「昼寝のせいで夜なかなか寝ない」問題の解消法。朝のグズグズ防止にも効果大!
や「朝の機嫌の悪さ」は、保育園を卒園した後の小学校3・4年生になるまで続いてしまうことが江戸川大学の福田一彦先生の研究で明らかになっています。本来であれば発達に合わせて昼寝を変えていくのが理想的なのです。
すでに一部の保育園では、昼寝をしなくなった子どもたちは別の部屋で本を読むなどの取り組みをしているようです。保育園・幼稚園では人手不足も深刻で、年齢に合わせた昼寝時間の調整が難しいのが現実ではありますが、今後、年齢に合わせた昼寝の習慣が多くの保育園・幼稚園で広まっていくことが望まれます。私自身もこの取り組みを広げていきたいと考えています。
疑問3:カフェインを摂ると寝られなくなるといいます。子どもへの影響も大きいのでしょうか。
カフェインには目を覚ます作用があるのはよく知られていますね。
成分が体内に残る時間は4~6時間と言われていますが、個人差があり、子どもやお年寄りはより長く体内に残ります。体内に6時間残ると考えると、就寝が夜9時の場合、昼間3時以降に飲んだカフェインも寝付きに影響する可能性があることになりますね。
コーヒーはお子さんには飲ませないよう気をつけているご家庭が多いでしょう。加えて緑茶や紅茶は、茶葉から淹れるものだけでなく、ペットボトルの製品にもカフェインが含まれています。さらに、炭酸飲料やエナジードリンクにもカフェインが。子どもの睡眠を考えると、夕方以降はカフェインが含まれていない麦茶などを飲ませてあげるのが良いでしょう。
夜の時間帯の青白い光は体内時計を狂わせる
疑問4:夜にスマートフォンを見たりゲームをしたりすると、寝つきに影響するのでしょうか?
日が沈んであたりが暗くなると、脳の中では眠りを促すための「メラトニン」というホルモンが分泌されます。朝、明るくなるとメラトニンの分泌は止まり、睡眠の状態から目覚め、体が活動的な状態へ変化するのです。
このメラトニンは、明るい照明の下では分泌が抑えられてしまう性質があります。また、体内時計に作用する光の波長として一番影響度合いが強いのは、人間の目に見える光のうち短波長の青白い光(ブルーライト)であることがわかっています。スマートフォンやゲーム、パソコンなどから出るブルーライトを寝る前に見てしまうと、メラトニンの分泌を妨げ、体内時計を狂わせることにつながり、寝つきに影響が出てしまうのです。
蛍光灯や白色のLEDも同様に影響があります。