茶色いおりものや出血が生理前後に出るのは病気?妊娠初期症状?においやかゆみがあると危険?
細菌性腟症
「細菌性腟症」は、特定の原因菌が特定されない腟の病気で、「非特異性腟症」とも呼ばれています。灰色がかった水っぽいおりもので、腐敗臭がある場合が多いですが、不正出血を伴う場合には、血液が混ざって茶褐色や赤褐色に見えることもあるでしょう。
症状として下腹部痛を伴う場合がありますが、ほとんど症状がないことが多いため、おりものの変化に気を付けることが大切です。子宮内膜炎や卵管炎、骨盤腹膜炎につながる場合があるほか、妊娠後期に細菌性腟症になると、早産や新生児の病気のリスクが高まるともいわれています。免疫システムの働きを良い状態に保ち、細菌に感染しにくい身体を作りましょう。
茶色いおりものからわかる子宮の病気
子宮頸管炎(しきゅうけいかんえん)
子宮頸管が性交や外的刺激の影響で細菌に感染し、炎症が起こってしまうことを「子宮頸管炎」と呼びます。子宮頸管炎になると、おりものが不正出血の影響で茶色くなったり、膿状になったり、性器にかゆみが出たりする可能性があります。
子宮内膜炎や骨盤腹膜炎などに進展することがあり、その場合には腹痛や発熱を伴うことが多いです。
子宮頸管ポリープ
「子宮頸管ポリープ」は、子宮と腟をつなぐ子宮頸管にできる腫瘍です。良性の場合が多いですが、まれにがんの場合もあるといわれています。
子宮頸管ポリープの組織は充血しやすく、傷つきやすいため、ちょっとした刺激でも出血しやすくなる傾向があります。性交や排便、運動による刺激で出血したり、悪臭のある茶褐色や赤褐色のおりものが出たりするときは、子宮頸管ポリープを疑って良いでしょう。通院すれば、内診の際に簡単な処置により切除してもらうことも可能です。
子宮頸がん
子宮頸がんは、「子宮頸部」と呼ばれる子宮の入り口部分にできるがんです。症状としては、おりものが茶褐色や赤褐色に変化し、悪臭を伴うようになることに加え、性交時の出血や、月経時の経血量の増加があげられます。
早く発見することができれば治療しやすく、完治する場合もある病気ですが、進行してしまうと治療が難しくなるといわれています。
おりものの変化や不正出血がないかを確認するとともに、定期的にがん検診を受け、早期に発見できるようにしましょう。
子宮体がん
子宮体がんは「子宮内膜がん」とも呼ばれており、子宮内膜にできるがんです。代表的な症状としては不正出血があるほか、排尿時や性交時の痛みや骨盤の周辺の痛みを伴うことがあります。