子育て情報『自閉症息子、高校卒業後どこまで親が支える?就労先は?「本人の意思を尊重」と言うけれど…』

自閉症息子、高校卒業後どこまで親が支える?就労先は?「本人の意思を尊重」と言うけれど…


どの事業所を希望する?情報集めに奮闘する保護者

小学校入学後、18歳まではそこまで大きなトラブルや迷いもなく、自然に進んできたASD(自閉スペクトラム症)の息子の進路。ですが、特別支援学校高等部卒業後はそうもいかないことを痛感しました。

小耳に挟んだところによると、人気があるB型事業所や就労移行支援事業所は希望者が殺到するようです。

私は担任の先生から 「1ヶ所に人数が集中しないように調整をするので、区内での実習先は1ヶ所ではなく2ヶ所以上選んでください」と言われました。

どの事業所が評判がいいのか、子どもに向いているか……。障害児の進路選択は情報集めが大事。私もいろいろと調べまくりました。ある意味お受験戦争と同じような感じがしてしまい、戸惑っていました。



「本人の意思を尊重して」と言われても……

事業所といっても当然保護者が通うわけではありません。

「実習体験をして、本人が『ここに行きたい』と強く希望したところに行くように」と周りからアドバイスをもらったのですが、知的発達症(知的障害)を伴うASD(自閉スペクトラム症)の息子は、自分の意思をあまり示しません。

例えば「今日は学校休んで遊園地へ行こうか!」と誘っても息子は「学校に行く」と言います。これは、「学校に行きたい」から言っているのではなく、平日は学校に行く予定になっているから「学校に行く」と言っているだけ。決まったスケジュールを厳守することのほうが優先なのです。

幼い頃からずっとこんな感じですから、「本人の意思を優先」というのが難しい……。そうなると、やはり私の出番になります。息子にはここが合ってるかな?ここは嫌がりそうかなと全力で検討しました。



卒業後の人生は長く、子育ても続く

いろいろ悩んだ末、息子は就労移行支援事業所に行くことになりました。
就労移行支援事業所へ行くことになったお話は、ほかの記事でご紹介していますので、よろしければ御覧ください。

就労移行事業所のポスターで「就労はゴールではなくスタート!定着率が大切!」と掲げられていたのを見て、私は「本当にその通りだ」と痛感しました。

18歳以降の人生はとてもとても長いのです。就労できたとしても定着できるかなんて分かりません。そして親亡きあとも、とても長く続きます。長い人生からみたら幼児期、学齢期なんてほんの数年……。まだ助走段階?

定型発達の人なら、成人後の人生設計は本人任せになると思いますが、障害児の親の子育ては永遠に続くんだな……と感じました。

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