思春期と反抗期の違いとは? 「口が悪くなる男の子」「不機嫌になる女の子」の対処法
と芳川氏が言うように、この時期は親の手を離れて友だちどうしで遠出することが増えてきます。行き先や帰る時間を聞いてもはぐらかされたり、うっとうしそうにされたりすると、親として心配になりますよね。認知科学者の松井智子氏は、「まずは起こりうる危険を具体的に話して聞かせましょう。そのうえで、一度親御さん自身もその場所へ足を運び、お子さんと同じ風景を見て共感することも大事です」とアドバイスしています。
■【女の子の反抗期】ありがちな言動と解決法1. 自分の容姿を人と比べるようになる
産婦人科医の高橋幸子氏によると、反抗期の子どもは「周囲からどのように思われているのだろう」と他人からの評価にとても敏感になるため、容姿や体型などの外見的特徴を必要以上に気にするようです。「特に女の子によく見られますが、それは自我の順調な育ちです」とのことなので、スキンケアや脱毛、おしゃれのことなどは常識の範囲内で親が協力してあげると、子どもの安心感にもつながります。
2. 注意するとふてくされる
いままでは注意すると「ごめんなさい」と素直に答えてくれたのに、ふてくされたり、にらんできたり、かわいげのない態度をとるようになった……。諸富氏は、「学校や友だち関係で思い通りにならないことがあって、イライラしているのかも。
心を許しているからこそ、親に甘えている」とし、過剰に反応せずに「あらあら」と流してOKとのこと。諸富氏によると、思春期の女の子の人間関係は毎日目まぐるしく変化し、感情のアップダウンが激しくなりがちなのだそう。わが子の機嫌に振り回されるのではなく、親として大きく構えておいたほうがよさそうです。
3. だらしなくなる
以前は元気で活発だったのに、いつの間にか「めんどくさい」「疲れてるからやらない」とダラダラ過ごす時間が増えてきた気がする……。親としては見過ごせませんが、芳川氏によると「第二次性徴が始まると、成長にエネルギーがもっていかれるので、どうしても疲れやすくなる」のだそう。「外では気を張ってちゃんとしているからこそ、家のなかではリラックスしているんだな」と解釈して、あまり口うるさく注意しないようにしましょう。
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「反抗期なんてまだ先」と思っていても、気づけば思春期に差しかかり、お子さんの体も心もあっという間に成長してしいきます。嬉しくもあり、ちょっと淋しいお子さまの成長に寄り添えるように、充実した親子関係を築いていきたいですね。