子育て情報『「人に頼る力・甘える力・助けてもらう力」の高い子が、 “なんでも自分でできる子” よりも強いワケ』

「人に頼る力・甘える力・助けてもらう力」の高い子が、 “なんでも自分でできる子” よりも強いワケ

と突き放すと、逆に子どもの自立が遅くなると言うのは、保育・子育てアドバイザーの上野里江氏。

上野氏は、子どもが「ママやって」と甘えてきたら、笑顔で手伝ってあげてほしいと話しています。親が子どもの甘えを満たすことで、「困ったときに人に助けを求められる」「人の力を借りることができる」といった、 “本当の意味で自立した子ども” に育つのだそうです。

■子どもに「お手伝い」をお願いする
子どもにお手伝いを頼むと、子どもの頼る力が育ちます。臨床心理学者の黒沢幸子氏は、「いま、〇〇ができなくて困っているの。〇〇を手伝ってもらえたら、すごく助かるわ」など、子どもにお手伝いをお願いするのがよいと話します。

その際は、「子どものできる範囲のお手伝い」を「具体的に伝える」ようにしましょう。また、そのつど「ありがとう!」「助かったよ」と伝えることも重要です。
家庭内で助けたり助けられたりする経験を重ねると、子どもは「助け合うって気持ちがいいことなのだ」と理解できます。すると、家庭外でも上手に人に頼れるようになるのです。

■「頼むときの心構え」を教える
じつは、6児の母でもある吉田氏。第一子の子育て中は、「頼る力」の必要性を強く感じつつも、実際にはなかなか人に頼れなかったと話します。しかし、公衆衛生学、コーチング理論、脳神経科学などの科学的な切り口で整理したところ、「誰かに頼ることは、自分と相手の自己肯定感を高める」という結論が出たとのこと。

吉田氏は、『受援力ノススメ』(内閣府資料)のなかで、「誰かになにかを頼むときの心構え」として以下を挙げています。

  • 頼むことは、相手への信頼、承認、尊敬だととらえる
  • 頼む代わりに自分ができる仕事を引き受ける
  • こちらから先に頼むと、相手もこちらに頼みやすくなる
  • 感謝やねぎらい、助かっていることを伝える
吉田氏のアドバイスを、お子さまの年齢に合わせて、わかりやすい言葉で説明してあげてくださいね。

***
ケーブルテレビ事業を展開するJCOM株式会社が2019年に行なった調査では、「気軽に頼ることができる世のなかになったらいいなと思う」と回答した人が7割近くいたようです。
親世代は特に、頼りたいけど頼れない……と感じている人が多いのかもしれません。子どもだけでなく親自身も、「困っているときは誰かに頼っていいのだ!」と、頼ることに対する罪悪感を払拭していきたいものですね。

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