子育て情報『母子共に強迫性障害。自助グループで学んだ仕事や子育てにも活かせる「恐怖や不安との付き合い方」』

母子共に強迫性障害。自助グループで学んだ仕事や子育てにも活かせる「恐怖や不安との付き合い方」

不安という感情はそのままにして、なすべきこと(飛び込む、スピーチをする)に意識を向け、それを行う。
飛び込めた、スピーチできたという体験を通して自信になり、そのことによって不安という感情を抱えながらなすべきことをなせるようになるのです。
このように考えながら、強迫性障害(強迫症)とつきあっています。


定型発達の子とわが子を比べてしまう“比べる病”もコントロールできない感情。自分を責めてはいけない

この考え方は、発達障害のある子どもの育児でも参考になります。
パートナーがいない時結婚式に招かれて、幸せな友人を見て素直に喜んであげられない自分を責める。
妊活仲間が妊娠しても、自分の不妊治療がうまくいかないと「おめでとう」と素直に喜べない。
これらも自然な感情です。
「こんな風に思ってしまう私はなんて器が狭いんだろう。ダメな人間だ」と自分を責めてはならないと思うのです。

同様に定型発達の子を見ては比べてしまい、「羨ましい」と思う。これも自然な感情、自分ではコントロールはできません。抑えつけてしまい「他の子をうらやむ自分はなんてダメな母親なんだ」と自分を責めないでほしいと思います。
責めれば責めるほど、ますます、自分を追い込んでしまうからです。

強迫性障害(強迫症)での体験を通して、自分の心から湧き上がる感情はコントロールできないことを私は学んでます。自分を責めない……まずそこを前提として、発達障害があるわが子と向き合うことが大切だと思っています。


執筆/立石美津子

(監修:森先生より)
「自分の感情を否定しない」ということは大切ですね。人間誰しも、時にネガティブな考えが頭に浮かぶことはあります。
そんな時に自分の感情に蓋をしてしまうと、後々になって感情が爆発したり、うつ病や心身症などの問題となってしまうことがあります。
また、つらい状況であることが周囲からもわかりにくく、周囲から手を差し伸べることが難しくなってしまいます。
不安、恐怖、嫉妬などなど……ネガティブな感情も、自分自身の心を構成する要素のひとつです。立石さんのように、ネガティブな感情も含めて受け入れて、感情とうまく付き合っていく方法を探していけるといいですね。

https://h-navi.jp/column/article/35029919
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(コラム内の障害名表記について)

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