子育て情報『「親がうざい!」と感じるのは成長の証? 脳科学者・中野信子先生がひもとく、子どもの「イヤな気持ち」の仕組み』

「親がうざい!」と感じるのは成長の証? 脳科学者・中野信子先生がひもとく、子どもの「イヤな気持ち」の仕組み

子どもの脳は、「〇〇をするのはダメ!」「こうしなさい」などと、親に行動を刈り込まれる、つまり親から行動を修正されることで、スムーズに情報を処理できるようになります。たとえば、「ひじをついて食事をするのはやめなさい」「脱いだ服は洗濯機に入れなさい」と親から言われることで、情報が整理されるというわけです。

このような理由から、親のアドバイスは子どもの成長に必要なものと言えます。しかし、 “小言” を言われる側の子どもは、せっかく成長したネットワークを親が勝手に刈り込むことに抵抗を感じてしまい、「親がうざい!」となるのです。

子どもに反抗的な態度をとられてイライラしそうになったときは、この脳の働きや人間の性質を思い出しましょう。そうすれば、感情的にならずにすむかもしれません。

親がうざい3


脳科学の観点から悩みをひもとくと、生きるのが楽になる

「親がうざい!」などのイヤな気持ちは、「脳が引き起こしている感情のひとつ」。そう、理解しているだけで、子どもも親も生きることが少しだけ楽になるのではないでしょうか。

人間関係の悩み、勉強や将来への不安、劣等感、承認欲求からくる苦しさなど、生きているかぎり悩みはつきません。もし子どもが以下のような悩みを抱えているのであれば、『中野信子のこども脳科学 「イヤな気持ち」をエネルギーに変える!』を読んでみてください。

  • 空気がうまく読めません
  • 人前に出ると緊張して、うまく振る舞えません
  • 失敗すると、とてもはずかしくて、ずっと引きずってしまう
  • 信頼できる友だちができない。浅い付き合いばかりする自分がイヤ
  • 自分の見た目にまるで自信がもてません
本書は小学校中学年~高学年向けとされていますが、親世代が読んでもためになる内容です。「イヤな気持ち」を感じる脳の仕組みについて、脳科学の見地からわかりやすく書かれています。

そして、本のなかにある「自分を大切に」という中野先生の温かい言葉が響きます。それもそのはず、中野先生自身が「運動が不得意」「頭痛もち」「感覚が過敏」「コミュニケーションが苦手」などの悩みを抱え、生きづらさを感じながら成長してきたのですから。

中野先生は、「脳を知ることで生きるのが楽になる」と述べています。
イヤな気持ちをエネルギーに変える「生きるコツ」が満載の1冊です。本の体裁は子ども向けですが、本質を突く内容なため、親子で読むのも、子どもがひとりで読むのも、大人が読んでから子どもに説明してあげるのもいいと思います。

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