菊を使うイベント!? “重陽の節句”の由来と家庭で楽しむコツ
夏休みが終わって子どもが学校に登校し、やれやれという日々を過ごしております、フリーライターのパピルスです!
夏休みの間、学校で育てている植物の鉢を家に持ち帰ってお世話をしていたご家庭も多かったのではないでしょうか?
わが家の子どもが今年育てているのは“菊”です。調べてみると高学年で“菊”を育てる小学校が結構多いようですね。
夏休みはうっかり水やりを忘れてしまったり、長期の旅行に出かけたりして、萎れた姿を見て慌てて水やりをしたりと奮闘しました。これから秋には一生懸命育ててきた菊が花を咲かせる楽しみなシーズンになりますね。
日本では昔から秋に“菊”を楽しんできました。特に江戸時代に定められた五節句の一つ“重陽の節句”は別名「菊の節句」とも呼ばれ親しまれてきたのですが、今では「桃の節句」「端午の節句」に比べ知名度はどうでしょうか?周囲の方に聞いてみました。
・『重陽の節句という言葉自体、聞いたことがないですね』(40代女性)
・『祖父が菊を育てていたので、子どものころにうっすら聞いた記憶がありますが、どういう由来の日なのかは知りません』(40代女性)
・『学校で菊を育てたときに、先生から説明がありました。それまでは知りませんでした』(中学3年女子)
現代では重陽の節句はあまり馴染みがない方が多いようですね。
そこで、今回は“重陽の節句”の由来と、お子さんが育てた菊の花をご家庭で120%楽しむ方法もご紹介します!
●重陽の節句とは?
江戸時代に定められた五節句は今でいうと“祝日”のような存在でした。
節句といえば、3月3日の“桃の節句”、5月5日の“端午の節句(菖蒲)”が有名ですが、重陽の節句は9月9日です。ちなみに後の二つの節句は1月7日の“人日(じんじつ)の節句(七草)”と7月7日の“七夕の節句(笹)”です。
日本では古来より奇数が「縁起の良い数」(陽数)と捉えられ、中でも一番大きな奇数である“9”が重なる9月9日を「陽数が重なる大変めでたい日 」ということで「重陽の節句」と呼び、不老長寿を願い、お祝いをすると共に厄払いをする日として大切にしてきました。
旧暦の9月9日は現代でいうと10月中旬にあたります。まさに菊の花が真っ盛りの季節!それに加え菊は薬草としても用いられていましたので、延寿(寿命を延ばす)を願う花としてもふさわしいと考えられ「菊の節句」