発達障害息子、止まらないおしゃべりで「ADHDの特性を解放」!?我慢が必要な中学校生活、母の少し楽しい役割とは
「先輩の口から恋バナがあふれ出てた」という話があふれ出るコウ
Upload By 丸山さとこ
普段は「場の空気や人の気持ちを理解するのが苦手」「こだわりが強い」「人より物に対する興味が強い」などのASDの特性が目立つコウですが、ADHDの特性もいろいろとあり、ADHD治療薬を服用しています。
授業中に立ち歩いたり道路に飛び出したりするようなことはなく、一見目立った多動や衝動性はありません。ですが、注意欠如や頭の中の多動はしっかりあるため、忘れ物・聞きもらし・うっかりミス・とめどないおしゃべりはかなりのもので、そんなときは『ADHDの特性もけっこうあるな~』と改めて思います。
おしゃべりもウロウロするのも止まらない!帰宅直後のコウ
そんな彼も学校ではある程度周囲を意識して気を張って生活しているようで、その反動なのか帰宅直後はおしゃべりが止まらない状態になることがあります。そういうときは大抵動きも落ち着きがなく、右に左にウロウロしながらしゃべっています。
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ダイニングテーブルで本を読んでいた私の向かいで1.5メートル程度の距離を右に左にウロウロし続けるコウ。おしゃべりも移動も止まる気配がありません。
そんな彼の姿に「めっちゃウロウロしながらしゃべるやん」とツッコミつつ、座るよう促したところ…
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一瞬静かになり、歩き回るのをやめてダイニングの椅子に座った彼は、
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椅子に座ったまま再びペラペラと話し出しました。
先輩の口から恋バナがあふれ出た日、コウの口からは「今日学校であったできごと」があふれ出ていました。
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そしてその間、床に放置され続けるリュックや帽子たち。普段は話しながら片づけを進めることもあるコウなのですが、ウロウロペラペラモードに入っているときは無目的にウロウロするだけなので、話の隙間に「片づけ始めるまで踏まないよう端に寄せておいてね」と促すようにしています。
止まらないおしゃべりタイムは「特性を解放しているとき」なのかも?
元々「中学生男子にしては家庭内でよく話す方だ」と言われることもあるコウですが、学校帰りに話があふれ出てくるときは、学校で抑えていた特性を解放しているときなのかもしれないなと感じることがあります。
学校では興味のあることを話したくても一方的な独演会はできませんし、会話のキャッチボールをするときも「相手に伝わるかな?」と考えながら話さなくてはいけません。衝動性を刺激する要素は多くても、「今すぐ言いたい!」を我慢するシーンは家庭よりも多いだろうと思います。
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そんなコウが家でノビノビとおしゃべりをあふれさせている間、「私は『王様の耳はロバの耳!』と叫ぶための穴のような存在になれたらいいのかな?」と思いながら、日々学校でのようすを楽しく聞かせてもらっています。
執筆/丸山さとこ
(監修:初川先生より)
面白いですね。
おそらく学校の中であった、コウくんなりの興味関心をそそられたこと(ちょっとした興奮状態になったり、覚醒度の上がった出来事)を家で話して整理しているようですね。学校の中ではさほど多動衝動が出ていないのだとしたら、さとこさんが思われたように「特性を解放する」時間なのかもしれませんね。特に何らか反応することを求めているというよりも、話したいから聞いていてほしいというところだと思うので、「王様の耳はロバの耳」の穴のつもりで、楽しく聞くだけで十分ですね。助言や話の骨を折るような質問などすることなく、コウくんが話しやすいように聞くという役を求められているようですね。