子育て情報『「赤ちゃん返り」は親を信頼している証拠です! 子どもの自己肯定感を下げない4つの対処法』

「赤ちゃん返り」は親を信頼している証拠です! 子どもの自己肯定感を下げない4つの対処法

ですが、ひとりっ子でも起こることがあるとのこと。小児科専門医の梁尚弘先生は、「母親が入院したり、引っ越したり、幼稚園に入ったりするなど、環境に大きな変化があったときにも起こる」と述べています。

下の子の誕生も母子分離も、小さい子どもにとっては大きな環境の変化であり、強いストレスを感じる出来事であることは間違いありません。梁先生は、赤ちゃん返りを「これまで受けていた両親の愛情がなくなってしまうかもしれないという不安感や、環境の変化をうまく受け入れられない気持ちを、子どもなりにせいいっぱい表した行動」としています。

また、教育研究家の征矢里沙さんは、赤ちゃん返りを「いまの自分に必要なもの(愛情・関心)を求めるための大切な行動」であり、「成長の証・健全な発達過程」として認めるべき、と指摘しています。

同様に、「赤ちゃん返りは、子どもの『健全なSOS』」と断言するのは、医師・臨床心理士の田中茂樹先生です。わがままを言って困らせるわが子を心配して、あえて厳しく接する親御さんもいるようですが、それではますます子どもの不安は募っていくでしょう。

田中先生は「赤ちゃん返りというかたちでしか愛情を求められない子には、優しく接して」と話します。
赤ちゃんは、自分ひとりでは何もできない存在です。赤ちゃん返りをする子どもの心理として、「◯◯ができるからすごい」のではなく、ただそこにいるだけで愛される存在として、自分の価値を確認したいという気持ちがあるのです。

赤ちゃん返りによるわがままや甘えを受け入れてもらった子どもは、「そのままのあなたでいい」という確信を得られます。それにより自己肯定感が高まり、しだいに言動も落ち着いてくるそうです。

赤ちゃん返り03


赤ちゃん返り、4つの対処法

子どもが赤ちゃん返りをしてしまったときの対処法を紹介しましょう。

産後、家事や育児に追われて疲れているお母さんは、上の子が赤ちゃん返りをするとイライラして「いいかげんにして!」「もうお兄ちゃん・お姉ちゃんになったんだからしっかりしなさい!」などと言ってしまいがちですが、これでは逆効果です。

子育てに関する多くの本を執筆している立石美津子さんは、「叱られた上の子は、親に好かれようといい子にするどころか、逆の行動をとるように。親に注意されている=自分に関心を向けてもらっているため、わざと赤ちゃんのお世話を中断させるなどして困らせる」

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