるだけそっとしておいてほしいと思っていることを伝えました。
「泣いている」にもいろいろあること。今回のように、映画などを観て感動して泣いていることは「悪いこと」ではないのだとも伝えました。
対人スキルの偏り
今回のような場面で必要となる対人スキルは、周囲の人との関わりを通して自然に学ぶことが多いかと思いますが、むっくんはそれがとても難しい人です。専門家からも、「この子は対人スキルが年相応に備わっていない。未体験のことはもちろん、体験していたり、教えてもらっているはずの対人スキルも入りにくい傾向がある」