子育て情報『自閉症高校生への口頭指示に苦悩…担任と理学療法士のゴール設定で変化が?【マンガ専門家体験談】』

2023年10月1日 14:15

自閉症高校生への口頭指示に苦悩…担任と理学療法士のゴール設定で変化が?【マンガ専門家体験談】


理学療法士が訪問支援で先生や保護者に伝えたこと

発達障害の専門家が出会った発達が気になる子どもたちや、その保護者の抱えていたリアルな「困った!」をもとに、対応策などをドキュメントタッチで解説します。

今回は、自閉スペクトラム症の高校生のエピソードです。特別支援学校の訪問支援をしていた理学療法士が、担任の先生から相談された内容とは……。

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解説:生徒だけでなく先生を支援する大切さーー理学療法士

今回は、特別支援学校で訪問支援を行った際のエピソードをご紹介しました。

特別支援学校の担当教員は、自閉スペクトラム症の生徒の姿勢動作課題に対して、指導をしてもすぐに元に戻ってしまうことに悩まれていました。また、保護者の方からは、頭髪・まつげの抜毛や爪噛みについて相談がありました。

アセスメント
基本的に生徒の観察と、担任教員や保護者の方からの情報収集を行いました。

ゴール設定
高等部1年生のうちに、体育の授業や集会などで一定の位置に立って話を聞くことができるようになるということを担任教員と共に確認しました。
頭髪・まつげの抜毛や爪噛みについては、この生徒のように指導が多くなる場合、口頭指導や友達からの注意や叱責などで、自分がうまくでていないと感じる状況がストレスを生じさせることもあり、それを軽減することがポイントになると整理しました。

具体的な取り組み例
コアトレーニングの一環として、清掃時の雑巾がけや机吊りを、先生や同級生と一緒に行いました。雑巾がけについては、5mぐらいの教室を毎日5往復を行いました。
はじめは四つ這いでの雑巾がけで、3、4歩で膝をついてしまう状態でしたが、高這いで5mやりきることを目標にしました。

そのほか、授業中に寝転がってしまうなどの行動があった際は、先生から問いかけを行い、生徒自身が正しい行動を言葉にして行動を正すようなアプローチを行いました。また、授業中に姿勢が気になる際は、先生が口頭で注意するのではなく、背中にそっと触れて、そこを視点に背中を伸ばしやすいようにしました。口頭でたびたび注意されるストレスが軽減されると共に、行動を自分で変えることができたということが自信にもつながり、生徒が落ち着いていく様子が見てとれました。

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