泣き寝入りしない! 生活費を渡してくれないダメ夫への対処法
これまでだって妻側は十分本気ですが、夫は真剣に取り合ってくれていません。こうなったら、法的な力をもって生活費を払わせる方法を考えます。
夫婦間には『婚姻費用の分担義務 』があり、それが守られない場合には『婚姻費用の分担請求』を求めることができます。
この『婚姻費用の分担義務』は、「夫婦間の貞操義務(浮気しちゃダメ!)」と同じ、結婚した夫婦が守らなければならない法律の一つ です。
夫婦やその周囲を交えての話し合いでラチが開かない場合、家庭裁判所内で調停員や裁判官の下で夫婦が話し合って合意に努める『調停』という方法がとれます。
それでもまとまらなければ、『審判』という裁判官に結論を出してもらう方法が考えられます。
どちらも法的な効力があるので、ダメ夫に生活費を支払わせるという面では大きな効果をあげるでしょう。
●強硬手段に出る前に考えておくべきこと
裁判所を通す調停や審判は、夫婦間の話し合いがまったく成立しない状態、結婚破たん状態や別居中の夫婦が利用する のが一般的です。
いくらダメ夫であっても、今後も夫婦として暮らしていくつもりであり、それなりの愛情がそこにあるのなら、モメごとを大きくするのは考えものでもあるのです。
いくら自分が悪いとどこかでわかってはいても、ダメ夫としては裁判所に呼び出されて「お金払え!」と言われれば、たとえそれまでは愛情があったとしてもこれをきっかけに冷めてしまいかねません。
「勉強しろ!」と言われて「今しようと思ってたけど、ヤル気が失せた!」と言い返す子どもと同じです。
そのため、法的に訴えるのは最後の強硬手段として取っておくべきでしょう。
●まとめとして
夫婦間の話し合い、周囲を巻き込んでの話し合いでもラチが開かない場合、一目散に裁判所に駆けこむ一歩前で、弁護士に相談に乗ってもらうのも一つの案です。
裁判所ほどダメ夫のプライドを傷つけることなく、でも専門家の力と的確なアドバイスで“和解”に導いてくれる可能性があります。
ただ、効果は大いに期待できても実際に弁護士を頼めば費用がかかります。
まずは市役所などの相談窓口で経済的な事情を説明して、法的な相談や補助を受けられないか聞いてみるといいでしょう。
【参考リンク】
・生活費(婚姻費用)の分担請求 | 多治見ききょう法律事務所(http://tajimi-law.com/rikon/konpi.html)
●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)
週2回のホームヘルプで叶えられた自閉症息子の願い。居宅介護と移動支援、わが家の利用方法