子育て情報『特別支援学校に通う子どもと地域のつながり、どう作る?鳥取県の居住地校交流の事例も紹介【教育行政の専門家にきく】』

2022年7月9日 14:15

特別支援学校に通う子どもと地域のつながり、どう作る?鳥取県の居住地校交流の事例も紹介【教育行政の専門家にきく】


Q:「特別支援学校」「特別支援学級」に通うわが子。地域とどのように交流していったらよいでしょうか。

A:「豊かな連携」づくりの一環として「居住地校交流」という方法もあります。

特別支援学校に通う子どもと地域のつながり、どう作る?鳥取県の居住地校交流の事例も紹介【教育行政の専門家にきく】の画像

Upload By 発達障害のキホン

居住地校交流とは「同じ地域の学校・学級の仲間」との交流です。

一般的に居住地域との結びつきが弱いとされている特別支援学校。学校内では問題なくても、居住地に帰れば独りぼっちという状況は容易に解消されません。

これに対して「同じ地域の学校・学級の仲間」であると位置づけた「居住地校交流」は特別支援学校とおのおのの居住他校との日常的な連携を生み出すものとなっています。

例えば、鳥取県でこの方式を最初に実現したある子どもの取り組みとして(『改訂新版障がいのある子の就学・進学ガイドブック』pp.91-93の「クミちゃん」参照)

・特別支援学校に通う児童との交流のために、児童が通っていた保育所、同じ町内の障害児の保護者たち、障害児の親の会などの応援により特別支援学校、地域の小学校両方の入学式に出席することができた
・普段は特別支援学校に通っているが、地域の小学校にも教室にその生徒の机が用意され、毎日出席の確認もとっている(特別支援学校に行っている場合はクラスメイトが「特別支援学校です」と返事をする)
・月1~2回の交流学習

などの実績があります。

このような取り組みにより、小学部時代だけでなく中学部・高等部時代を経ても地域とのつながりは保たれていきます。そして、卒業後の地域での生活づくりや福祉・就労サービスの利用にも活きていきます。

※「居住地校交流」を含めて「障害のある児童及び生徒と障害のない児童及び生徒との交流及び共同学習を積極的に進めること」は2004年の障害者基本法の一部改正でも定められています(『改訂新版障がいのある子の就学・進学ガイドブック』p.102の「障害者基本法」参照)。

関連記事
新着子育てまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.