仮病じゃない! 子どもの「ストレス」の原因&SOSのサインとは
こんにちは。メンタルケア関係を中心に執筆しているメンタルケア心理士の桜井涼です。
近年、ストレスを抱える子どもがかなり多くなり、体に症状が出てしまうというケースが増えています。しかも、子ども自身が「このくらいで親に相談できない」と考えてしまうため、発見が遅くなってしまうのです。
最悪な場合、うつ状態に陥ってしまう子どもや不登校になってしまうこともあるということがわかっています。そうなる前に、いち早く気づいて手だてを講じることが必要だと私は考えています。
●子どもにストレスがのしかかる理由
教育カウンセラーの富田富士也さんは、ご自身の著書の中で、ストレスのことをこう記載しています。
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人間の体や心を歪ませるような刺激・外圧が加わったとき、それを押し返し元に戻ろうとする力が生じます。
これがストレスというわけです。
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現代の子どもは、塾・習い事・部活・人間関係などさまざまなものを抱えています。
昔であれば、友だちと外で元気よく遊べば解消できたものです。しかし、遊ぶ場所も時間も少なくなってストレスをため込んでしまうことが多くなってきています。
ストレスの感じ方には、個人差があります。「これくらいは何ともない」と感じる子、「かなりキツイ」と感じる子がいることをわかってあげることも大事なポイントです。
子どもがストレスに対して打たれ弱いからと考える人もいるようですが、打たれ弱いのではありません。発達段階である心と体を丸ごと受け入れ、認め、ストレスとなっている悩みを聞いてあげること が必要なのです。
●子どもが出しているSOS
ストレスがたまっている状態の子どもに見られる行動がいくつかあります。心と体はつながっていますので、切り離すことができません。そのために体に症状が現れるのです。
・好物でも食欲を示さない
・早く寝ても朝起きられない(急にそうなった場合は要注意です!)
・寝付きが悪く、何度も目を覚ます
・表情が暗い
・めまいやふらつき
・湿疹(しっしん)が出る
・やる気を示さない(好きなゲームなどをしなくなるなど)
というような変化が見られます。
上に挙げた以外の症状を出してきた子についてお話ししたいと思います。B君(小6:男子)は、お母さんに対して「抱っこ」という言葉を急に発するようになったそうです。
『5年生の1学期ごろには治まっていたのですが、6年生になってまた始まり、私の顔に頭をこすりつけてくるようになりました』(B君のお母さん談)