子どもが100点をとったときにはなんて言うべき? 「満点なんてすごい!」がダメな理由
×NG×「○○ちゃんよりも良い点が取れたね」
子どもの兄弟姉妹や、同級生と比較して褒めてはいませんか?これは子どもにとって「他人よりも優れている=褒めてもらえる」と認識させるきっかけになってしまうため、良い声かけとは言えません。保育士として15年以上、福祉施設や託児所、保育園などさまざまな場面で保育業務に携わってきた市川由美子氏によると、ほかの子どもと比べて褒められた子どもは、他人に対して必要以上に競争意識を抱いたり、逆にほかの子どもよりも自分ができていないと感じた際に強い劣等感を覚えたりするそうです。
子どもを伸ばす褒め方4つ
子どもを伸ばすために、以下の褒め方を実践してみましょう。
「よく頑張ったね」100点という結果ではなく、子どもが頑張った過程を褒める方法です。このように褒められた子どもは、次回100点が取れなくても、「前回は頑張ったから100点が取れた」という経験をもとに「今回は頑張りが足りなかったかもしれない」と気づくことができます。また、前述した「すごい!」という褒め方も、「頑張ったね」と組み合わせて使うことで、子どもに「100点だけがすごい」と思わせることがなくなりますよ。
「〜〜したから、100点がとれたんだね」「テスト前に自主的に勉強していた」「勉強時間をいつもより増やしていた」など、100点を取れた要因となるような本人の具体的な努力や、以前と比べて成長している点を褒める方法です。白梅学園大学子ども学部や鎌倉女子大学児童学部で非常勤講師を勤める塚崎京子氏によると、子どもにとって最も嬉しいことは、物をもらえることではなく、親に認めてもらえることだそう。
小さな成果や努力でも、親に本気で褒めてもらえたと実感できると、子どもにとって何よりのご褒美になるのです。
「やってみて、どうだった?」国際コーチ連盟プロフェッショナル認定コーチの石川尚子氏は、子どもによっては、褒められることで「いつも褒められるようにしなければならない」と感じる可能性があると指摘しています。石川氏いわく、ただ褒めるのではなく、子どもの気持ちに耳を傾けて受け止め、尊重する姿勢を見せることが、自己肯定感を育むことにつながるのだそう。たとえば、子どもが100点を取ったら、まずは「どうだった?」と聞き、子どもが「簡単だったよ」と答えたら、「そうなんだ。