我が子を “自己チュー” にしないための3つの習慣 ~自己肯定感と自己寛容の関係~
「友だちとおしゃべりして楽しかった」など。
このときコツは「今日のBADニュース」を先に聞くこと。会話の最後がいい話で終わると気分も良くなり、その習慣が前向き思考への道筋になります。この効果は企業研修でも実証済で、GOODニュースを語り合うことでプラス思考になり、社内の雰囲気も業績もアップしたのだそうです。
(2)得意なことを徹底して「認める」
子どもの自己肯定感を伸ばすコツは「褒める」のではなく「認める」こと。褒めるのは大げさになりがちなので、認めるくらいのほうが、子どもにとってもモチベーションを高めるちょうどいいテンションなのだそうです。
「よくできるね。すごいね!」と言われたら、もっと認めてもらおうと子どもは頑張ろうとします。
得意なことには特に徹底してこのスタンスを続けるといいでしょう。ただし、勉強に関して「すごいね」の声かけは、子どものプレッシャーにもなりがちなので注意が必要です。
(3)「ではどうしたらうまくいくだろう」を口癖にする
誰しも失敗はするものです。長い人生、うまくいかないこともたくさんあります。大切なのは次。「じゃあ次はどうするのか?」と考える習慣をつけることです。
テストの結果が悪かったり、友だちと喧嘩してしまったり。その事実を叱るのではなく、事実を踏まえて次を考えることは確実に思考を前向きにします。
そしてこれは、自らの失敗も含めてありのままを受け入れるという「自己寛容」のトレーニングにもなるのです。
石田氏はこの3つのほかにも、子どもの行動に対して「助かった」「なるほど」「知らなかった」など、子どもの貢献や考えを認める声かけもとても有効だとおっしゃっています。これらは石田氏の多くの経験から特に効果があったものだそうですが、だからと言ってお子さんによっては合わないこともあるかもしれません。完璧を目指すのではなく、「まずは試しに」くらいの感じで始めてみてはいかがでしょうか。親自身も “自分を追い込まない” ことが肝心です。
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「自己寛容」も「自己肯定感」も、ベースにあるのは親子の信頼関係です。それが試されるのは子どもが失敗したとき。失敗や喪失体験の際、子どもの悲しみや辛さに親が寄り添い、共感することが、子どもの心の安定を築き、「失敗しても大丈夫。
どんな自分も愛されている」と実感できる基盤となります。子どもの日々の小さなことにも心を寄せることが、とても大切なのですね。