子育て情報『「若者のコミュニケーション能力低下」は誤解。これからの時代に必要なスキルの伸ばし方とは』

「若者のコミュニケーション能力低下」は誤解。これからの時代に必要なスキルの伸ばし方とは

同様のことを、複数の著名人や研究者が指摘しています。


そもそも、若者のコミュニケーション能力が低いのではなくて、彼らにはスタンドプレーをしてまで、他人とコミュニケーションをとろうとする強い欲求がない、あるいはあまり必要性を感じていない、というのが実態です。要するに、いまの若い子たちは、人を押しのけてまで何かをするというところがないのです。

(引用元:現代新書|コミュニケーション能力の「ある人」と「ない人」【ビジネス篇】)

劇作家・演出家の平田オリザさんが年長者と若者の違いとして挙げたのは、コミュニケーション欲求の高さです。

これまで、年長者が当たり前のようにとってきたコミュニケーションでも、「必要ない」と避けてしまう若者たちがたくさんいます。たとえば、いわゆる「飲みニケーション」の機会が減っているのも、それが原因ではないでしょうか。若者が先輩の誘いを断るのは、コミュニケーションの能力が低いからではなく、その誘いに乗る必要性を感じていないからだとも考えられるのです。

立教大学経営学部教授の中原淳さんは、以下のように、自分の頭で考えたり行動したりする「主体性」の有無を挙げています。



要するに
「若者が、自分の思い通りに動かない事態=コミュニケーション能力がない」
「若者が、自分と同じように考えない=コミュニケーション能力がない」
「若者が、自分を察して行動しない=コミュニケーション能力がない」
ということが意図されて、先ほどの「コミュニケーション能力がない」が発話されている場合が少なくない、ということです。

(引用元:YAHOO!ニュース|「最近の若者は、コミュニケーション能力がない!」は本当か!?:嘆く前に少しだけ考えてみたいこと)

従来の日本には、コミュニケーションをとる際、相手や周りの空気を読んで、それに合わせて行動することが良いとされる雰囲気がありました。しかしながら、近年は「主体性」を重視した教育が強化されています。周囲に合わせて「イエス」というのではなく、自分の頭で考えて「ノー」と主張することが大切だと教えられているのです。そんな若者たちの行動が、「空気が読めない=コミュニケーション能力が低い」と年長者たちの目に映ってしまうのかもしれませんね。
若者のコミュニケーション03


家庭でできるコミュニケーション能力アップ法

このように、コミュニケーションに対する意識が変わりつつある今、これからの時代を生きる子どもたちに対して、保護者はどうするべきなのでしょうか。

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