叱るのはもう古い!? 現役ママが提案する「諭す子育て」のススメ
こんにちは、ライターの齋藤惠です。
「昭和の頑固オヤジ」なんて言葉はどこ吹く風。近年は児童虐待やしつけに関するイメージの変化により、“子どもを叱らない親”が増えているようです。これは果たして良いことなのでしょうか?
『広辞苑』によると、“叱る”とは、「声をあらだてて欠点をとがめる。とがめ戒める」ことだそうです。
確かにイメージとしては、大きな声を出したり、必要とあらば手をあげることもあったりと、親が子を思うゆえの厳しい態度を思わせます。
それを今では古風な考え方のように言われがちですが、昔はそれが愛情であり子育てにとって大切なことだとされてきました。
しかし、今や児童虐待や体罰に対するイメージの悪化により、厳しい親は子育て方法に問題があると思われてしまう ような世の中になりました。
一方で、現代ではわが子が明らかにルール違反をしていたり、人に迷惑をかけているにも関わらず、その行動をいっさい注意しない親もいます。この“叱らない”行為は決して子どものためにはならないものです。
親は子育て方針としてあえて子どもを“叱らない”のか、それとも子どもとの接し方がわからず“叱れない”のか。その違いを考える必要がありそうですね。
●“叱る”より“ほめる”方が効果的?
教育評論家の尾木ママこと尾木直樹氏は、自身の教育論として“叱る”より“ほめる”ことを推奨しています。
尾木ママは教育を“共育”と言い換えているように、子どもを育てるにはまず親がなにごともお手本になってあげないと!という考え方のようです。
“叱る”ことについても、著書の中では『ママの心の奥に根づいた集団生活における効率主義的な考え方、競争主義的な価値観がそうさせている』と述べています。
また、ほめて子どもを伸ばすことについては『成功体験がひとつでもあれば、子どもは自分でしっかり頑張れるし、その頑張りが次の成功につながる』とも述べています。
尾木ママは、親が目先のルールにとらわれて子どもを“叱る”ことによって、子どもを親の言いなりにさせてしまうよりも、あらゆることに関心を持ち想像をふくらませることによって、子どもの可能性を“ほめて”伸ばしてあげるべき だと主張しています。
●今どきは“叱る”ではなく“諭す”!?
とはいえ、子どもがなにをしても叱らずに“ほめて”ばかりいることはできません。子どもが間違ったことをしてしまったら、きちんとそのことを教えてあげなくては!
そこで筆者が考えたのは、“叱る”に代わって“諭す”という考え方。